遊心六中記

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2017.01.19
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カテゴリ: 探訪 [再録]

長浜市での盆梅展に関する新聞報道から、長浜関連の探訪記を再録しました。そこからの連想で別の再録を行ってきましたが、 長浜に戻ります。

2013年3月24日(日)に、滋賀県長浜市で開催された探訪とシンポジウムに参加しました。これはその時の記録です。午前中の探訪について、ご紹介しようと思います。
ご興味をお持ちいただけるなら、ご一読ください。

テーマは 「戦国大名浅井氏の菩提寺・徳勝寺のルーツを探る」 です。
午前中は、長浜市内にある徳勝寺とそのルーツの関連地を探訪しました。午後はそのシンポジウムでした。
結果的にその行程で長浜市内の様々な関連スポットも探訪することになりました。
そこで探訪行程に添って、ルーツ地以外の観光スポットも併せてご紹介していこうと思います。


長浜曳山祭で有名な子ども歌舞伎の図 です。


駅前に立つと、前の広場の斜め左前方に、 秀吉と石田三成の出逢いの像 が見えます。


 駅前に9:00集合。そこから探訪が始まります。
参加者の出発を、 茶々姫と初姫 が見送ってくれました。

浅井氏の菩提寺・徳勝寺のルーツ探訪は、結果から見ると、次のコースを巡ったことになります。主要スポットをまずご紹介します。

長浜駅→外堀跡→徳勝寺→延長坊万年寺(徳勝寺旧跡)→妙法寺(伝羽柴秀勝墓)
→大通寺→知善院→豊国神社(長浜恵比寿宮)→太閤井跡→長浜城天守跡

まずは現在の徳勝寺の探訪です。


私たち探訪グループは、そことは反対に南の方向に歩み始めました。

しばらく歩くと、 米川 と呼ばれる川が流れています。これが 長浜城の外堀 として位置づけられていました。


そこから逆に徳勝寺のルーツ探訪が関心の対象になってくるという次第です。



朝日橋を渡ると、船板塀の建物が見られます。 その名の通り、船板を利用した塀です。
このあたりが 下船町 (現朝日町。長浜城下町での第1期の町づくりの区域の一つです。 (参照1) 船運で栄えた町でした。
写真に撮った石標の上に貼られた銘板には、こう記されています。

「江戸時代の長浜を構成した52町の1つ。北国街道に沿う両側町で、北は大安寺町を介して北船町と接し、南は稲荷町へ続く。西の小船町へ出る道を「六軒町」という。町の西側を流れる米川には船が入り、川岸は荷揚げ場となり蔵が並んでいた。元禄8年(1695)の記録では、家数34軒、男102人、女86人が居住していた」
尚、入手資料には、北船町ではなく上船町で載っています。 (参照1) 上船町(=北船町)、小船町ともに第1期の町づくり地域だったようです。
馬つなぎ石
左折して北国街道を南の方に歩みます。道沿いの民家の玄関傍に残されている石。

 さらに少し先には、こんな石標がありました。
「三百石朱印地(長浜領)境界石柱」 。銘板にはこう記されています。

この石柱は、豊臣秀吉公が天正19年(1591)5月9日の朱印状で定めた「三百石朱印地」の境界石柱である。秀吉公は造成した長浜町に、年貢免除の特権を与えたが、これを朱印地と呼んだ。ここに記された「長浜領」とは、この朱印地のことを指す。慶安4年(1651)に、この朱印地の内外を区別するため、石柱が建立された。その内、ほぼ本来の位置に残っているのは、この石柱を含めて、わずか5本に過ぎない。

探訪という意識なしに歩いていれば、見落としてしまうことでしょう。


北国街道を北の方向に見たところ。旧町名では、街道沿いに十一町、稲荷町、下船町と北に連なっていきます。稲荷町・十一町は第2期町づくりの地域だったようです。 (参照1)
 たしか、 十一川 の東方向だと思います。
長浜城下町の各町に下船町と同様に石標が建てられています。これを見て当時の町並みを想像するのもおもしろいかもしれません。

稲荷町には、こんな説明が載っています。
「南端近くに稲荷神社があり、長浜町裏鬼門の守り神で、町名の由来となっている。かつては初午の日に露店や作り物が並び、多くの参詣人で賑わった。元禄8年(1695)の記録では、家数22軒、男48人、女42人が居住していた。」
稲荷神社の入口に建てられた駒札には、天正年間~明治12年までの町名で、十一町と合併して船山町となり、それが現在、朝日町の一地域になったのです。近くにある防火用の赤いホース格納箱には、ちゃんと「船山町」の名称が残っていました。

そして、十一町 (じゅういちちょう) には、
「長浜町の南の入口にあって、北国街道へ続く。町名は町域南端を流れる十一川による。十一川には幅二間余、長さ四間の石橋が架かっていた。南の入口に天明年間(1781~89)の頃まで木戸口があった。元禄8年(1695)の記録では、家数27軒、男64人、女67人。」

