コロンブスが新大陸から持ち帰った謎の葉は、瞬く間にヨーロッパの人々を虜にし、王侯貴族の薬として広まりました。しかし同時に、宗教や権力者たちはその強烈な依存性を恐れ、鼻削ぎや死刑といった極端な弾圧を繰り返します。それでも人々はタバコを手放しませんでした。
やがて国家は弾圧を諦め、逆に税収としてタバコに依存するようになります。その裏側では、アフリカの人々が奴隷として畑に縛られ、過酷な労働で命を落としていきました。タバコの需要が高まるほど、搾取の構造は深く根を張っていきます。
20世紀になると、戦争がタバコをさらに広めました。前線の兵士たちに士気を上げるためと大量に配られ、戦後には依存症となった若者たちが国の財源を支える存在になっていきます。しかし医学がタバコの発がん性を明らかにすると、企業は隠蔽と情報操作に走り、規制は大きく遅れました。
そして現代。先進国で規制が進む一方、アフリカやアジアでは子どもたちが防護服もなくタバコの葉を収穫し、皮膚からニコチンを吸収して倒れる緑のタバコ病に苦しんでいます。タバコをめぐる搾取の構造は、形を変えながら今も続いているのだと感じさせられます。
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