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中島三郎助と蝦夷桜

幕末_WITH_LOVE玄関 中島三郎助 と蝦夷桜(現在の頁)
中島三郎助 と蝦夷桜
No.1 <・・・< No.9 No.10 (現在の頁)< No.11 No.12 (完)
中島三郎助 (諱:永胤)文政4(1821) - 明治2/5/16(1869/6/25),幕臣,蝦夷では「箱館奉行並」,享年49



中島三郎助 と蝦夷桜_No.10
中島三郎助 えとせとら資料】: No.1 No.2 No.3
親の責任:下の倅、少年「英次郎」の未来


前の頁から読む:No.9
  • 中島三郎助と高松凌雲の対話「柴田伸助と、入院中の彼の倅、真一郎」 については、
    上記前頁へ移動しました。
  • 孤山堂無外
    中島三郎助が古友、孤山堂無外に打ち明けた「心の傷」
  • 倅:恒太郎と英次郎については、上記前頁へ移動しました。
    ◆悲劇の中島恒太郎:若夫婦を直撃した惨劇


孤山堂無外は黙って、熱い茶をすすめてくれた。

中島が言う。・・・

「そうよのう、わしが、十八、九といえば、嫁はおったものの、無外殿が
仰せのとおり、 『蝶よ花よ』 と申しておったぐらいじゃ。対して、倅にはこの様じゃ、
・・・
親の資格なんぞ、無きに等しいのう。親父失格じゃ。」


sakura_19.jpg暫し、黙って、中島の愚痴を聞いていた無外は、
突如、以外な事を言い出した。

「中島さんよぉ、ご長男の件は解り申した。
しかし、どうなされるおつもりじゃ?」


突然の問いに、中島は頭が回転しない。
そんな彼には、おかまいなしに無外が言うには、
こうだった。

「ご次男は、さて?そろそろ、十八九に、
なられるのでは?!・・・まあ、もっとも、
状況が、どう転じるかなれば・・・の話じゃ。
急ぐも悪しきことなれどのう?」



中島、純情!!


中島は、その晩、床に入ってもなかなか眠れない。
無外の言葉が、頭にへばりついて消えない。

いざという時の為に、無外には、駿河に落ちた家族への手紙などの伝達の旨を依頼してきた。
かつて中島が世話をした商人宛に届けてもらうことになっている。

その一件は、一安心だというのに、 「急ぐも悪しきことなれど」
確かに、言われてみるなれば、そのとおりだ。

rou_05.jpgしかしながら、この戦況下、情勢不安定のままに、
嫁の話は愚作だ。この子の嫁を心配するなれば、
隊の全員がその対象になるようなものではないか!
確かに、それどころでない。中島は寝返りを打って、
寝ようと努力した。

しかし、眠れるわけなどない。むくっと床に起き上がるなり、
胡坐をかいて考えた。
・・・
突如、彼は、自分で自分の頭をコツンと一発叩いた。
「あっ!もしや、あっちの話か?・・・俺も鈍いのう!!」 無外の暗号が今頃、解った!!


五十歳近い男を純情と言うのには語弊がある。されど、どうも中島の場合、
やはり純情に相当近い。小細工もしなければ、反吐の出そうな陰謀にも全く無関係だ。
そして、周囲の者まで、皆似ている。御年六十の柴田がその筆頭とくるから極上クラスだ。
柴田は、馬鹿正直どころか、彼の忠誠心は、悲しい程に、純情そのものだった。



しかしながら、天は二物を与えずとは、このこと。
中島は、ぐちゃぐちゃと臭い芝居も打たなければ、余計な布石も敷かない男だ。
それはいいが、どうも、事を決めると、一重に迅速と褒め難いところがある。
彼らに囲まれているせいか、いい年して、鈍い。
そんな己に気付いた以上、またしても、ひとつ悪い癖!・・・解決を急いだ。
  • 中島三郎助は、堅苦しい真面目男に見えますが、見掛けによらず「おもろトンマ!」なところもあります。
    それが、 若者達に慕われた 親しさ、優しさ、とっつき易さ・・・ともいえるが・・。
  • 医師の高松凌雲は、三郎助にからかわれたり、冗談で散々笑わされたり、明治の世語っています。( 関連前頁


