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毎年この季節あたりになるとイタリアから聞こえてくるのが、ネドベドの去就に関する噂である。一般には少し受け入れがたい、言い換えれば玄人好みする選手ではあるが、その体力と精神力はサッカー界では十二分に認知されており、彼を欲しがらないクラブや監督などまず存在しないのではないだろうか。ただしそこには注意書きがつく。ネドベドが20代後半から30代前半ならば。ネドベドもすでに36歳である。当然年齢には勝てず、プレースタイルからくる勤続疲労からか怪我がちであり、治りも以前に比べれば当然遅くなっていることだろう。クラブにとって厄介なのは、そんなネドベドが今後の意志を明言しないところである。何も彼をお払い箱にしようとは考えていない。これまでの一選手としての、そしてユベントスに貢献したキャリアを考えれば、仮に引退するなら盛大に送り出したいというのがクラブの本音であろう。その一方で、彼の空いたポジションを埋める作業も同時進行で考えなければならない。だがネドベドが去就を明確にしない今、果たして後継者を決めることが彼のプライドを傷つけることにはならないだろうか。それによって彼の引退を早めることにはならないだろうか。その反対に、当然その後継者は前任と同レベルの選手でなくてはならず、その選定には注意深く臨まなければならない。そうなるとクラブは先行きが不透明なまま、砂漠の中から飴玉を見つけ出すような苦しい任務を遂行しなければならない状況であると言えよう。クラブは1つの打開策として先手を打った。ネドベドに対して2つの選択肢を用意したのだ。1つは今シーズンで引退し、クラブのユースチームのコーチに就任する案、もう1つは来シーズンも契約するが、出場試合数に応じた給与が支払われるという案だ。将来手形を見せて敬意を示しつつ、ネドベド後へシフトチェンジしたいクラブの本心がこのあたりにも見え隠れするが、これはネドベドにとっても悪い話ではない。去就を決断できない理由が心と体のバランスであることを本人が一番分かっているからだ。もっとプレーしたい気持ちと同様に、中途半端な気持ちと体ではプレーしたくない。ネドベドとはそういう選手であり、仮にプレーするならシーズンを通してプレーしなければ意味がないとも思っているはずである。そういう意味では当然というべきか、クラブからの提示されたオファーの後者をネドベドは拒否した。そして彼の代理人は続けて「引退かどうかはコンディション次第だ。ただ彼は子供が好きだし、誰かに何かを教えることも好きなんだ」と述べている。3部に相当するセリエC1のランチャーノがネドベド獲得の意思を表明し、カイトやモドリッチといった名前が次々と後継者候補に噂されるなど、事態は収拾の欠片さえ見えない。全てはネドベドの決断次第である。ほな、また。
2009.01.31
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イングランドFA杯4回戦リバプール対エバートンのマージーサイド・ダービーは1対1の引き分けに終わった。1週間前のリーグ戦と合わせて2連戦となった両雄の激突だったが、2戦とも1対1の引き分けに終わり、FA杯の結果によって2月4日には再試合が行われることも決定した。これで次がシーズン4度目の対戦となり、ファンならずとも再試合が今から待ちきれない気持ちで一杯だろう。先にも書いたように2戦とも1対1の引き分けに終わったこの2連戦だが、内容及び結果は現在の両者のチーム状況を明確に反映し、かつ対照的であったといえるのではないだろうか。まずリバプール。2戦共に得点を奪ったのは大黒柱のジェラードであった。決定的なシーンを迎えたり、2戦目の華麗なヒールでのアシストなどトーレスの活躍も大きいが、それでもジェラードの存在はリバプールにとって間違いなく欠かせない。まさにジェラード頼みである。逆に言えばジェラードを消すことさえ出来れば、リバプールの恐さは半減する可能性もあると言えるのではないだろうか。