この橋を渡るとすぐ左手に、新しくできたヤンマーミュージアムの建物が見えます。
そこからさらに少し南に歩くと、徳勝寺です。湖岸道路でいうと、「湖岸平方」の信号が最寄りになります。 地図(Mapion)はこちらをご覧ください。


北国街道からは、 生駒神社 がまず見えます。北国街道を左折して、最初の通りを左折すると、北方向に徳勝寺の大きな表示が目に飛び込んできます。

まずは、本堂を拝観し、住職から当寺( 曹洞宗興福山徳勝寺 )についてお話を伺いました。
徳勝寺で頂いたリーフレットには、長浜城が築城された後の経緯について、次のように記されています。

「秀吉が長浜に城府を移した際、当寺も長浜城内に移築され『徳勝寺』と改称。慶長11年、内藤重成が長浜城に封じられた時、一旦、田町(現朝日町)に移したが、寛文12年、井伊直澄により現在の地に移転、享保3年には皇室・幕府及び彦根藩主井伊直惟の助力により現今の本堂を建立した。」 (参照2)



お話によれば、 もともと現在地は延長坊万年寺の寺地 だったのですが、 田町にあった徳勝寺との寺地交換により、徳勝寺がここに移転した とのことです。この寺地交換による徳勝寺の移転は、 浅井長政の百回忌 に際して、彦根藩主井伊直澄の上申により行われたようですが、浅井亮政墓やその妻蔵屋墓、浅井氏一族墓は、そのまま旧寺地つまり、延長坊万年寺となったところにそのまま残されていたのだといいます。この二つのお寺は同じ宗派だったとか。

本堂の左側には、亮政公夫妻の木像、浅井三代の像、長浜公お市の方の像及び浅井家縁の人々の位牌が安置されています。ご住職から木像や主なご位牌について説明を受けました。当寺の本尊は釈迦牟尼佛です。

現在の浅井家三代の墓
昭和31年4月1日に、さまざまな関係者により浅井家顕彰会が設立され、「市内延長坊にあったものを、昭和37年に浅井顕彰会により現在地に移された」のです。 (参照2)
当日探訪資料として入手した資料 (参照3) 等によると、延長坊万年寺(本勝寺旧跡)にあった墓を、大正13年に長浜の豪商下郷伝平氏が浅井三代墓として同地で整備するという寄進を行われたのです。つまり、浅井亮政墓に模して、久政・長政の墓を建立されたそうです。それがこの浅井家三代の墓なのです。


少し離れて眺めると、左手側手前にお墓があります。これが 亮政の妻の墓 だとか。 (参照4)

一方、石標の背後にある右の画像、こちらは誰の墓なのか。説明はありませんでした。浅井家縁の墓なのでしょう。


徳勝寺を正面から見たところ。 この正面から左の方向に歩いていくと、
「浅井家菩提寺」 という石標が建てられています。

この後、徳勝寺のルーツを辿っていくことになります。
つまり、徳勝寺旧跡に向かいました。

つづく

参照資料
1)『近世城下町のルーツ・長浜』(市立長浜城歴史博物館発行)
   特別展 秀吉の城と城下町 カタログ
2)「浅井家菩提寺 興福山徳勝寺」リーフレット
3)「戦国大名浅井氏の菩提寺・徳勝寺のルーツを探る」資料(長浜コース)
  主催:小谷城戦国歴史資料館・「徳勝寺のルーツを探る」実行委員会
4) 2011-6-20 浅井家のお墓の秘密【徳勝寺 その2 :「江の故郷滋賀」

【 付記 】 
「遊心六中記」としてブログを開設した「イオ ブログ(eo blog)」の閉鎖告知を受けました。探訪記録を中心に折々に作成当時の内容でこちらに再録していきたいと思います。ある日、ある場所を訪れたときの記録です。私の記憶の引き出しを兼ねてのご紹介です。少しはお役に立つかも・・・・・。ご関心があれば、ご一読いただけるとうれしいです。

補遺
長浜曳山祭の曳山行事  :「文化遺産オンライン」
井伊家  :「江戸三百藩HTML便覧」
下郷伝平(2)  :「コトバンク」

     ネットに情報を掲載された皆様に感謝!


その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)

探訪 [再録] 近江・長浜 徳勝寺のルーツを探る -2 延長坊、境界石標、妙法寺(伝羽柴秀勝墓)へ
探訪 [再録] 近江・長浜 徳勝寺のルーツを探る -3 大通寺・知善院・北国街道 へ
探訪 [再録] 近江・長浜 徳勝寺のルーツを探る -4 茶亭門・黒壁・外堀跡・豊国神社 へ
探訪 [再録] 近江・長浜 徳勝寺のルーツを探る -5 豊公園・太閤井戸・天守跡・市立長浜城歴史博物館 へ






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Last updated  2017.01.20 14:12:59
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