「大シケ」の悪寒_鰐蔵と沖のウミネコ


中島の部屋に、珍しく、鰐蔵がやってきた。
彼は、もと、開陽の水夫だった。本来なら、
澤太郎左衛門に付いて室蘭の開拓方に
赴くべきところ、中島を慕って、この隊に居る。

確かに「水夫」に、陸の仕事は酷かもしれない。
丘にあがった河童 同然の暮らしは、最初から
性にあわないという。早めに手を打って、中島が引取った。
開陽が沈んだ悪夢は記憶に鮮烈だ。どうせ同じく 丘にあがった河童 の宿命なれば、長年
慕い従った古株の男、中島に追従するは、自然のなりゆきだ。

鰐蔵が言うにはこうだった。 「中島さんなら、我ら河童連中の頭の天辺、その皿がひっからびて、
おっ死んじまう前に、なんとかしてくれるお人だろうと思いましてね・・。」


この男は土壇場の悲壮に際しても、健気な冗談を言っては人を和ませてくれるタイプだった。
本当は、そうじゃない。 「死ぬなら一緒だ!どうせ死ぬなれば、共に戦い、共に死にたい!」
それは、先祖代々、徳川に仕えた 塩飽の男の意地 なのだ。

rou_05.jpg古くから伊豆には、塩飽の男もなりゆき上、派遣されて、
滞在していた者も少なくない。中島が造った鳳凰丸に
限らず、試作艦は他にも多い。その為、彼らは交代制で、
その操縦を司る任務を果たす。また、長崎伝習所でも
活躍して、中島と顔なじみのベテラン水夫も居る。

そんなわけで、鰐蔵は先輩格の水夫達の縁を辿り、
いつの間にか、中島隊の者になっている。
水夫も、中堅クラスにもなれば、そのへんの若手将より、
よほど頼りになる。

勇敢な彼は、数多くの修羅場をくぐってきただけあって、蝦夷では地元兵の調練の際、
便乗して参加させたところ、案の定、兵として充分いける。中島は、彼を士分に取り立て、
米山の姓を与えていた。


天が下した『宮古湾の惨劇』予兆
・・・大シケの悪寒!ウミネコの直感!!


彼は、独自のルートで、なかなか耳ざとい。また、直感の鋭い男でもあった。
真に受けると、たまに、はずれる場合もあるが、そんな時は、きまって言う。

「わしは、半分、ウミネコみたいなもんですけん・・・
なんとなく、シケの予感ってやつが、ピンと来る。
ただ、それだけなんですわ。」

・・・彼が言うには、また、それらしい。

「縁起でもないんですけどね、なんとなく、
大シケの予感がして、そんで、 
殿にお伝えしなくっちゃ、
そう思いまして・・。」
・・・神妙な顔をしている。

中島の決断?!・・・これとて、決断の一種!!


しかし、大きな溜息をついた中島は、以外と明るい表情を返してきた。

「いいさ。大シケなら、この老いぼれとて解っておる。
・・・それより、おぬし、その殿って呼び方、それだけは勘弁してくれな。」


かしこまる鰐蔵の肩を、中島がポンと叩いた。

「おう、丁度良いではないか!どうじゃ?一献、ん?」

中島は、おちょこを口に運ぶ仕草をして見せた。唖然とする鰐蔵。

「ヨヨイノヨイ!じゃ。たまには良かろう?ん?これで今晩あたり、
雨が、降るかも知れんが、この際、雨ぐらい、よろしかろう?」


鰐蔵は、まんざらでもなさそうだ。もし、それが本当なら、雨でも霰でもなんでも来いだ。
この機会を逃せば、もう二度とない話かもしれない。なんといっても中島には
珍しい発言なのだから・・・。