もちろんそれを実行に移すだけの戦力が必要にもなってくるが、リバプールの出方次第ではそれも可能になる。現在リバプールは2トップと1トップを併用する形を採用している。2戦目はトーレスの1トップにジェラードのトップ下という布陣であったが、前線にスペースがあることでトーレスのスピードを活かした攻撃やジェラードの飛び出しなど、エバートンの守備を何度も混乱に陥れさせた。一方で1戦目で採ったキーンとトーレスの2トップはまだまだ機能しているとは言いがたく、なによりキーンが攻撃の足を引っ張っている感さえ漂っている。また彼ら2人が前線にいることでジェラードのポジションがややゴールより遠くなることで、その分ボールに絡むポジションも1トップのそれに比べても遠くなってしまっている。もちろん左サイドにリエラを配するなど修正は可能であるが、ベニテスが送り出すスタメンによっては、ジェラードの相手に与える威圧感はそれなりに変わってしまうのである。一方のエバートンは2戦ともセットプレーから得点を奪った。両者の攻撃力を単純比較してもリバプールに優位なだけでなく、それ以上にFWに怪我人が続出し最前線にケーヒルを置かざるを得ない現状ではそれも仕方のないことではある。しかし、それでもセットプレーから得点を奪った自信はエバートンにとって大きい。「相手守備はケーヒルに手を焼いている」「相手はセットプレーの守備に難がある」と彼らが思えば、それを手に入れるための戦術を必ず採用してくるであろう。そしてここ数試合の結果を見てもエバートンは守備に自信を持っている。「相手の攻撃を体を張って防ぎ、ワンチャンスにかける」チームにこのような意思疎通が出来上がれば、戦術はかなり明確になる。2戦目の残り30分の攻防を見てもそれは明らかではないだろうか。そしてこの2連戦、エバートンのフェライーニは出場停止によりピッチに立つことが出来なかった。だが彼の出場によって攻撃時ゴール前での高さというオプションが増えるだけでなく、守備における潰しの効果も期待出来ることから戦術遂行成功度は確実に上がるはずである。ただエバートンにネガティブな要素もなくはない。リバプールとの2連戦後はアーセナル(1対1の引き分け)、我がユナイテッドと上位との2連戦を挟み再試合のリバプール戦を迎える。選手層の薄い中で気の抜けない試合が続くことで、再試合を迎えるにあたって体力や集中力の疲労度がどこまで進行しているかが心配なところである。ところがリバプールはウィガン戦(1対1の引き分け)後にチェルシーとの大一番が待っている。ホームで戦うとはいえ2位3位を争う直接のライバルだけにベクトルを再試合に合わせることは絶対に出来ない。そしてチェルシー戦で使った体力や集中力を回復する時間なくグッディソンに乗り込まなければならず、そう考えるとエバートンのネガティブな要素はリバプールにとっても同様であるといえる。1戦目は選手交代を含めて逃げ切りを図りながら勝てず、2戦目は同点に追いついて以降、終始攻めながらも勝ち越せなかったリバプール。2試合とも引き分けながらリバプールは落胆で試合を終え、逆にエバートンにはチーム内に自信が残った。今週末の結果にもよるだろうが、再試合に向けて勢いを持って臨めるのはエバートンである。ほな、また。
2009.01.29
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思ったよりも大きくメディアに取り上げられた、我がユナイテッドのスポンサー騒動。その理由として、当のスポンサーがAIGであったことがまず挙げられる。これが仮に他の企業であれば、ここまで大きく取り上げられることはなかっただろう。そもそもスポンサーの交代は日常茶飯事とはいかないまでも、契約が終了すれば必ず訪れることである。リバプールにおけるカールスバーグなどのように例外こそあるものの、半永久的にスポンサーであり続けることの方が稀である。ただ今回はAIGがスポンサーだったこともあって、世界中を揺るがす金融危機と結び付けることで、「不況の波がここまで押し寄せている」と、いかにも大事件のように扱われてしまったわけだ。確かにAIGは現在の金融危機の発端となったサブプライム問題の影響による被害が最初に表面化したわけで、不況の象徴でもある企業と言えなくもない。しかしこれもユナイテッドからすれば危機が表面化した段階で何らかの対策が協議されているはずであるし、契約は来シーズン一杯ということで、それが1年前倒しされたと考えればクラブにそれほどの影響はないのではないだろうか。現にすでに中東やインド方面の企業とスポンサーに関する話し合いが行われているようであり、その額はAIGのそれを大きく上回るとも言われている。契約当初こそ予期できなかった事態でこそあるものの、急な撤退ではなく、危機が表面化した段階であらかじめ予想はついただけに被害は決して大きくはならないであろう。もしAIGが地方のマイナークラブのスポンサーで、契約途中でそれを降りることを決めたら、ここまでの扱いになっていただろうか。答えはNOだろう。ユナイテッドはチャンピオンズリーグを制覇し、クラブ・ワールドカップで来日も果たし、Cロナウドという多くの意味でメディアには絶好のターゲットとなる選手もいる。ただでさえ世界の注目を集め、1試合1勝敗がメディアやファンの視線を釘付けにしている。もちろん他のビッグクラブもユナイテッド同様の注目を集めてはいるものの、直近の結果を残しているクラブはユナイテッドであり、注目度はわずかながら他よりも集めやすい。極論すれば、現在世界一の称号を持つのはユナイテッドであり、そのスポンサーが金融危機の象徴となった企業であった。そしてそのスポンサーが経営再建のため、来シーズンまでとなっている契約を延長しない、もしかしたら契約見直しの可能性さえあるというのが今回の出来事である。AIGに限らず、そしてユナイテッドに限らず、スポンサー交代というのはどこのクラブにも起こりうる。そして現状を鑑みれば、遅かれ早かれスポンサーの撤退は深刻な問題としてサッカー界にも影響を与えてくるだろう。ただし今回はクラブ、スポンサーともにノーマルな状態ではなかったことが、さも大問題であるかのように取り上げられてしまった要因である。ほな、また。
2009.01.25
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詐欺で裁判中の小室哲哉被告は自身の犯行について「虚構の暴走列車」と例えたらしい。レアル・マドリーのカルデロン会長が辞任して1週間が経過した。先月の総会において、投票権のない人間を動員して自身に有利な投票を指示した疑いが持たれ、「私は何もしていない。潔白だ。だが取締役員たちの希望に沿って」辞任したのだが、別に潔白ならば辞任する必要性はどこにもないのではないだろうか。むしろ後半部分にある周囲からの圧力が職を離れる決意にまで至らしめたと思われる。同じく先月だったか、カンテラの最高責任者がカルデロンの「うち(レアル)のカンテラはバルセロナのそれに比べて良い選手が育っていない」という発言に抗議して辞任した。カンテラを育ててもトップが大金をはたいて選手を他から買い、出場機会の得られない選手は他クラブへ移籍を余儀なくされる現状を考えれば、抗議の意志は当然だ。実際、現在のリーガを見るとレアルのカンテラ育ちという選手は数多い。そして他クラブでは主力として活躍している。つまりはそれだけの才能を持った選手がレアルのカンテラには揃っているわけであり、カルデロンのカンテラ軽視発言に誰しも同意することは出来ない。話は逸れたが、現在の会長は2006年から副会長をだったボルーデが代行として務めている。ここでレアルに限らずスペインと他国と違うところは、スペインではソシオの投票でクラブに関する様々な案件が決議されることだ。イングランドやイタリアであれば株主交代やオーナーの意向で会長が決まり、ファンの入る余地はない。だがスペインはそうではない。会長になりたい人物は公約を掲げて会長選に立候補し、ソシオが「この会長ならよりクラブを強くしてくれる」と思った立候補者に一票を投じるのである。これは政治家の選挙と何ら変わらない。そしてもちろんながら公約の是非、実行力、経験、そしてもちろん選挙を戦う上での軍資金などが必要であり、自ずと名乗りを挙げる人物も限られてくる。