≪2016年2月5日の記事≫
右腕の腫瘍(しゅよう)で切断手術を受けた埼玉県に住む看護師の女性(48)は2015年12月、いまの病院に勤める前に働いていた医療施設に久しぶりに顔を出した。
以前の同僚たちにはまだ自分の病気のことを打ち明けていなかった。電話やメールでは伝えづらかったので直接話すことにした。
いきなり施設に行くと驚かせることになるかもしれない――。そう思い、施設の近くの喫茶店に元同僚を1人ずつ呼び出した。
「その髪はどうしたの?」
地毛のときはずっと短髪だったが、そのときはおかっぱのカツラをかぶっていた。
「がんになっちゃって、抗がん剤で髪が抜けちゃったの」
「それで、どこのがんなの」
「実はこうなの」と言って、右腕をあげると、みな一様に息をのみ、顔色が変わった。
ただ、女性が以前と変わらず、陽気で前向きなそぶりを見せると、ほっとした様子だった。
「自分が思っている以上に、周りの人はショックを受けるんだ」と気づいた。
日本では患者は化粧などに気を使わず、治療に専念すべきだという風潮を感じるが、「患者も見た目は大事」と改めて感じた。
12月、お気に入りの「レ・フレール」の公演が兵庫県であった。いつも和服を着ていくため、ファンの中では目立つ。和服は「腕」の部分を隠しにくいな――。
「楽しい音楽の前にいやな気持ちにさせたくない」
そう思い、洋服を着て右袖は内側に折り込み、カツラとマスクをして行った。コートの袖はポケットに入れて隠した。毎回のように会場で会う顔見知りのファンたちもすぐそばにいたが、誰も女性に気づかなかった。
「故郷で葬儀や結婚式に出るときにもわからないようにする義手が必要」。そう思って、装飾用の義手をつくることにした。勤務先の病院に出入りする業者に説明を聞き、今年1月に型どりした。
3月には福島県いわき市でレ・フレールの公演がある。それまでには仮の義手が間に合いそうだ。
今度はいつものように和服を着て、いつもの仲間と一緒に、楽しみたいと思っている。
腕切断は非常に残念なことですが、前向きに生活しておられるのは何よりです。
ここには費用のことは何も書いてありませんが、装飾用義手となると健康保険適用にはならないようです。詳しくは調べていませんが、装飾用義手の費用は38万円~となっていました。
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