ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Mar 4, 2012
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 全ての公演が無事終了しました。通し稽古(ドレスリハーサル)、プレビュー、本公演(五本)、全部で七回上演しました。

 エルトンジョン卿って、確かに名曲をお書きになる作曲家ですが、さすがに七回公演やったら飽きました。でも、「飽きた」なんて決して口にしてはなりません。今回の上演を成功に導いた役者や裏方の皆さんの努力は計り知れません。(てゆーか、NYブロードウェイでご活躍のプロ奏者は、何年にも渡り毎晩同じ曲を演奏し続けることもあるそうだし)

 ぼく自身、劇伴は久しぶり。前世紀に「屋根の上のバイオリン弾き」をピットで弾いて以来。クラシックとは何かと勝手が違い、それはそれで楽しめました。

 例えば、クラシックだったら譜面上のフォルテ/ピアノなど強弱指定には当然従わなきゃいけないはずなのに、今回のミュージカルでは、細かい音量調整は全て音響技師さんが同時進行で電気処理してくれたので、楽器間や歌手との均衡をそんなに気にしすぎずに弾けました。それって、嬉しいような哀しいような(笑)。

 やはり一番難しかったのは、台詞まわしや場面転換などの進行状況に応じ、間を持たせたり小節を省略したりして「臨機応変に弾く」こと(=業界用語で「vamp」と言う)。バンマスのケビン氏がいろいろと合図してくれるのですが、演出上ドライアイスを焚きすぎて彼が全然見えないときもあり、各人がそれぞれ勝手にvampingせざるを得ず、冷や汗もん。

 本日の千秋楽の終演後、みんなで激しく打ち上げました。今回知り合った演出家や音楽監督さんからは興味深い話を聞かせてもらいました。ブロードウェイでの経験も豊富のご様子。

 この一週間、劇団の方々や楽団の方々とは毎日のように顔合わせてました。ときどき喧嘩もしたけれど、今日で終わりとなるとやっぱり寂しい。






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最終更新日  Mar 6, 2012 11:43:30 AM
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