今年夏に会長選は行われる予定だが、現在立候補するのではないかと言われているのが元会長ペレスである。『ジダネス&パボネス』と呼ばれた外から獲得したスター選手とカンテラ出身の選手を組み合わせてチーム強化を図ろうとした公約は、当選時大いに賞賛されたが、フィーゴ、ジダン、ロナウド、ベッカムと次々にスターを獲得し“銀河系”と呼ばれたのは対照的に、目先の結果を求めるあまり、そして獲得したスターをベンチに置いておくわけにもいかず、さらにはこれまでの貢献を無視してデル・ボスケやイエロをあっさりとクビにするなどしたことでファンの心は離れていき、バルセロナの好調とも重なったことで3シーズン連続無冠に終わった責任を取り2006年2月、ペレスは辞任した。ペレス本人は立候補の意思は表示しておらず、メディアを主とした周囲の噂にしか過ぎないが、就任の公約としてアーセナルのセスクとヴェンゲルの獲得を目論んでいるようである。度々噂にも挙がっているが、もちろんアーセナルは両者共に手放さないだろう。だが前回就任時にはバルセロナからフィーゴを獲得し周囲を驚かした過去を持つ。不可能と思われる補強も前科があるだけに断言は出来ない。浮いては消える我がユナイテッドのロナウド、そしてチャンピオンズリーグ出場という舞台と金銭的欲求さえ満たされればミランのカカもアンタッチャブルではなくなった。「白い暴走列車」が虚構であることを願ってやまない。ほな、また。
2009.01.23
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詐欺で裁判中の小室哲哉被告は自身の犯行について「虚構の暴走列車」と例えたらしい。レアル・マドリーがスポーツ仲裁裁判所(CAS)にUEFAを訴えた。この冬の移籍市場でアヤックスからフンテラールを、ポーツマスからディアッラそれぞれ獲得したレアルだが、当然のように戦力として2月に再開されるチャンピオンズリーグの追加選手として登録しようとした。だがUEFAの規定では3人までの追加は認められているものの、同じシーズンにUEFAの冠する大会に出場した選手は1人しか追加が認められていない。よって通常であればフンテラールかディアッラの二者択一に迫られるわけなのだが、レアルはこれを不服としたのである。新しく定められた規定でもなければ、頻繁に起こっている問題でもないのに、なぜ今回に限ってレアルは訴えを起こしたのか。それはレアルが、というよりも補強に関する権限を持つミヤトビッチがこの規定を知らなかったから。もし知っていれば、それも踏まえて補強戦略を練るはずである。というか他のクラブならそれは当然の思考である。だがバルセロナに大差を付けられ、シュスターの解任などでチームが不安定だったことも影響したのだろう。フンテラールが12月中に、ディアッラも1月頭にはレアル加入が決定していた。もちろんミヤトビッチの認識不足が一番の原因だが、首脳陣に生まれていた焦りが初歩的なミスを誘発したといえなくもない。もしも今回の上訴が認められれば規定の1人が無制限になるだけでなく、根本である3人までという取り決めさえも有名無実化してしまう。極端な話をすれば、1月を境にして前と後で同じクラブ名でもスタメンが全員入れ替わっている可能性も生まれてくる。現実的には不可能だが、どこかで線を引かないと収拾はつかず、シーズンを通した戦いである以上、最小限の追加しか認めてはいけない。おそらくレアルの訴えは却下されるだろうし、されなければならない。そして自らの初歩的なミスをUEFAになすりつけようとするような愚行を決して許してはならない。ほな、また。
2009.01.23
