遊心六中記

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2017.11.20
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カテゴリ: 探訪 [再録]
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「文化のみち二葉館」の前から教えて貰った路線バスに乗り、名古屋城の方向に向かいます。
どこで下車するかもまあ適当なところで・・・と。
結局下車したのはテレビ塔が見えて来たので、 名古屋テレビ塔のバス停で下車することに しました。
二葉館からこのあたりまでの地域地図はこちらの地図(Mapion)をご覧ください。

地図その他で後付けしながら、整理してまとめたものを再録しご紹介します。(2015年12月初旬時点)
名古屋の人々には当たり前になっているのでしょうが、「大通り」としてしか知らなかった通りが 「久屋大通」 地図上では幅の広いグリーンゾーンを挟んで左右に久屋大通という名称が記されています。このグリーンゾーンが「久屋大通公園」です 。この幅全体が一つとなって「久屋大通」ということなのでしょう。

太平洋戦争で名古屋も空襲により被災し、戦災復興計画の一環として 「100m道路」 を含む道路計画を当時の市助役・田淵寿郎が発案し、その結果名古屋市にはこの 久屋大通と若宮大通 が建設されたそうです。 (資料1)

オアシス21のシンボル「水の宇宙船」(大屋根)
下車したバス停の近くにこの巨大な楕円形の屋根にもなっている建造物が見えます。 「オアシス21」 は2002年10月11日に正式にオープンした複合施設です。公園やバスターミナルなどの公共施設と商業施設が複合されているようです。バスターミナルは地下1階にあります。


近づいてみると、12月初旬だったからでしょうか、地下1階部分に スケートリンク「トヨタホームリンク」(命名権により)がオープンしていました。 ここはオープンスペースになっていて、このように地上からリンクを見下ろせます。 「銀河の広場(吹抜公園)」
当日、見た感じオープンなアイススケートリンクかと思っていたのですが、 このリンクは特殊プラスティックにワックスを塗ったものを使っているそうです。マスコットキャラクターは「いやしす」です 。恐竜をモチーフにしたゆるキャラだとか。 (資料2,3)

東側の久屋大通を渡って、久屋大通公園を北上してみることにしました。
オアシス21の西側になる公園のエリアは 「セントラルパーク」 と称されているようです。
「希望の泉」
大きな噴水の南側に命名碑があり、そこに記されているのが:
     希望の詩         噴水之讃
   希望は平和なことである    陽光照噴泉
   希望は明るいことである    希望湧毎盡
   希望は健康なことである





テレビ塔に向かうと、手前に彫刻像が見えます。テレビ塔を賛歌している風です。
  池が作られています。
  名古屋テレビ塔
平成25年(2013)7月12日に、このテレビ塔は 「日本夜景遺産」の「第二類・施設型夜景遺産」に認定 されています。日本夜景遺産とは、夜景資源による観光活性化を目指す国内初の認定ブランドだとか。一方で、2008年9月には「恋人の聖地プロジェクト」により 「恋人の聖地」 に認定されています。 (資料4)
高さは180m。100mにスカイバルコニー、90mにスカイデッキが設けられています。
1954年6月19日に竣工し、翌日に開業・電波の発射を開始したテレビ塔です。 日本で最初に完成した集約電波塔だそうです。設計者は内藤多仲氏。 (資料5,6)







テレビ塔の北側に、「蕉風発祥の地」の文学碑と「名古屋三俳人句碑」が建立されています。 (昭和45年[1970]12月建立)
芭蕉が貞享元年(1684)の冬、「野ざらし紀行」の途中で名古屋に立ち寄り、この地(宮町筋久屋町西入南側)で七部集の第一集「冬の日」の歌仙を興行したのです。 「冬の日」がことばの遊戯だった俳諧を初めて芸術の域にまで向上させる契機となった句集だといわれています。 このテレビ塔東北の脚のあたりにあたると推定されている場所だとか。

  笠は長途の雨にほころび紙衣はとまりとまりの
  あらしにもめたり侘びつくしたるわび人我さへ
  あはれにおぼえけるむかし狂歌の才士、此國に
  たどりし事を不圖おもひ出で申侍る

  狂句こがらしの身は竹斎に似たる哉  芭蕉
   たそやとばしる笠の山茶花     野水 (呉服豪商・町役人 岡田行胤)
  有明の主水に酒屋つくらせて     荷兮 (医者 山本周知)
   かしらの露をふるふあかむま    重五 (材木問屋豪商 加藤善右衞門)
  朝鮮のほそりすすきのにほひなき   杜國 (元米穀商 坪井庄兵衛)
   日のちりぢりに野に米を刈る    正平 (紀州和歌山の人、不詳)