「どうじゃ?雨男、中島に免じて、ヤーレンソーラン、知っとるか?」

「真っ昼間から、また、何を仰せられでしょうか?
なんか、訳わかりませんわ。まるで、狐につままれたような・・・」

どうも、これは、酒だけじゃなさそうな予感がする。
鰐蔵は、今にも小躍りしそうだ。彼の身分では、花町など、夢の夢だった。

「よっしゃ!そうと決まれば、善は急げじゃ。明日じゃ!
すまんがのう、榎本殿に一筆用意するゆえ、英次郎に、ひとっ走り頼んで良いか?」


速攻で良い返事が返ってきた。
中島は、人差し指を己の口に当てて、内緒のポーズをする。

鰐蔵も調子に乗った。 「解ってますよ。そんなこと、まさか総裁に・・・」

「戯け!おぬしも鈍いのう!釜さんじゃのうて、英次郎じゃ!」

石頭の小僧には黙って、適当に言い含めて、とにかく引き摺り出して来い。そう言うのであった。


花町の『姫君』の件は、
少年の英次郎、張本人に内緒・・・だった!!


廓(くるわ)と女郎



万事零落、平生思うべからず
只余れるは酒中の趣、減ぜらるは少年時



英次郎が己の最期に詠んだ詩 。花町の姫君とて、つまるところ、
親の呵責。少年は蕾のままに散らねばならぬ。



花町の『姫君』、さて、英次郎と姫君は・・・?!

こんな時は、乗りで押し切るしかない。中島は、日頃の褒美と称して、
鰐蔵と吉之助を応援隊に巻き込み、英次郎の拉致に成功した。

座敷に上がって、綺麗処の芸者も居る。

「さあ、皆の者よ、
飲めよ、歌えよ!食えよ、騒げ!!」


中島は大奮闘だが、はっきり言って、まるで下手糞!そもそも、苦手ではないが、
倅と一緒では、話が違う。鰐蔵達の協力がなければ、とてもシラフでは実行に踏み切れなかった。

予想どおり、英次郎は行儀良く、姿勢を正して、涼しい顔をしている。
傍らに座するのは、一際目立って若い芸者だった。色白の美しい娘だ。
しかし、肝心の英次郎は、彼女を完全に無視している。

若手の芸者は、やはり下手なものだ。何を言っても、何を話しかけても、英次郎はツンツン。
終いに、さばききれない様子で、人形状態になってしまった。

三郎助、大層困るが、対処できない。そもそも、何から何まで白々しいのは己なのだ。
こんな時、親父たるや、どんな面ぶらさげていたら良いのだろう?

▲(歴史上、大石内蔵助も、討入前、倅に同様場面。親は子への呵責なれど、子も困るのでは?)

・・・・ 大石内蔵助討入画 (歌川国芳の作品絵画)ラベルの日本酒


天の助け!吉之助の気配りが功を奏した。
・・年増の芸者より上手かもしれない。


「英次郎様、今晩あたり、えらいことになりますよ!」
鰐蔵とのコンビも、なかなか快調だ。芝居下手の中島より、余程マシ。

「今晩は、どうせ、大雨ですわ!今に雷もドガンと来ますよ。」
英次郎に酌を口実に立ち上がると、声を潜めて、中島に内緒と言わんばかりの仕草で言う。

「こんなのって、ありえませんよ。・・・きっと、今晩限りのご冗談でしょうよ!」

うかない顔の英次郎もついに笑った。
・・・「なんじゃ!雨、雨って、そのことだったのか?」

うまいタイミングで年増芸者が繋いだ。

「おう、怖っ!雷さんが来るって、ほんとですやろか?」

「なに、大丈夫じゃ。可愛いお前には、このわしが、ついておるがな!」

・・・鰐蔵が、どさくさに紛れて、芸者の肩を引っ張り寄せた。

「大雨って言うからには、もう、帰れませんよ!!よろしいのかえ?」
艶っぽい芸者の仕草に、すっかり彼は調子に乗った。

途端に、膳の食器がガチャガチャ鳴って、芸者の甲高い悲鳴が聞こえた!

