耳(ミミ)とチャッピの布団

耳(ミミ)とチャッピの布団

PR

×

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

monmoegy

monmoegy

Favorite Blog

予定を早めて病院で… New! marnon1104さん

野球観戦 New! パパゴリラ!さん

網棚、荷棚、荷物棚 New! moto,jcさん

10年ぶりにドライブ… danmama313さん

私の足に暑いのにべ… 空夢zoneさん

Comments

空夢zone @ Re:葬儀が終わりました(08/07) New! コメント書けなくてすみません。 無事葬儀…
パパゴリラ! @ Re:葬儀が終わりました(08/07) New! 悲しみの中、故人の葬儀など辛い儀式を終…
danmama313 @ Re:葬儀が終わりました(08/07) New! 本当にお疲れ様でした。 未だ未だやる事が…
pico5404 @ Re:お通夜の日(08/06) New! きっと仲のいいご夫婦だったのでしょうね…
空夢zone @ Re:お通夜の日(08/06) New! 最後の最後に奥様とお会いできてほんと良…
May 31, 2020
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
私は学校で実際に接するまで、物理と云うのは機械工学に毛が生えたようなものと思ってました。

それも私の最も不得意とする「微分方程式」が頻繁に登場する。
これにはまいりました。


と、云うのも中学生まで、私は数学が得意で、学年でもトップから10番以内に必ず入っていたほどです。
ところが、この得意だったのはあくまで「代数」の世界だったのですね。
微分と積分が登場すると、ちょうど勉強をサボリにサボってたのもあって全く理解できない。
たちまち下から数えた方が早い部類に入ってしまいました。
そんなですから、物理学者と云うのは私にとって特別中の特別な存在。

日本全土に戦争の爪痕が未だ癒えない1949年、東大出の4人の若き物理学者が、大阪市内に焼け残った小学校の校舎に集まりました。
校舎をGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に接収されたため、窮余の策で小学校を仮校舎として使用していた大阪市立大学に新設された、理工学部の理論物理学を担当する教員として赴任してきた人たちです。

この人たちこそ「自発的対称性の破れ」と云う小難しい理論で2008年にノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎をはじめ、宇宙物理学者で素粒子物理学者でもある早川幸男、素粒子の新しい規則性となる「中野・西島・ゲルマンの法則」を発見した西島和彦、大阪市立科学館初代館長となった中野董夫の4人です。
いずれもシカゴ大やロチェスター大、コーネル大学、マサチューセッツ工科大学などそうそうたる米州の大学の研究員だったり、教鞭をとった人たちです。
戦後の日本ではGHQの命令で、兵器開発に限らず、あらゆる原子エネルギーの研究は封じられてました。
当時、日本国内には4台のサイクロトロン(円形イオン加速器)がつくられていました。
これらは、生物・医学・化学の基礎研究を通して平和的な利用が可能だったにもかかわらず、原爆製造につながると破壊され、海に捨てられたのです。

この破壊行為は逆に米州の物理学者たちの批判のマトとなったのです。
その後、来日したサイクロトロンの考案者アーネスト・ローレンスはこれらサイクロトロンの再建に尽力しました。
時代は下り1970年代になっても、日本の素粒子物理学の実験環境はまだまだ世界に水をあけられていました。
そこで2002年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊は、強力な加速器を必要とする超巨大素粒子実験はCERN(欧州合同原子核研究機構)など海外の機関で行い、日本では国内で実現可能な実験を行うという作戦を立てたのです。

カミオカンデは素粒子のうちの中性レプトン(なんのことやら?)である「ニュートリノ」を観測するために1983年、岐阜県 神岡鉱山地下1,000m に完成した装置です。

カミオカンデは3,000トンの超純水を蓄えたタンクと、その壁面に設置した1,000本の光電子増倍管(センサー)から構成されてます。
ここで使用された光電子増倍管は研究グループと浜松ホトニクスが共同開発した口径20インチのものです。
一般に使われてるのは口径2インチのものですから、カミオカンデの光電子増倍管がどれほど巨大だったか推測されます。
ガラスバルブには耐水性が高い耐熱ガラスメーカーHARIO製の耐熱ガラス「ハリオ32」が使用されました。



大マゼラン星雲でおきた超新星爆発 (SN 1987A) は南半球の空に現れたため日本からは観測できませんでした。
ところが、そこから放たれたニュートリノが世界で初めて、カミオカンデで観測されたのです。
カミオカンデはその後、カミオカンデの10倍以上の規模をもつ「スーパーカミオカンデ」にその役目を譲りました。
1996年に稼動を開始したスーパーカミオカンデは、宇宙由来のニュートリノの観測のほか、陽子崩壊の観測も継続して行われています。
さらに、同様の仕組みによる次代の観測施設として、スーパーカミオカンデのさらに20倍の規模をもつ「ハイパーカミオカンデ」も構想されています。
小柴昌俊のノーベル賞受賞で一躍名を馳せたニュートリノ観測施設は、こうしてどんどん改良と高度化を重ね続けているのです。




