親愛なる友人の旅立ちに寄せて偐家持の作る歌5首
あらたしき 溝や作らむ この上に
難(かた)きを克(か)
ちて 良き実結ばむ
藤の花 深き森にぞ 秘めて咲け 人や知るらむ 美しき哉
吉(よ)き事の
本(もと)
つ継ぎてぞ
いさおしき 君が
蔵(おさ)
めし ことの花咲く
筑紫へと さつ矢たばさみ 山越えて
拓(ひら)
く
史(ふひと)
や もののふ君は
大きなる 橋高々に 建て渡れ
君をし待てる 人も数多(さは)也
何故ここにこれを掲げたかと言えば、このような歌作りが小生の歌作りの原点であるからです。高校時代から万葉歌に親しみ、大学で犬養孝先生の講義に接して、犬養節で朗誦することを覚えたことで、それが更に深まりました。
会社に入ってからは、結婚式や歓送迎会のスピーチでは、スピーチに色を付けるという意味で、その場に相応しいと思われる万葉歌を朗誦して締めくくるということをして来ました。同じ歌は取り上げない、をポリシーにしていたので、回を重ねるうちに、やがて、適切な新しい万葉歌を探すのが困難になって来ました。そこで、万葉風に「自分で作ってしまえ」と思い、どうせ上手くは出来ないから、贈る相手の名を折り込めば、その拙劣さも「意外性」によってカバーされるだろうと、名前を折り込んで作ることにしました。それが割に好評だったので、以降、これが小生のスタイルとなり、やがて、おそるおそるながら、寄物陳思の歌も作るようになったという次第。
すべて万葉集の歌を先生にしての我流であり、和歌作りの基本も勉強しておりませんので、そのあたりをご理解の上、小生の和歌をご覧いただければ幸いであります。
万葉風にというのが小生の和歌の基本でありますので、旧かな使いで作る、万葉に使われている言葉は現代死語となっていても使う、ということでやっております。
(座右の書?岩波文庫「万葉集」<上、下>)
ところで、先日の若草の歌会始め(?)の歌などが、凡鬼さんと偐山頭火さんのご尽力により、編纂され、 河内温泉大学図書館
の「若草歌集」に収蔵され、近日中に一般公開されるようです。興味ある方は覗いてみて下さい。小生も完成版は未だ見て居りませんので楽しみにしております。
では、これより散歩に出かけてまいる。ご免。
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