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ウィガン戦に勝利し、首位リバプールとの勝点差を2に縮めた我がユナイテッド。早速ベニテス監督に口撃し心理戦を仕掛けるなど本性を現し始めたファーガソンだが、その百戦錬磨の狡猾さを見ていると、彼の頭の中は一体どのようになっているのか詳しく調べてみたくなったりもする。ただその裏にはチームへの不安要素を消したいという目論みも見え隠れする。ウィガン戦では得点を決めたルーニーがハムストリングを痛め約3週間の離脱が決まった。そしてその前のチェルシー戦でも復帰試合となったエブラが足の裏を痛めこれまた約3週間、またファーディナンドは背中の痛みが再発し、完全に治すか、それとも騙し騙しでシーズンを乗り切るか決断に迫られている。幸いハーグリーブスを除けば他に怪我人はなく、この選手層である程度は乗り切れるであろう。それでもここで油断すると最後に泣くのが誰なのかをファーガソンは経験し、知っている。ルーニー離脱の間、そのポジションにはテベスが入るであろう。ベルバトフの加入で出場機会が激減し移籍の噂も絶えないテベスだが、ファンとしては絶対残留を望んでいる。だがルーニー&テベスやルーニー&ベルバトフのコンビに比べると、テベス&ベルバトフのコンビが機能しているという印象はほとんどない。コンビ自体を組んだ試合が少ないこともあるだろうが、ウィガン戦でもその印象を覆すようなコンビネーションはほぼ皆無であった。ファーガソンもテベスの能力は認めているだろうが、全幅の信頼を寄せているわけではない。それは今シーズンで切れるテベスとの契約延長のオファーを行っていないことからもそれが窺える。もし必要と考えているなら既に交渉は成立しているはずである。つまりは何らかの不満、あるいは不安をファーガソンは持っており、ベルバトフで事足りる、もしくはシーズンオフにテベスに代わる選手を引っ張ってくる、そんな構想を持っているのではないだろうか。今シーズンで契約の切れるギグスも、未だクラブから契約延長のオファーは届いていない。テベスと違い年齢的な面やクラブ一筋という経歴を考えると他のビッグクラブへの移籍などという心配はなく、契約終了=引退という道筋が妥当であり、その現実が訪れそれを受け入れる時間が必要なだけなのだが、チェルシー戦を見る限り、まだまだ後数年は一線で活躍できるだけのプレーを示したギグスに対し、クラブの発展に貢献した功労者という点で、ユナイテッドの配慮がいささか欠けているように思ってしまう。ここで頭をよぎるのは、ファーガソンの監督としての先がもう長くないということだ。これまでも何度も引退が頭をよぎったと言うが、それでもここまで監督を続けてこれたのは年齢を感じさせない情熱があったからだ。だがそれでも自身の年齢やクラブの今後を考えると、引き際を考え始めていてもおかしくはない。昨年1月、当時17歳のファビオとラファエルのダ・シウバ兄弟をフルミネンセから獲得し、今年1月にはパルチザンから21歳のトシッチを獲得した。ここ最近の補強状況を見ているとナニ、アンデルソンなど将来性の若手選手獲得の多さが目に付く。そして今シーズンはカーリング杯はもちろん、リーグ戦においてもウェルベックやギブソンなどのユース上がりの選手などの起用がこれまでに比べ多いように感じる。もちろんベルバトフやハーグリーブスの獲得は既存の競争意識を高め短期的な戦力アップを狙った補強であるが、若手の獲得や起用はいずれ訪れるであろう“ファーガソン後”を考えたものではないだろうか。今シーズンを考えた短期的、そして自身が離れた後を考え長期的な描く青写真。ファーガソンの頭の中には一体どのように描かれているのだろうか。ほな、また。
2009.01.16
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まるで数年来そこでプレーしているように、アマウリはユベントスにフィットしている。デルピエロとの連携も問題なく、彼の好調も手伝って良い意味で自由にプレー出来ているのではないだろうか。クラブには怪我で戦列を離れているトレゼゲという昨シーズンまでの正FWもいるが、その存在感さえ消してしまうほどアマウリはユベントスに欠かせない選手となっている。何もアマウリ賛美を語りたいのではない。言い方は悪いが個人的にユベントスファンではないし、この活躍を前々から予想していたわけでもない。ただ、ここまで好調を維持していると注目しないわけにはいかず、それは素人だけではなく関係者も同様である。