ニュートリノを検出するのは非常に難しく、天体物理学者のニール・ドグラース・タイソンは「宇宙で最も捕らえにくい獲物」と呼んでいました。
「物質はニュートリノにとってなんの障害にもならない」と彼は云います。
「ニュートリノは、何百光年もの鋼鉄の中であろうと速度を落とすことなく通過することができる」と。

では、どうやって検出するのか?
インペリアル・カレッジ・ロンドンのヨシ・ウチダ博士は「超新星となった恒星は崩壊してブラックホールになる」「もし我々の銀河系でそのようなことが起こったときに、スーパーカミオカンデは、ニュートリノを発見することができる数少ない装置の1つだ」と語っています。
「星が崩壊し超新星になり始める前にニュートリノを放出するので、スーパーカミオカンデは一種の早期警報システムとして機能し、これから起こる目を見張るような宇宙の出来事について教えてくれる」と。


信じられます?この装置が岐阜県飛騨市の池ノ山の地下1,000m に埋まっているのです。
なぜ地中かと云うと、他の粒子が入り込むのを防ぐためです。
装置の高さは、15階建てサイズ。
素粒子観測装置です。
ニュートリノは前述のように、われわれの体や地球をいとも簡単に通り抜ける素粒子で、それを研究することで超新星や宇宙について知ることができるのです。




ニュートリノを検出するためには、装置を水で満たす必要があります。
水中を移動するときは、ニュートリノは光よりも速いのです。
ニュートリノが水の中を移動するとき、「コンコルドがソニックブームを作り出したのと同じ方法で光を作り出す」のです。

飛行機が音速よりも速いスピードで飛んでいると、遅い物体では発生しないような大きな衝撃波、つまり音が発生します。
同じように、水中を通過する粒子が水中の光の速度よりも速く移動すると衝撃波、つまり光が発生するのです。

ニュートリノによる衝撃波からの光がセンサーに届くためには、水がとてつもなくきれいでなければなりません。
スーパーミオカンデでは常にフィルターで浄化し、さらには紫外線を照射して細菌を死滅させています。
「超純水」と呼ばれるものです。

超純水はかなり気味の悪い性質を持っており、酸とアルカリの両方の特徴があって、物質が溶けてしまうのです。
スーパーミオカンデのメンテナンスの時、研究者たちはセンサーを修理して交換するためにゴムボートを使う必要があります。
シェフィールド大学のマシュー・マレック博士は、博士課程の学生だった頃に他の学生2人とボートに乗ってメンテナンスをしていました。
ある日、仕事が終わるとタンクから出入りするためのゴンドラが壊れ、彼らはしばらく待っていなければなりませんでした。

「気づいていなかったのだが、ボートに横になっていた時、髪の毛が3cm ほど水に浸かっていた」
そして翌朝、恐ろしいことになっていたのです。
「頭皮のかゆみで朝の3時に目が覚めた。これまで経験したことのないかゆさだった」
彼は、超純水が髪の栄養素を先端から吸い出し、栄養素の欠乏が彼の頭皮まで達していることに気がついたのです。
彼はすぐにシャワーに飛び込み、30分間激しく髪を洗いました。

別の話では、2000年にタンクが完全に排水されたとき、研究者がタンクの底にレンチの輪郭を見つけたそうです。
その前の排水メンテは1995年だったので、そのとき誰かがレンチを置き忘れたらしく、2000年に排水したときにはレンチは溶けていたのです。
インペリアル・カレッジの物理学者、パトリック・ダン博士はこう述べています。
「我々の宇宙になぜ物質が存在するのかという根本的な問いに対する答えに、かつてないほど近づいている。現時点で95%以上の確率で正しいと思われるが、もしこれが確認されれば、物理学に大きな影響を与えるだろうし、宇宙がどのように進化してきたかをよりよく理解する道を指し示すはずだ」と。
カミオカンデでは1,000本の光電子増倍管が使われていましたが、スーパーカミオカンデでは1万2,000本と大幅にパワーアップしてます。
やはり20インチ(約50cm )のものです。
側面の光電子増倍管の取り付けやメンテナンスは水槽の水位を調整しながらゴムボートに乗って行なっています。






スーパーカミオカンデは巨大ですが、そのまだ上をいく「ハイパーカミオカンデ」と呼ばれる、さらに大きなニュートリノ検出器が計画されていることは既に述べました。
ハイパーカミオカンデはスーパーカミオカンデの20倍の体積で、光電子増倍管の数も1万2,000本から約9万9,000本と飛躍的に増加します。
こちらのプラントは2027年に運用開始を予定してます。

現在稼働しているスーパーカミオカンデのタンクは、直径が39.3m 、深さが41.4m で、内部を満たす超純水の量は5万トンですが、超純水の量が約5倍にスケールアップするハイパーカミオカンデでは、スーパーカミオカンデ100年分の観測データが約10年で得られるそうです。

戦後、サイクロトロンを失い、一度はどん底に立った日本の素粒子物理学は、今や世界の中心で活躍しているのです。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  May 31, 2020 05:25:49 AM
コメント(6) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: