子どもが元気な街は、おとなも元気になれる街―青葉区小中高生ミュージカル応援日記

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2009.06.08
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かめおか @脚本担当です。

というわけで、第六章・前半です。


第六章 ゆらとユラ~時空を超えて~


大巫女に教えられた歌が、
あれ以来、ユラの耳に残って離れない。

夜といわず昼といわず、
繰り返し歌わずにはいられないのだ。

その歌が、その思いが、
受け取ってくれるものをもとめ、
時空を超えて流れていくことも知らずに…。


ともに、汚れきった早淵川を夢で見、
先の世に思いを寄せるユラと、
早淵川の昔に思いをはせるゆら。

早淵川を憂う
二人の夢巫女の思いがつながって、
ついに二人は、互いに互いの歌声を聴く。

それは、はるかな時空を
へだててはいるけれど、
空耳でないことははっきりとわかった。


もどかしさに胸ふるわせながら、
ユラはつぶやく。

「誰かに呼ばれたような気がした…」

時を同じくして、ゆらもつぶやく。

「この声は、夢に出てきたあの声と同じ」

まだ見ぬ歌声の相手に思いをはせ、
二人は祈らずにはいられない…。

「歌よ、どうぞみちびいて」

「私に何ができるのか教えてちょうだい」


雨の降り続く、十年前の早淵川のほとり。

そのころ、人間たちは、川が川であることを
忘れてしまったかのようだった。

ごみというごみを、まるでそこが
ごみ捨て場のように、平然と投げ捨てていく。

生きものの棲めない場所になっても、
少しもかえりみることがない。


その早淵川が、いま、台風の影響で増水し、
にごった水を乗せ、
不気味な音をひびかせながら流れていた。

生きものたちは、
そのたけだけしさに、おびえおののく。

その様子が、
川のヌシの怒りのように感じられるのだ。


先の世をもとめ、歌に身をゆだねたユラが
たどり着いたのは、
まさに、その瞬間、その場所であった。

「これは…、夢で見た光景と同じ!」

その瞬間、ユラにはわかった。
なぜ自分がここに呼ばれたのかを。

ユラは、耐えがたいほどの悲しみを、
そこに感じていた。

それこそが、
川の怒りを抑えることのできずに苦しむ、
ハヤブチノヌシのなげき、悲しみだった! 


ゆらもまた、
その瞬間、その場に引き寄せられる。

「行き場のない悲しみの思いが、
 怒涛(どとう)のように押し寄せてきて、
 私を引き寄せる!」


二人は、ついに、時空を超えて現実に出会う。


 2008横浜市青葉区小中高生ミュージカル
「ハヤブチノヌシ、帰るとき~青葉むかし物語~」
オリジナルサウンドトラックCD

         頒価 1500円


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 期間専用です。それ以降は使用できません。





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Last updated  2009.06.08 11:54:33
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