偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2021.04.05
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​​​​​​​​​​​​​​  3月 29~30日の亀岡・京北銀輪桜旅の記事が4回(4日間)にわたったことなどもありましたので、少し遅くなりましたが、今日は4月2日の月例墓参&散歩の記事です。
 ​墓参の折には、途中にあるお寺の門前に掲示されている言葉を撮影して紹介申し上げるというのが、かつてのこの関係記事の恒例になっていましたが、その寺の改修工事が始まった一昨年秋から昨年末まで、「門前の言葉」の掲出はなく、中断となっていました。工事が完了して新しくなった門前に掲出された言葉は、2月初旬の墓参の記事で紹介しましたが、どうやら以前のように毎月更新されるものではなくなったようで、今月もそのままの言葉が貼られていました。
 墓地は生駒山系の山脈の西麓の高みにあるので、かなりの急坂を上っての墓参となる。
 その分、見晴らしはよく、大阪平野一望である。

(墓地とクスノキ)
 墓地の高い位置にクスノキの大木があり、これが墓地のランドマークになっている。

(同上)
 墓地よりも少し高い位置に、昔はため池であったところが埋め立てられて空き地になっている場所がある。
 その片隅に桜が咲いていました。

(墓地裏の空き地の桜)
 上の写真の奥の一段高くなった場所は、昔は畑であった。今は耕作する人も無く、草茫々の土地となっている。
 ヤカモチが小学生であった頃、祖父がここでジャガイモを栽培していた時期があって、収穫の季節には、一緒に芋掘りをしたことをぼんやりと記憶している。
 墓参のアト、山沿いに野の道を散策しながら家路に。
 空き地の片隅には、ムラサキケマンがひっそりと咲いていました。

(ムラサキケマン)
 畑には、レンゲソウが群れ咲いてもいる。

(レンゲソウ)<参考>​ ゲンゲ ​・Wikipedia
 レンゲソウ。
 レンゲともゲンゲともいうが、マメ目マメ科ゲンゲ属の植物。
 漢字だと蓮華草、紫雲英などと書く。
 学名は、Astragalus sinicus。
 英語名は、Chinese milk vetch。

(同上)
手にとるな やはり野に置け 蓮華草 (滝野瓢水)
 であるが、写真に撮るのはいいだろう。
 遠目には気づかなかったが、写真で見ると、レンゲソウに混じって、スズメノテッポウの穂も見える。

(レンゲソウとスズメノテッポウ)
<参考>​ スズメノテッポウ ​・Wikipedia

 スズメノテッポウは、イネ目イネ科スズメノテッポウ属の植物。
 学名は、Alopecurus aequalis Sobol。
 英語名は、Orange Foxtail。
 英語圏では、スズメからキツネに変わるのが面白い(笑)。
 尾も白い、と掛けてみました。
 穂を引き抜いた茎を口に軽く咥えて吹くと、ピーと高い音が鳴る。子どもの頃、草笛にして遊んだものである。
 近縁種によく似たセトガヤというのがあって、見分けが難しい。
 葯の色が、スズメノテッポウが黄色なのに対してセトガヤは白色であること、穂先に長いノギがあるのがセトガヤでスズメノテッポウのそれは短くて目立たないこと、などで見分ける。

(タンポポとバッタの幼虫)
 道端に咲くタンポポに何やら小さな虫。バッタの幼虫のようです。

(同上)
 それにしても長い触覚。翅の無い幼虫、飛んで逃げることは出来ないから、触覚が長いに越したことはないと、体長の3倍ほども長い触覚を持つようになったのだろう。
 因みに、こいつの体のサイズは10mm未満。
 同じく、道端のノイチゴの花。

(ノイチゴの花)
 こちらの花でも小さな虫が交尾していましたが、写真がピンボケにて、何の虫かは不明。
 自宅近くまで帰って来たところで目についたのがウンリュウグワの花。
 枝がニュルニュルとねじれた風に伸びる木で、葉を落とした季節にはよく目立つ木であるが、今は若葉が繁っているので、そのニュルニュルも余り目立たない。

(ウンリュウグワの花)
 ウンリュウグワは、大正時代に実生から人工的に作り出された枝がねじれたように育つ特異な品種で、生け花の花材として利用される。
 香篆桑(コウテングワ)、節曲桑(セッカングワ)ともいう。
 桑の葉は養蚕には欠かせない。古代から人々には身近な木であったから、万葉集にも詠まれている。

​筑波嶺​ ( つくばね ) の  新桑繭 ( にひぐはまよ ) の  ( きぬ ) あれど  御衣 ( みけし ) し  あやに 着欲 ( きほ )
万葉集 巻14-3350

(筑波山の新桑の葉で飼った繭で織った着物はあるけれど、あなたのお着物がやたらに着てみたいわ。)

​​​  この歌は一種の労働歌。桑の葉を摘む女性たちが、このような民謡を歌いながら葉を摘む仕事にいそしんだのであろう。
 古代にあっては恋する男女が互いに衣を交換して着るという風習があったとのこと。

(同上)
<参考>ウンリュウグワのねじれた枝の写真掲載の記事は下記です。
    ​ 墓参・春ぞ立ちける ​ 2017.2.4.
 最後に、桜の花盛りを見て、自宅帰着。

(青空と桜)
 以下は、2日の撮影ではなく、翌3日の銀輪散歩で、恩智川べりで撮影したものであります。

(恩智川のセイヨウカラシナ)

(同上)
 以上、墓参&近隣花散歩でありました。
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最終更新日  2021.04.06 00:09:27
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