2019年08月01日
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カテゴリ: 老犬ホスピス
​​ 1・時が止まったままの仔
https://plaza.rakuten.co.jp/xinunekox/diary/201907290001/

2・ケンジが過ごした看取り期
https://plaza.rakuten.co.jp/xinunekox/diary/201907310000/

この記事は3回に分けて書き上げております。
これまでのお話は上記リンク先にて…。






​​​​日付が変わり、5月3日。
たんたんと、 ケンジ のエンゼルケアする私。

それを、違う場所から
ながめてるようなフシギな感覚。
まるで第三者のように。



「はいっ!体を拭き終わったら耳の中ですよ!」
「はいっ!了解しました!」
「あっ!脱脂綿出してくれる?」
「は~いっ!」

また、「ごっこ遊び」がはじまった。
1人で会話しながらエンゼルケア。

いつもながら、人には見せられない姿だなぁ~と、
「フッ…フフフッ…」テレ笑いが出る。

笑っているはずなのに…

​​​​​​
​​​​​​​​​​​​​​​ぬぐっても、
ぬぐっても、
服のそでで、何回ぬぐっても、
涙とハナミズで、
顔はグチャグチャなまま。



人間の感情ってどんな構造してるの?
私、笑ってるんだよ?

おかしいよね?

おもしろいよね?



1分1秒、一人ぼっちにしないよう、
誰かが死んだときに出動する
「見守り隊員カムちゃん」
サンバァ も出動!
心強いね! ケンジ



​​​ありがとう・・・サンバァ。​​​



翌朝、台所でトントングツグツ音がする。
スタッフ薫が、作業着で台所に立っていた。

「薫さん、何しよると?」



「ケンジのごはん作ってるとよ…
ケンジ、嬉しそうに食べよったから、
アッチでもちゃーんと食べれるようにね!」



スタッフ薫は・・・
ケンジ の体調に合ったごはんを考えながら、
ごはんを作ってくれてた人だった。



​通称「薫メシ」​
ケンジ も、薫メシだけは完食していた。



​​ ケンジ!これが最後の薫メシだよっ!
​​



ケンジ の大きな体が、
たくさんのお花に包まれた。

みんなみんな・・・泣いてた。

みんなみんな・・・声をだして泣いた。



わたしは・・・泣かなかった。

わたしは・・・ひとつぶの涙も流さなかった。



私のもうひとつの使命は、
みんなが、感情を押し殺すことなく、
まっすぐに感情がだせる環境作り。

これが、
看取ってきた仔達から、
託された私の使命。

うちの仔達、みんな優しいでしょう?
​​​​​​​​​​​​​​​


ケンジが亡くなって
1年3ヶ月が過ぎた。

​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​

チマチマと3回に分けて書いたブログは、
1年3ヶ月前の記憶を叩き起こしながら、
書き上げた記事だった。



なぜ、この1年3ヶ月という長い期間、
ケンジ の最期を報告しなかった?​



なぜ、この1年3ヶ月という長い期間、

ケンジ の生き様を伝えようとしなかった?​

1年3ヶ月前のわたしが、

感情を閉じ込めてたから。

頑丈なカギをかけてたから。

感情の記憶を、二度と開けたくなかったから。



1年3ヶ月、長い時間、

誰にも打ち明けずに来た。

ケンジへの想いを整理できなかったから。



そんな思いを抱きながら、
ケンジと共に、
1年3ヶ月という時を過ごしてきた。

その封印を、今、やっと、解いたのは、
「あの日の真実」に気付いたから。



◆ ​あ の 日 の 真 実​ ◆

最期の時が近づくにつれ、
ケンジ は、冷たい目を、私に向けはじめた。



「サンペイ」 をいつも優先してきたくせに、

サンペイ を看取った後は、

サンペイ と寄りそってた時間を

そのまんま、 ケンジ との時間に

あてるようになったから、

そりゃあ、あからさまだよね?

​「いまさらなんだよ!」​

そんなイライラを、私にぶつけていたのかも。



「どうせ母ちゃんは…」

私に裏切られたと感じてたのかな?



ケンジ の目は、私を責めているように見えた。​



だけど・・・

1年3ヶ月経って、

ようやく自分の中で整理がついた。



私がケンジに抱えてた「後ろめたさ」、

​私がケンジに抱えてた「申し訳なさ」、

そんな強い感情から、

私自身が、勝手に生み出したものは、​


「固定観念」だった!

​「おもいこみ」だった!​​​

​完全なる「妄想」だった!​




​​​​今、やっと、その事に気付けた!​​​​



​ケンジは…
私を恨んではいなかった。​




​ケンジは…
裏切られたなんて思ってなかった。​




​​ ケンジのイライラは、 そこじゃなかった!



ケンジ をいつもそういう目で見てた私に、

​​「母ちゃん!違うよ!勘違いだよ!」​​

私の固定観念を解いてあげようと

ケンジ は、懸命に訴え続けていた。



​「目を覚まして!ボクの目をちゃんと見て!」​

最後の力をふりしぼり

ケンジは、 私を守ろうとしていた。 ​​
​​​​​​​​​​
それなのに・・・

そのことに気付くことなく、

​「ケンジはイライラをぶつけてた」​

そう思いこんでた私。



私に伝わらないことが、

どんなに歯がゆかったろう…



​どんなに無念だったろう…​



1年3ヶ月後、やっと…

ケンジ の止まってた時間が動き始めた。​




優しいケンジ…

やっとココを離れられるね?

やっと成仏できるよね?





​ずっと時間を止めててごめんね。​





​​~ケンジへ~​​

母ちゃんは、
母ちゃんが進むべき道を
ちゃんと歩んで行くからね。

​​~母ちゃんより~​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​


​☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡​

もうひとつ暴露すると・・・

私の中にある「あの日の真実」は、

まだたくさんあります。

あの日の真実、

あの日の真相、

それらのことが、私の中で整理できないと、

文章にできないのです。

「活字」って…

「活きてる字」だと思うから。


​☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡​



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最終更新日  2019年08月03日 15時08分24秒
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