【不眠症カフェ】　Insomnia Cafe

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2006.02.18

【復刻日記】　日本人の食器と欧州人の食器

テーマ：考えたこと　想い出したこと　読んだ本(443)

カテゴリ：Ｍ【メモ・サブノート】

ノリタケの店もあった。
そこでお客さんはあこがれのウェッジウッドの一式セットを買うのだが、考えてみたら、その方は日本でもうすでに一杯、お皿やカップを持っているはずなのだ。
その上にウェッジウッド一式セットである。

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欧州人はこのようなシンプルな決まったセットの食器を基本として持っているので、同じ形の食器を重ねておけるし、枚数もミニマムですみ、食器棚がすっきりしている。
割ってしまったお皿は、ノリタケとか、ウェッジウッドの店に行って、製品番号何番のお皿と言って注文してその一枚のお皿を補充する。

まあ、これは基本としてそうなのであって、高価なウェッジウッドの食器でいつも食事をしている欧州人も少ないだろうと思う。
もっと一般的なセットを持っている人が普通だろうと思う。
決まったセットなど持っていないで、適当な組み合わせの食器を持っている人の方が多いかもしれない。

しかし、基本的に食事の種類が欧州料理だから、こういうセットを持っていれば事足りるのである。
料理はこの限られたセットの食事に盛られる。

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それに比べて、日本人は食器の基本セットという概念を持っていない。
無秩序な無制限な世界。
それが日本人の食器の世界だと思う。
食器は多様な日本人の料理に合わせて無制限に買い込まれる。

たとえば、日本人は旅先でちょっと気に入った食器があったら買い、街角で良さそうな食器を見たら買い込んだりする。
日本料理そのものが世界に例を見ないほどの各国の料理を取り込んだ、世界料理とも言えるものになっているので、食器もそれにあわせて多くなるのも原因といえる。
伝統的な日本料理に合わせていろんな食器を買ったり、中華に合わせて買ったりする。

例えば、お新香用のお皿一つをとってもだってどの家庭でも何種類もあるのではないだろうか？
湯飲みだっていろいろだし、寿司屋からもらってきた「あがり」用のものもある。
もちろんコーヒー・カップだけでもいろいろある。
夏のソーメンを入れるガラス製の食器もあるし、チェコのボヘミヤ・グラスもある。
中国茶を入れる土瓶もある。
英国で買った大きなマグカップもある。
それに正月用のおせち料理のセットだって二種類以上ある。
韓国の人からもらった大きなお重もある。
・・・・。

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要するに、てんでばらばらな食器が無尽蔵？に増殖して、食器棚が一つではおっつかないほどになっているところが多いのではないだろうか？

風流な日本の食器をそろえるのも楽しいもので、この点では日本人は欧州人が知らない世界を持っていると言える。
しかし、その一方で、この増殖する食器というものは日本人の悩みの種でもあると思う。

どちらがいいとは言えない。