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Jul 19, 2026
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カテゴリ: カテゴリ未分類
平安時代末期から鎌倉時代初期という激動期を生き、日本の代表的な歌道の宗匠として永く仰がれてきた"藤原定家"の歌にこんなのがあります。

浦の苫屋の 秋の夕暮れ」

この歌は漁師小屋のほかには何も無い海辺の寂しさを歌った歌ですが、その光景を定家は「花も紅葉も なかりけり」と歌いました。
それによって私たちの心象には、何も無いはずの海辺に突如として花と紅葉が咲き乱れるのです。
何も無い空間をあえて「花も紅葉も なかりけり」と詠むことによって、それを聞く者が自ら花と紅葉を探し求め始めてしまう。
これが「引き算」という方法を如実に表してます。


これが絵画だと余白のある日本画や水彩画でしょう。
画面のほとんどが余白ということです。
何か を表現している」。

描くものを少なく、一方で表現する何かは大きく。
ここに見えない「差」が有ると云う考え方なんです。
これが写真だと、不要な背景や要素をボカしたりフレームから外したりして、被写体の存在感を高めるのですね。
インテリアのような現代的なものにも引き算の美学が追求されてます。
装飾を極力減らし無駄な要素を省くことで、本当に伝えたいメッセージや素材そのものの質感を強調しようと云う考え方です。
その典型が日本庭園の「枯山水」でしょう。
眼前に広がる大きな海を表現するために、水を張るのではなく、むしろ水を 抜く ことで表わします。
あえて抜いて、そこに仮の物としての岩や砂を置き、岩を島に、砂を波に見立てることによって見る者の心により強く呼び起こす何か。
これによって「見えている三次元世界」に、もう一次元の奥行きを加えようとするのです。

千利休が確立した茶道はまさに引き算の美学です。
限られたスペース(茶室)と最小限の道具だけで空間を仕立て、その瞬間の一期一会を大切にします。
これは、華美な装飾や、物質的な豊かさよりも「心の豊かさ」「静寂の中にある美しさ」を大切にする、日本人の精神性を表してるのですね。
華道においても、花をたくさん盛るのではなく、数本の花と空間(余白)のバランスで美を表現します。
まさに日本文化の「わび・さび」や「間・余白」の精神そのものなんですね。



素材の臭みや余分なアク、雑味を丁寧に取り除くことで本来の旨味や季節の味わいを引き出している。
これがフランス料理やイタリア料理と根本的に違うとこです。
スマホやネットによって、私たちは膨大な情報に日々さらされ、常に「つながっている」ことを求め、求められるようになりました。
それによって心は休まる暇がなく、ストレスや不安を抱えやすくなっているのですね。

情報が洪水のように押し寄せ、モノが溢れかえる時代。
「情報過多」によって、本当に大切なものを見失い「モノ」に囲まれながらも、心が満たされないと云う矛盾した状況に陥っている。

何かを「足す」ことは誰にでもできますが、物事をシンプルに本当に重要なものだけを残して他を捨てるという「潔さ」が、洗練された美や感動を生み出すのですね。
医療の分野でもこの引き算を実戦してらっしゃるお医者さまは大勢おられます。
あえて薬を減らすことで、予期しにくい薬の副作用を減らし必要最小限の薬で「ちょうどよい健康」を保つ。
それが、医療における引き算の美学なんです。
薬を減らすと云うと「治療をやめる」ような印象を持たれがちですが、実際は「この人にとって本当に必要な薬だけを残す」と云う前向きで慎重な判断を要するのですね。





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Last updated  Jul 19, 2026 05:15:08 AM
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Re:引き算の美学(07/19)  
引き算の美学、いいですね~。

こんな雰囲気で暮らしたいですが、気づけば家の中が恥ずかしいほどにゴチャゴチャです。
余計なものがありすぎる。

和食も引き算の料理なんですね。
やたらにソースの掛かったフランス料理、ちょっと苦手です。 (Jul 19, 2026 06:10:20 AM)

Re:引き算の美学(07/19)  
danmama313  さん
引き算の美学はファッションにも言える事ですね。指輪以外のアクセサリーをほとんど付けない私ですが(単に邪魔なだけなのですが)ジャラジャラと沢山付けている人を見ると残念な印象を受ける事が多いですね。

日本の文化そのものが「引き算の美学」で成り立っていますね。

(Jul 19, 2026 09:57:49 AM)

Re:引き算の美学(07/19)  
moto,jc  さん
おはようございます

余計なものを足すより引き算の美学 のほうがあたしはす好みです
特に和食はそうですね シンプル イズ ベスト です (Jul 20, 2026 12:13:53 AM)

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