ブラジル国籍のアマウリだが、ブラジル代表歴は過去一度もない。そして現在はイタリアに住んでおり、奥さんがイタリア人ということでイタリアのパスポートも所有している。つまりは二重国籍である。そうなるとリッピ・イタリア代表監督、ドゥンガ・ブラジル代表監督共にアマウリを代表に招集したいと考えても不思議ではない。両国とも前線に優れた選手を揃えてはいるものの、だから旬の選手でも必要ないという結論には至らない。アマウリがどちらかを選ぶなら、彼らは喜んで代表招集枠にアマウリの名を付け加えるだろう。しかしながら、そのアマウリ自身が態度をはっきりさせていない。いや、もしかしたら既に心の中ではどちらの招集に応じるか決断を下しているかもしれない。ただマスコミに対しては「どちらかの代表から正式な招集があれば決定を下し、態度をはっきりさせる」と語り、それまでは一切のコメントを残さないとしている。そう語った以後もメディアでは噂が噂を呼んでいるが、それも当然だ。アマウリが語らない以上メディアは推測で語るしかなく、それが自国代表のエースFW候補とあれば尚更である。もしも自身の中で決断が下されているのなら、それを周囲に伝えたほうが噂話は消えうせ、類の煩わしさから解消されると思うのはぼくだけだろうか。もちろん決断の理由や今後の在り方など別の注目を集めることにはなるのだが、デタラメの噂でまとわりつかれるよりは、決断を公表することで後はサッカー協会に身を委ねたほうが自身のプレーにも集中できるのではないだろうか。まぁそうは言っても決めるのはアマウリ自身だ。今年最初の親善試合は2月10日、エミレーツ・スタジアムで行われるイタリア対ブラジル戦だ。ロンドンのピッチでアマウリが着るシャツの色は“アズーリ”なのか、それとも“セレソン”なのか。『答えはピッチの中にある』ほな、また。
2009.01.12
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昨日の対ニューカッスル戦。オーウェンに先制ゴールを許しながらもベラミー、コールのゴールで1度は勝ち越したウェストハムだったが、結局は追いつかれ2対2の引き分けに終わった。試合後のゾラ監督は、「勝利してもおかしくなかった。相手は最後まで引き分けを狙っていた」と勝点3が取れなかったことに落胆していた。しかしゾラにとって今後3週間は、今回以上の落胆が次々と襲い掛かることになるかもしれない。承知のとおり未曾有の世界恐慌はサッカー界にも影響を与えている。そしてプレミアにおいてその影響を一番受けているのがウェストハムである。胸スポンサーの倒産による収入の減少に加え、アイスランド人オーナーの所有していた銀行が国有化され資産の減少以上に破産の恐れさえあるといわれている。付け加えてテベス及びマスチェラーノとの契約に絡んだシェフィールドによる告訴が裁判所によって認められ、ウェストハムに命じられた賠償金はなんと43億円にも上っている。クラブ売却案も現実味を帯びてはいるものの、先の賠償金がネックになっており交渉が進展しているという事実は今のところ表沙汰になっていない。さらに安売りはしないというオーナーの意向に加え、いくらロンドンの名門とはいえ評価の落ちたサッカークラブに大金をつぎ込む人間がどれほどいるというのだろうか。そう考えると、当分の間はウェストハム売却の話はないということになる。そうなると現状の危機を乗り越える唯一の手段は、所属選手を放出することしかない。ゾラ監督はニューカッスル戦後、「主力を放出する事実はない。私はウェストハムが更に良いクラブに生まれ変わる自信を持っている」と強気なコメントを残しているが、すでにエザリントンがストークへ完全で、ボウヤーがバーミンガムへローンでそれぞれ移籍することが発表されている。彼らはゾラのいう主力ではなく単なる余剰人員の整理と見えなくもないが、それでも選手層の面から見れば明らかにマイナスであり、これで出し止めというわけにもいかないだろう。10日現在で勝点26の10位という成績は決して悪い数字ではない。だが降格圏の18位との勝点差はわずか6しかない。つまり連敗が即降格に繋がるような数字である。選手の放出があれば残った選手に動揺が走るのはもちろんのこと、放出がなくとも加入もおそらくなく、金銭的な自身の将来について常に不安を感じながら戦い続けなければならない。ウェストハムの上空に漂う濁ったソラを、ゾラの手腕で快晴に導くことが出来るだろうか。ほな、また。
