ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Aug 15, 2023
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カテゴリ: 映画、テレビ
「幸せと訊かないで嘘つくのは上手じゃない」(評価 ★★★★☆ 四つ星)

 ロシアの王族ロマノフ家の子孫(と思われる人)をそれぞれに主人公にした八つの物語。全部鑑賞し終えたのでその感想を。

 ロシア系白人かつお金持ちという設定という登場人物ばかり。しかも演じてるのがいかにもな美男美女の役者という印象。
 さぞかしロマノフという苗字を活かし、その名に恥じぬセレブな性格/生活の人々のお話かと思いきや、みんなしてなんだかややこしくて可哀そうな人生を送っており。

 ロマノフ家に関する知識がなくても鑑賞には問題なし。てか、ぼくは数か月前に 「アナスタシア」というミュージカルを演奏する機会があった ときに、ロマノフ家の悲劇についてちょうど調べまくったとこだったわけで。

 それぞれの話は基本的には独立しているので順番に観る必要はない。ただ、よぉく気を付けて観ると登場人物が一部でかぶっている。例えば、第一話の主役のひとりが第八話のパリの駅の場面でチラッと映る。一瞬すぎてわかりにくいけど。

 どの回もそれなりに楽しめるものの、どう考えてもありえない強引な展開ばかりなので苦笑。演技派役者も数多くいたけど、脚本がこなれてないというか、もったいない。そもそも誰が主役かわかりにくいのもあって、アタマを使って観る必要がある。ロマノフ家ねたとはあんまし関係のない話もあって、なんだこりゃとも思う。

 映像的には美しい。特に観光名所が次々と映し出される回もあって旅好きのぼくには楽しめた。パリ(第一話)、ニューヨーク市(第四話)、メキシコ市(第六話)など。
 全体的に背景に流れる音楽も凝っている。ラフマニノフやリムスキーコルサコフやチャイコなどの名曲も流れる。

 着眼点はなかなか面白いのもあって、そういう点では以下の三話は楽しめた。

第二話:ロマノフ家の子孫が参加する団体旅行(船旅)に行く予定だった夫婦。夫は陪審員に選ばれたために旅行をドタキャン、妻は独りで参加する。
第五話:子どもたちのピアノの先生に関する噂話で母親たちが妄想、暴走する。
第七話:アメリカ人夫婦が厳寒のウラジオストックに行き、仲介人を頼りに養子に迎えようとする。

 それにしても、誰もが知ってる歴史上の人物の苗字を持つ子孫さんって、なんだかんだいって気苦労が多そうな気がする。





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最終更新日  Aug 18, 2023 01:08:41 AM
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