「いやァ!この人っ!冗談ですって!!」
芸者に吹っ飛ばされた鰐蔵が、ひっくり返っている。鰐蔵、なかなか、やり手だ。
オーバーアクションで転んでみせた。

笑った。笑った。やっと、英次郎が笑った。


英次郎は、彼なりに、頭の中で、やっと整理がついた。

「きっと、父上は、兄上の腫瘍が心配するに及ばぬ状態と
分かって、安心なされたのじゃ・・・。」
やがて、微かに微笑んだ。


見て見ぬふりの中島。英次郎の声も聞こえるようになった。無事、飲み食いも
開始したようだ。年増芸者の巧みな話術にかかって、時折、大声で笑ったりもする。

「やれやれ、ひと安心じゃ。」

姉さん格の芸者とふたり、ちびりちびりやっていた中島が、そっと、席を外した。

「あっ!」 思わず声を漏らしかけた吉之助。

即座に鰐蔵の肘鉄を食らった。
彼は、ぐるりと、顔を180度回転させて、吉之助を睨むなり、歯を剥き出して見せた。
いいから、黙っておけ!・・・の合図だった。


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雨は本気で降ってきた。
中島は蛇の目傘を借りて、一人、撤退した。
まさか、本当にそうなるとは思いもしなかった。

雷さんまで、やって来たなら、大変だ。壮烈な雨。
袴も、足袋もびしょ濡れ。親とは、かくも惨めなものだろうか?

中島は、照れ隠し、意味不明の鼻歌歌って、
すたこらさっさ、帰って行った。



束の間の『まほろば』


陣屋に到着した中島。まずは、自分で茶を入れた。

ふと、思った。「今頃、英次郎は・・・?」
・・・がしかし、慌てて、その思いを断ち切った。
親だから思うのだが、なんだか、そんな自分が浅ましい。



「おっと!就寝前の茶はよくないのう。こんな時、神経が冴えてしまえば、ろくでないぞや。」

独り言を言うなり、茶を捨てた。

ふうっ!と行灯の火を、一気に吹き消した。頭のてっぺんまで、布団を被って、床にひっくり返った。
真っ暗闇で、狸寝入り。狸親父。狸芝居。変な言葉が、全部己にあてはまる。

気にしない。気にしない!・・できることなれば、本当に眠りたいものだ。

だから、気にすんな。己に言い聞かせてみた・・・。



父上の乱心者!大きなお世話じゃ!


しかし、狸の安眠は、ただちに妨害されたのだった。

俄かに、戸外が騒がしい!!

「戯け!ふざけるな!許さんぞ!」

「お許し下さいませ。英次郎様、全て、この吉之助の一存にて
・・・お許し下さい!!」

「黙れ!吉之助、そなたの顔など、もう二度と見たくも無いぞ!下がれ!!」


深夜だというのに、大憤慨の英次郎の声が響いてくる。
とばっちりを食らっているのは、吉之助だ。


「しまった!しくじったか!」 そう思うが、中島、まさか起き上がるわけにはゆかない。
典型的、狸寝入り。悪戯小僧のごとく、脅えた。

「英次郎様、夜更けでござる。どうか、お静かに・・・。」
必死の吉之助。しかし、完全に劣勢だ。

あっという間にその騒動が、灯りの消えた中島の部屋の前に、やってきた。

いきなり、ガサッ!乱暴に障子が開けられた。!



対処に困った。薄目を開けて、恐る恐る見る中島。真っ暗闇。
痩身の英次郎。彼のシルエットが闇に溶かし込まれたままに、仁王立ちだ。

「父上!父上、何の真似でござりましょう!
ご乱心としか思えませぬ!見損ないましたぞ、父上!
大きなお世話じゃ!父上の!大きなお世話!!」


ばたばたと大股で、遠避かってゆく彼の足音。
哀れ、吉之助。障子を閉めると、その後を追ってゆく。

「英次郎様、夜更けでござる。どうか、お静かに!」





「やれやれ。」中島は顎を掻いた。
起き上がって、湯呑み茶碗を手に掴んで、
後悔した。中身は空なのだ。

そんな事すら忘れてた。


十九歳の過去の己と、今の英次郎
少年、英次郎の詩



万事零落、平生思うべからず
只余れるは酒中の趣、
減ぜらるは少年時


19歳の少年が、やがて千代ヶ丘、この句を謳う。天が与えた宿命だった。

・・・英次郎の詩は何度読んでも胸が痛い。生きたかったんだ・・。まだまだこれからの年齢

対して、かつて、中島三郎助が、19歳だった頃、詠んだ詩は、生の輝きに満ちている。

朝の蝶 松の雫を こぼしけり

眩朝の光に、胸をときめかせたあの頃。
松の若葉から滴り落ちた朝露の一滴。それが、蝶の羽を伝って、
瞬時に煌いた。ほんの一瞬のでき事。

それを、鋭敏な若者の視線が自然に捕らえた。躍動感に
満ちた、生の喜び。これから生きて輝く若者ならではの感性だ。
まるで『ショパンの調』だ!!