文学碑に刻されているのは「冬の日」の歌仙の冒頭部分です。
『竹斎』というのは烏丸光広作の仮名草子本の題名で当時ベストセラー本だったようです。内容は藪医者が下男を連れて諸国行脚をするという物語だとか。芭蕉の発句は、芭蕉が自らの旅の姿とその思いを竹斎の風狂になぞらえたものと言います。 (資料7)

手許の本を見ると、『野ざらし紀行』の本文中に、
    名護屋に入道の程風吟ス。
   狂句木枯の身は竹齋に似たる哉 
   草枕犬も時雨るかよるのこゑ        と記されています。

芭蕉が名古屋に赴いたのは10月下旬の頃だったようです。また、脚注には、”『泊船集』『三冊子』に後に「狂句」の二字を除いて改めた旨をしるす」と付記されています。 (資料8)

芭蕉の心境の転機になる場所がこのあたりにあったとは・・・・。今回の探訪での大きな副産物です
歩けば出くわすものがあるんですね。

 桜通に架かる陸橋を渡ります。





                陸橋上及び渡りきり、テレビ塔を眺めて


渡りきった所は「ロサンゼルス広場」です。 中央に二段に石組みされた池があります。 名古屋市がロサンゼルス市と姉妹友好都市であることの掲示が出ています 。池の向こうに見えるものが、1979年に姉妹都市提携20周年記念として寄贈された 「フレンドシップパターンズ」(ドラ・デ・ラリオス作)という現代芸術の抽象作品 です。

池の近くに、アメリカ合衆国の国章に描かれている ハクトウワシをかたどった彫刻像 があります。この鷲像も1984年寄贈のモニュメントのうちの一つのようです。
また、池の手前の煉瓦敷きの間に見える 星形の連なりは「ウォークオブフェイム」(有名人の道)の複製 で、1990年の寄贈によるもの。ハリウッドにあるという有名な観光スポットです。通り過ぎてしまっただけでゆっくりと確認していませんでしたが、オードリー・ヘップバーン、シルベスター・スタローンなど25人の名前が刻まれた星形の複製品が埋め込まれているそうです。
私の見落としたものがありました。中部カリフォルニア産 「アラバマ丘陵の石」 (1977年寄贈)、1億8000万年前の石と言われているもの。 「マンズシアタープレート」 (1984年寄贈)、これもハリウッドの有名観光スポットからの複製品。 「戯れの天使」 (2009年寄贈)、これはウエイン・ヒーリーの作品だとか。 (資料9,10)

さらに北に進むと、メキシコ広場(別名、いこいの広場)です。


そこに 「アステカの暦」 (1978年寄贈)があります。
名古屋市がメキシコ市と姉妹都市提携を行った記念にメキシコ市から寄贈されたものだと銘板に記されています。
「メキシコに古代国家を築いたアステカ民族の暦で、中心に太陽を配した複雑な図柄の中心に、同民族の宗教的宇宙観とすぐれた天文学的知識が表現されている。実物は1790年メキシコ市で発見され、先スペイン時代のアステカ文化を象徴する貴重なモニュメントとして、メキシコ国立人類学博物館に所蔵されている。重さ2トン、直径3.58メートル。」 (資料10、銘板より)

今回このセントラルパークを歩いてモニュメントを見ていて 気づいたのが名古屋市の市章が丸の中に八の字を入れたものだということです 。これも初めて知ったこと。 尾張德川家の合印 として使われていたマークが市章になったそうです。合印とは、「丸八印は尾張藩の略章(正式の家紋は葵巴紋)というべきもので、小使提灯、小者用の紋所、小荷駄などに使用されていた。また元治元年(1864年)、14代藩主・徳川慶勝が上京した際には、藩令で随伴の者に丸八印の木札を腰に下げることが命じられ、同時に家臣の提灯に同様の紋を付けることも定められた。」ものだとか。 (資料11)

そしてこれらのモニュメントも。

「月の女神(コヨルシャウキ)」 (1980年寄贈)で、古代アステカの都・テノティトランの大神殿にあったもの。

              「トウーラの戦士像」 (1978年寄贈)
トルテカ王国(11~12世紀)の都・トウーラのピラミッド上に建つ神殿の天井を支えていた柱状の戦士像で、その複製品です。「羽毛の頭飾り、胸にはトルテカ文明特有の蝶の紋章をつけ、武具と装身具を手に持ち、背面のベルト締め具は太陽神の顔です。」 (資料10)


