ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jan 10, 2008
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「今日の論点。」

二年前にやりかけて 中途ハンパになっていたモーツァルトの三重奏。その後もジェーン(ビオラ)とケーティー(チェロ)とは、顔を合わせるたびになんとなく話題にはなっていて、ついに本日この曲の練習を再開することになった!

 それにしても長大な曲。全六楽章、一時間近くもかかる曲をたった三声でやらなきゃないなんて、ちょっと強引。であるからして、難しい楽章はさっさと諦め、第1、4、6楽章のみに取り組むことにした僕ら。

 いやぁ、実際に弾いてて自分の心拍数がいつもより上がってるのがわかる。
 なんとか楽しく弾けたのは終楽章(6楽章)。モーツァルト以外の何者でもない8分の6拍子。 「狩り」 のパクりとも言える。

 今日の論点は4楽章の変奏曲。ミノーレのフラット軍団がはけて、ビオラが 勝利の旋律 を弾くマジョーレ部分。

K563.JPG

俺サマ度 が明らかになるわけで、誰が主導権を握るかで、僕らはちょっともめてしまった。

 メロディーを弾いてるのはビオラ。
 そして、最も細かい音を弾いてるのはバイオリン。
 だけど、ベースのリズムで支えてるのはやっぱりチェロ。

 そーいえば以前、 「死と乙女」 の2楽章を練習中、こうゆうとこで大喧嘩になったのを思い出した。

 だから、僕は今日はおとなしく流れに身を任せつつ、さっさと弾き逃げ。
 特定の人が仕切るのでなく、どうせ三人しかいないんだし、ちゃんとインテンポのまま仲良く弾いていこう、みたいに丸く収めて。

 実際、考えようによっては四重奏よりも弾きやすいのかもしれない。自分のほかには二声しかないわけだから、あんまり耳を澄まさなくても自然に両者の音が聞こえてくる(はず)。

 カルテットばかりに慣れちゃうと、良くも悪くも、自ずから各パートの主従関係を把握しながら弾くクセがついてくる。
 白黒はっきりさせながら弾くことも大切だけど、メロディーと伴奏という図式が成り立たず、メロディーかつ伴奏というようなのが多いのが弦楽三重奏の特徴と言ってもいい。






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最終更新日  Jan 12, 2008 10:09:23 AM
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