2009.01.11
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1月に入り冬の移籍マーケットが解禁になった。ここ数年のマーケットにおける主役と言えばチェルシーであったが、今後はマンチェスター・シティがその後を継ぐことになるであろう。今シーズン開幕前にクラブを買収したADUGの豊富な資金力でロビーニョやショーン・ライト・フィリップスなどを獲得し一気に台風の目になるであろうと思われたシティだったが、ここまでの順位は選手の質に対して比例していないポジションに位置している。いくら個々の能力が高くとも大幅な選手の入れ替えは組織を構築するのに時間がかかることは当然であり、爆発と沈黙の振り幅が激しいのも未だチームとして未完成であることを表しているといえる。今冬のマーケットにおいて大物選手獲得の噂には必ずと言っていいほどシティの名前が付いている。現在の順位と豊富な資金力を考えれば当然であるが、金で全てを手に入れることが出来るはずもない。何よりシティはネームバリューが低すぎる。チェルシーにあってシティにないものと言えなくもないが、金銭的欲求は満たされても、1サッカー選手としての上昇志向をシティが満たしてくれるかといえば疑問符が付く。ビッグ4に加えてアストンビラやエバートンなど、着実に力を付けている2番手グループが上位にいるパワーバランスを考えれば尚更だ。ただヒューズ監督は諦めていない。1月の選手獲得が難しいことは理解しつつも、選手層及び質の向上が後半戦へ向けての大前提になると考えている。「もっと選手が必要だ。 ブリッジは加入してくれたが、あと5人くらいは選手を連れてくる」バルセロナのトゥーレにオファーを出していたことが発覚したシティだが、国外クラブの中心選手を狙うよりは、イングランド国内で出番に恵まれていない有能選手に的を絞ったほうがより補強の確実性が果たして高いのではないだろうか。ブリッジがそのいい例でありAコールの加入によって出番がなくなったが、それでも代表レベルの実力の持ち主であり、試合勘さえ取り戻せば必ずやチームに貢献してくれることであろう。他の狙い目はシティとは正反対に金融危機の影響をモロに受けたウェストハムである。若く優秀な才能の宝庫でもあるウェストハムだが現在経営的に苦しい状況に直面しており、金に糸目をかけなければ思わぬ人材を獲得することが出来るかもしれない。噂ではこれまた代表レベルのパーカーの名前が挙がっているが、守備能力が高くオールマイティに動けるパーカーを獲って損はないだろう。ここまで見てきて、ふと思った。フィリップス、ブリッジ、パーカー。チェルシーに所属していた選手ばかりではないか。多方面から選手を獲得したチェルシーだが、激しい競争に敗れた選手たちは出場機会を求めてクラブを去る。そして第2のチェルシーとも言うべきシティが彼らを獲得する、あるいはしようとしている。どうしても比較してしまいがちな両クラブだが、もちろん全ての面において先を行っているのはチェルシーだ。先日日本を去ったオシム氏は「模倣だけでは成長しない」と日本サッカーに激を飛ばした。この言葉は今のシティにも当てはまる。“リトル・チェルシー”の様相を呈してきたシティだが、金では買えないオリジナリティを見つけなければいつまでもビッグ4の牙城を崩すことは出来ないだろう。それが監督なのか戦術なのかあるいは別の要素なのか、それは分からない。しかしそれを見つけたとき、順位的にも名声的にも“オーバー・チェルシー”を果たすことが出来るのではないだろうか。ほな、また。
2009.01.08
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