Motor & Outdoor Journalist 安藤眞の         逆説的よろず考現学

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Aug 20, 2019
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カテゴリ: カテゴリ未分類

みなさん、こんにちは。

 去る18日、東京都千代田区で緊急走行中のパトカーが、​ 横断歩道で4歳児をはねるという事故 ​が発生しました。被害者は意識不明の重体とのことですが、一日も早く快復されることをお祈りします。

 緊急走行中とはいえ、青信号で横断中の歩行者をはねるというのは、言語道断です。今回の被害者は幼児でしたが、たとえば聴覚や視覚に障害がある人の場合、サイレンや拡声器に気付かずに渡り続ける人もいるかも知れないわけで、交差点通過時に横断歩行者に細心の注意を払うのは当たり前のこと。しかも現場は見通しの良い直線道路ですから、いかなる言い訳も通用しないでしょう。

 特に今回の一件は、緊急走行の理由が「薬物使用の疑いがある人の尿を運ぶため」であって、緊急走行の必要性そのものにも疑問が呈されています。警察は「任意捜査のため長時間の拘束はできず」としていますが、必要とあらば不自然な長期拘束をする事例は過去にいくらでもあるわけで(軽犯罪法のナイフ所持容疑とか)、これも言い訳とするには無理があるでしょう。

 加害者が警察という案件なので、正当な立件と処罰が行われるかどうか一抹の不安を感じますが、ぜひ国民が納得できる決着を付けていただきたいと思います。

 さて、ここからは現実論。
 誤解を恐れずに言えば、「親は何をしていたんだ」ということです。

 などと書くと、「親を責めるべきではない」という反論が出てくることが予想されます。もちろん既述の通り、第一注意義務はパトカー側にありますから、被害者にも親に法的責任はありません。でも、事故は現実に起きているんです。責めるのが目的ではなくても、「どうすれば避けられたのか」「再発防止のため歩行者側にできることは何か」を考えるためには、どうしても親の行動に言及せざるを得ないんです。

 当該交差点(四ツ谷駅前)は片側3車線と広く、横断にはそれなりに時間がかかります。青信号でも右左折してくるクルマがありますから、学齢期以下の子どもであれば、手をつないでおくぐらいの用心は必要だったはずです(うちはどこでもそうしていました)。しかも、今回の事故はパトカーがサイレンを鳴らして走ってきているわけで、それに気付いた段階で、親は子どもの横断を制止すべきだったはずです。むしろ「緊急走行中のクルマは赤信号でも通過するから、自分のほうが青でも止まらないといけないよ」と教える絶好の機会だったと言えるのではないでしょうか。

 もちろん、当該親御さんは十分、自責の念にかられていると思いますから、これ以上は書きません。でも、小さな子どもをお持ちのみなさん(これから持つ可能性のある人も)は、これを「他山の石」として、ご自身の子どもが事故に遭わないよう、細心の注意を払っていただきたいと思います。

 いくら法的に自分のほうが正しかったとしても、事故に遭って怪我をしたり亡くなったりするのは、歩行者のほうです。悲しいニュースは、なるべく聞きたくありませんので。






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Last updated  Aug 20, 2019 11:01:23 AM
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