皮肉な運命、父の責任


鰐蔵の言う 「大シケの予感」 。哀れ19歳の英次郎。父とは・・・その存在は母と余程ちがう。
不器用なのだ。可愛い倅が不憫だった。しかし、結果として、また余計な事をしでかした。

今にもショパンの調べ”朝露”が聞こえてきそうな・・・そんな中島19歳時の詩。
対して、運命は・・・皮肉にも、同じ年齢の英次郎が、

己の死を謳う悲しい結末を・・・。この段階では、誰も予測できなかった。・・・


万事零落、減ぜらるは少年時
・・・それは現世の宿命なのか、それとも我が身か
親の責任。倅を蕾のままに散らす罪の父親・・

中島は天を仰いで、思わず唸った。



中島三郎助 と蝦夷桜
No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 No.6 No.7 No.8 No.9 No.10 (現在の頁))< No.11 <・
next 急転直下!!



▼下行はご参考:泣ける!父らしい 中島三郎助 のひとこま

(英次郎15歳の時、父中島からの手紙)
  • 1865年、勝海舟が罷免され、小栗がフランス式軍隊の編成と横須賀に製鉄所を創設するなど奔走中。
    この時、 中島三郎助 は江戸へ召集されている。その時、浦賀の英次郎への手紙。
    父三郎之助45歳、英次郎15歳。一人前の恒太郎と異なり、やはり下の子は可愛くて心配な父の心。

    恒太郎の時のように、叱ったり叩いたりすることもなかったかわり、彼に接した時間は総体的に完全に不足。
    父として愛してやまないのだが、時折、空振りをする。

(内容概略)

お前は、8歳からよく頑張ってるね。もう、添え番(=代理世話人)も無しで実力で立ったんだよね。
父に変わりないから、安心するが良い。 (←コレ嘘なんです。中島は喘息が悪化して、死の予感の最中)
仲間に配慮を忘れるなよ。みんなのおかげなんだよ。 父は多忙だから、皆を招待してあげる暇が
ないから、気になっているんだ。
  • (お前に父さんは会いたい。だが会えなくて辛いよ。正直に言えない中島。)
    確かに、英次郎は神童。とはいえ、デビューは、まるごと子供。いかに周囲の部下、浦賀同心達が
    家来同然に、彼を影で支えていたかが解る。


皆へ醤油一樽くらい贈ってはどうかと思うな。
母さんと、おばあちゃんに相談して、ちゃんと
対処するんだよ。

★お前のために刀を特注したよ。
英次郎よ、お前は何色が好きなんだ?

鞘の塗り色や、柄糸は、お前の好みだよ。
遠慮なく、父さんに言ってきなさいね。





鬼の目にも涙 あっぱれ宿敵!賛辞_勝海舟
  • 勝は5/28に軍艦奉行に返り咲き。勝から贈り物の本「海軍括要」浦賀に届く。仲が悪くとも、
    互いに命掛けで徳川の為に奔走した仲。中島の死の予感を察してのことだろう。

    ライバルは居ると腹立たしいが、いざ失うと思えば、己にポッカリ空虚な穴が空いてしまう。
    不思議と、この瞬間、人は皆、己自身も相当摩滅していることに、初めて気付く。

    まさか、あんなに長生きできるとは、本人もこの段階では解らないわけだから
    ・・・明日は我が身、痛感したのだろう。


中島三郎助 と蝦夷桜
幕末玄関 No.1 <・・・< No.9 No.10 (現在の頁)< No.11 No.12 (完)

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文章解説(c)by rankten_@piyo
イラスト写真については頁最下欄

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