1984年の冬頃だったか「MTV」を見ていると、VJのニナ・ブラックウッド(Nina Blackwood)が手短に様々な音楽ニュースを伝えていた。その中で、英国ではフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド(Frankie Goes to Hollywood。以下FGTH)というバンドのデビューアルバムが話題沸騰で、プレスが追いついていないとのことだった。たったそれだけのニュースだったが何故か妙に気になった。 そんな英国で一躍チャートNo.1を記録したアルバムとは一体どんなものだろう?と興味本位で聴いてみると、当時10代だった私の感性にピタリとハマる傑作アルバムであった。プロデューサーであるトレヴァー・ホーン(Trevor Horn)の手腕によるところが大きいのだが(当時は『トレヴァー・ホーンの操り人形』と皮肉られていたらしい)、15歳の女子中学生だった私は無邪気に “FGTH、めっちゃええやん!” とアルバムを聴きまくった。 結局FGTHは84年にリリースしたデビューアルバム「Welcome to the Pleasuredome」と、86年にリリースした2nd「LiverpoolA-HAの時代なのである――おそらく誰にも共感してもらえないだろうけど。
彼らのデビュー曲 “Relax 2ndシングル “Two Tribes” は曲より何より、PVのインパクトで記憶に残っている方が多いと思う。80年代の東西冷戦時代に時のレーガン大統領とチェルネンコ書記長(のそっくりさん)が土俵上で取っ組み合いをするという度肝を抜くPVで、全米では43位止まりだったが英国では9週連続1位、仏や独でも1位を記録した。 3rdシングルの “The Power of Love このアルバムでお気に入りの曲を挙げると、“Born to Run”、“Krisco Kisses”、アルバムタイトル曲で4thシングルにもなった “Welcome to the Pleasuredome” あたりかな。“Relax” も勿論大好き♪ Hit me with those laser beams ~ I'm coming ~ yeah ! ってな歌詞だけど…。
「Welcome to the Pleasuredome」 Frankie Goes to Hollywood - My Fave Albums of the 80's. Vol.28
タイトル青字ソングはYouTubeにリンクを貼っているので、気が向いた方はタイトルをポチッ! “Born To Run” は “Ferry (Go)” に、“The Ballad of 32” は “Wish (The Lads Were Here)” で一緒に聴けますので。シングルカットされた “Welcome to the Preasure Dome”、“Relax”、“Two Tribes” はPVをお楽しみあれ♪ お勧めは勿論 “Two Tribes”。ゴルバチョフ書記長は覚えてるけど、チェルネンコさんってどんな方だったっけ?