魚ノ棚通を横切り、 「リバーパーク」と地図に明記される区域の入口に立つモニュメント です。
名古屋市と中国の南京市が友好都市を結成 していて、1979年に名古屋市が久屋大通公園内に 南京広場 を建立したそうです。それに対して、友好の象徴として南京市から贈られたのがこのモニュメントだという主旨が銘板に記されています。

「南京六朝華表」 (1980年寄贈)の複製品一対。
「華表とは、古代中国の記念建築の一種で、宮城や陵墓等に設置された2本1対の石柱のことです。日本の鳥居や狛犬にあたるもので、石柱の上部では魔を払う霊獣・辟邪が睨みをきかせています。」 (資料10)


リバーパークの並木の間を進みます。


外堀通に出る少し手間、公園の最北端に「シドニー広場」があります 。そこにあるモニュメントがこの です。
名古屋市はオーストラリアのシドニー市とも姉妹都市の提携をしているのです。
その提携10周年を記念してシドニー市から贈られたものだとか。
これは、 英国船シリウス号の碇の複製品 だそうです。シリウス号はイギリスからオーストラリアに渡った最初の移民船団を護衛した軍艦(旗艦)だったと言います。 (資料10、銘板より)

公園の北端まできましたので、帰京するための時間的ゆとりも少なくなってきました。
名古屋城の天守閣だけでもちょっと眺められないかと、名古屋城の濠端まで北上しました。


外堀通を西に大津橋の交差点まで行き、 「大津橋」 を渡ります。外堀の遺構と思えるのを眺めてすすむと、

市役所前のバス停 。徳川家の家紋、天守閣などの絵が目にとまります。




空堀の石垣を眺め、大津通に面する虎口から城内に入ります。


道沿いに西方向に進んで行き、城門前までの道を辿りましたが、残念ながら樹木の遮りもあり、南側の通路沿いから天守閣を見ることはできませんでした。


そろそろ名古屋に留まるには時間切れです。
ここから後は地下鉄を利用して名古屋駅に戻り、帰京しました。

思いつくままの日帰りでの「源氏物語絵巻」鑑賞とスポット探訪は、いくつか失敗や時間ロスをしながらも、一方でそれ故に思わぬ発見もあり、有意義な一日でした。

ご一読ありがとうございます。

参照資料
1) ​ 100m道路 ​  :ウィキペディア
2) ​ オアシス21 ​ :ウィキペディア
3) ​ 施設 ​ :「オアシス21」
4) ​ 認定証 ​  夜景観光コンベンション・ビューロー
5) ​ 名古屋テレビ塔 ​ ホームページ
6) ​ 名古屋テレビ塔  ​ :ウィキペディア
7) ​ 冬の日 芭蕉七部集 ​ :「芭蕉DB」(伊藤洋氏)
8) 『芭蕉紀行文集』 中村俊定校注 岩波文庫 p19
9) ​ アメリカ合衆国の国章 ​  :ウィキペディア
10)​ 姉妹友好都市記念広場 ​  :「名古屋姉妹友好都市協会」
11) ご存じですか? 八マーク  :「名古屋市」

【 付記 】 
「遊心六中記」と題しブログを開設していた「eo blog」が2017.3.31で終了しました。
ある日、ある場所を探訪したときの記録です。私の記憶の引き出しを維持したいという目的でこちらに適宜再録を続けています。
再録を兼ねた探訪記等のご紹介です。再読して適宜修正加筆、再編集も加えています。
少しはお役に立つかも・・・・・。他の記録もご一読いただけるとうれしいです。

補遺
オアシス21 ​ ホームページ
日本夜景遺産 ​ ホームページ
恋人の聖地プロジェクト ​ ホームページ
内藤多仲 ​   :ウィキペディア
田淵寿郎 ​   :ウィキペディア
【名古屋復興の父】田淵寿郎(たぶち・じゅろう)・愛知の偉人/広島の偉人
       :「偉人録  郷土の偉人」
俳諧七部集 ​  :「コトバンク」
国立人類学博物館 ​  :「遺跡ときとき猫」
月の女神発見30周年 ​ :「メキシコ情報」
アステカ文化 ​  :「コトバンク」
アステカ神話の過去4つの世界と太陽。そして、現在の太陽トナティウの時代の終わりは ​  
        :「In Deep(旧)」
マヤ、アステカ
ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム ​  :ウィキペディア
Hollywood Walk of Fame ​    From Wikipedia, the free encyclopedia
List of stars on the Hollywood Walk of Fame ​ 
               From Wikipedia, the free encyclopedia 

   ネットに情報を掲載された皆様に感謝!

(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
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Last updated  2017.11.20 16:14:10
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