ムッチー穴沢、久々の登場でございます。 いやね、"No More Blues" っていう曲をね、このたびじっくり聴いてみたのよ。 あまりちゃんと聴いたことがなかったこの曲、いろいろ調べたらボサノバ1号だって。しかも1958年にできたっていうんだから、こいつぁ驚きだよ。 しかし、こんなことも知らなかったんだから、自分の無知さ加減に呆れてしまったね。
ジャズの人たちの間では "No More Blues" という英題で通っているこの曲のポルトガル語の原題は "Chega de Saudade"。ブラジルの人たちの発音では「シェーガ・ヂ・サウダーヂ」("de" は「で」じゃなくて「ぢ」ね)。邦題は『想いあふれて』です。 英訳の歌詞を読むと、「♪ もう悲しくはない 家に帰るんだから、・・・」いう出だしでわかるように、望郷の念に駆られていた「私」が、ついに故郷に戻るという内容だね。心の平安をまもなく取り戻せるんだ、一刻も早く戻りたいという気持ちを表すかのごとく、ゆったりとしたメロディーとは裏腹に、早口言葉さながらの歌詞が続く。 しかし、これは何度も聴いているうちにすごい曲だなあと、感心してしまった。