第70回智麻呂絵画展
智麻呂絵画展も回を重ね70回目となりました。皆さまのご愛顧心より感謝申し上げます。では、ごゆるりとご覧下さいませ。
<参考>他の智麻呂絵画展は下記から。
第1回展~第100回展
第101回展~第200回展
第201回展~
(メロン)
メロンひとつ ありてはつ春 年の明け
人みな
幸
く あれといふらし (偐瓜持)
このメロンはお嬢様の嫁ぎ先のご実家から届いたものとか。この絵が完成し、お礼状と共に送らなくてはならないのに、なかなかヤカモチが訪問して来ないので、恒郎女様よりヤカモチにお電話がありました。丁度その日にご訪問しようとしていたことでもあり、渡りにメロン、いや舟と、お訪ねいたしました。今年最初の撮影になる絵です。
(お餅)
子餅らの 寄りてぞあれば めでたかり
豆の
智
餅
さ
丹
の
恒
餅
(偐家餅)
この餅は偐山頭火さんが年末にお持ち(お餅の洒落ではない。)になったらしい。
眺めていると、お子さんやお孫さんに囲まれ、にこやかにされているご夫妻のお正月風景にも見えて来ましたので、上の歌となりました。
(クッキー)
クッキーも 菓子つ
競
ひの 春なりて
まず先われを
食
へとや
告
らし (偐菓子麻呂)
このクッキーは和郎女さんご持参のものとか。綺麗に並べられて「ワタシから食べて」とそれぞれに言っているみたいではありませんか?
(フルーツ・ケーキ)
五十
の神 フルーツ・ケーキ 召しませや
嵐
な吹きそ
年
平
らかに (
石上布留麻呂
)
このフルーツケーキはいつもの通り、Iさんからの贈り物。ここで気がつきましたが、ここまでずっと食べ物ですな。花の智麻呂も最近は食欲旺盛なようであります(笑)。
歌の方は、石上布留と、万葉では馴染みの言葉に掛けてみました。万葉風に言えば「五十の神」はフルーツケーキの「フル」の枕詞ということになります。ついでにこの一年の平安もお祈りして置きました(笑)。
(林檎)
和麻呂の どちぞ作れる 赤き実を
届けむとかや 槇麻呂来たり (林檎郎女)
この林檎は若草のメンバーの和麻呂氏のご友人が作って居られるもので、それを槇麻呂氏が買い求めて、智麻呂氏にお届けになったらしいです。
まあ、林檎のお話だけに「聞き齧り」でありますので、少し内容が違っているかも知れません。しかし、絵の出来には影響しませんので、間違っていても説明は撤回しないのだ(笑)。反転攻勢とか仰ってる方に倣った訳ではありませぬ。
(山茶花)
山茶花の 咲きたる道の 朝寒も
妹とし行けば 寒けくもなし (
山部茶花人
)
冬の道は山茶花の花ですね。寒い朝の道も二人で行けば、ほの温かくあるというものです。
山部の茶花人ですが、茶化している訳ではありませぬ(笑)。
(花とフォルム)
なにこれと ひとはな
尋
ひそ
織布
の
真中
に咲ける 花にしあれば (
布哇
真人
)
これはキルトの図柄を面白いと写されたものであります。恒郎女様は「このような何とも分らぬ絵は駄目。」と「お蔵入り」にされていましたが、ヤカモチが発見、救い出してまいりました。
ハワイアン・キルトかどうかは存じませぬが、詠み人はハワイアンにしてみました。(神田真人「カナディアン・キルトだったかなぁ?」)
(パンジー)
思はゆる 妹と
来
し道 いまさらに
恋の道とふ 花はいふらむ (恋野道麻呂)
知る人ぞ知る、「すみれ」は智麻呂ご夫妻のキューピッドみたいな花にてあれば、時にはこれを思い出さなくてはならないのであります。
食べ物ばかり描き過ぎた智麻呂氏は奥方の恒郎女様に「すみれ」を買って来るように求めましたが、店にはなくて、下の三色の花を買って来られました。しかし、やはり「すみれ」をということで、今度は店にもあって無事ゲットとなった次第。
歌の「今さらに」というのは現在は少し否定的なニュアンスで使用しますが、万葉歌では「ますます」「いよいよ」「さらにもさらにも」という感じで使用しているように思います。で、いまさら、ではありますが、この言葉を使いました(笑)。
(三色の花)
三
つの色
競
ひ咲くなれ
愛
しき子の
真幸
くあれや 卯なるこの
年
(
母草郎女
)
最後の歌は、お正月でもありますので、恒郎女様の母心を体して、三人のお嬢様への思いを表現してみました。 いづれの花も美しく咲いています。どうぞお幸せに。これはヤカモチのメッセージでもあります(笑)。
<追記・注>
写真5枚(「メロン」「フルーツ・ケーキ」「林檎」「花とフォルム」「三色の花」)
が横倒しの歪んだ画像になっていたので、2020年11月12日これらを復元修正しました。
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過去記事の写真が歪んでいたりすること
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