遊心六中記

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2017.11.21
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カテゴリ: 探訪 [再録]
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京都市考古資料館
2012年11月24日(日)に、京都市考古資料館主催の史跡ウォーク「聚楽第」に参加しました 。ボランティア・ガイドさんによる案合・説明という方式でした。私はこの年の夏に、ネット情報から通称・真田勘兵衛弘明さんにリクエストして、聚楽第史跡を一度案内していただきました(後記)。これが2度目になるのですが、私有地の中の関連場所もこの折に見ることができ、よい機会になりました。
この時まとめていたものを一部編集して再録しご紹介します。 (再録理由は付記にて)

当日入手の地図は写真にすると小さくて見づらくなるので、​ ネット公開情報をリンクします。こちらの地図をご参照ください。 ​後述の大凡の位置関係をご理解いただけると思います。 「聚楽第とは 聚楽第のあった場所」という地図(岡本正二氏作成)です。

京都市考古資料館(今出川通大宮東入る)を出発した後、



まず名和公園(一条通大宮下がる)に立ち寄りました

一方、このあたりは、源氏物語ゆかりの地・ 一条院跡 でもあります。

大宮通の拡幅された場所を見て、その理由をお聞きしたあと、 一条通松屋町に行きました 。目的はその近くのマンションの敷地を訪ねること。
その途中、一条通大宮西入南側に明治の頃、「壺宗アメ」という水アメ屋さんがあり、「幽霊アメ」という別名で評判だったという興味深い話を聞きました。余談ですが、東山の六道珍皇寺、六道の辻傍には、幽霊飴ともいわれる「みやこ幽霊子育て飴本舗」のお店があるのを説明を聞きながら思い出しました。


        聚楽第北ノ丸北堀跡石垣 (マンションの裏手、北側にある隣地の石垣)
勿論これは後世の補修が加わったもののようですが、 この石垣の高さが一条通の南側に堀があったことを示しているとのこと 。マンションの建っている場所が、聚楽第のあった時は堀だったのです。(私有地であり普段は非公開。一条通松屋町西入北側)
発掘調査の結果では、北堀の幅は13mだったことが確認されたとのことです。

中立売通に出て、この東西の通りを西に歩きます。裏門通との交差点に至ります。
交差点の南西角に立つ石碑 (正親小学校の傍)



中立売通から土屋町通の南方向を眺める と、道路が下っていく状態であることがわかります。 通りの左手(東側)は南北の堀があったところなのです 。中立売通から左折し、南北の土屋町通に入ってすこし南に下がると、

通りからこの石垣が見えます ここが聚楽第の西外堀跡(南北方向)の北端辺りのようです


南北方向の西外堀がL字型に東西方向に変わる場所の外側あたりに、

「聚楽第武家地 豊臣秀勝邸跡伝承地」の石標 があります(出水通土屋町上る)。
この場所は、「平安宮内裏蘭林坊跡」でもあるそうです。

土屋町通を左折し、出水通を東に歩き、裏門通との辻を右折します

裏門通に入り、南を眺めると突き当たりが松林寺の山門です 。道路は下っていきます。

 松林寺山門の左横にこの石標が建っています。
山門内側(境内)の景色
つまり、 寺の境内は、聚楽第の南外堀の中に位置しているのです。その結果、山門より低い所に本堂があるという一見奇妙な立地になっています。
このあたり、源氏物語ゆかりの地としては、 「平安宮内裏東限と建春門跡」 になるとのこと。

もう一度出水通に戻り、東に歩くと、松屋町通の手前に、「鵲弘法大師堂」があります。

史跡ウォークということで、特別に堂内を拝観できました。 普段は弘法さんの日だけ開扉 する形で地元の方が維持されているようです。


中には、弘法大師像を戦火から守るために底に沈めたという伝えのある 井戸 があります。


出水通を左折し、松屋町通を少し上がると、 「松永稲荷」 が祀られています。
常夜燈の右にある石標が、「聚楽第鵲橋旧跡」の石標です。聚楽第南堀に架けられていた鵲橋の故地と伝えられているところです。
この稲荷には、鵲大明神と白玉大明神が祀られているとか。
昔はこの松永稲荷の南側(画像では右側)を幅1mほどの小川が松屋町通を東から西に横切る形で流れていたと言います。
この辺りから北にかけて、松屋町通に沿い東側が堀だったようです。

この通りから少し東に入った小路で、 東西の上長者町通と下長者町通の丁度中間あたりに、伝承「梅の井跡」 があります。ちょっと侘びしい感じになっています。
地元の人が聚楽第内にあったというこの「梅の井跡」を守ってこられたとのこと。
しかし、発掘調査結果では、どうもこのあたりは堀の中になるようです。

松屋町通を北に歩き、右折して上長者町通に入り、そこから再び大宮通で左折します。
そこを北上して中立売通の手前まで。 

大宮通中立売下る西側 に現在、西陣公共職業安定所(ハローワーク西陣)があります。
右手に職安の建物。 大宮通りの南方向を撮ったもの。通りの右手側が当時は堀でした。
ここは、聚楽第東堀跡(南北の堀)です。発掘調査により、この地から金箔瓦が約600点出土したそうです。東堀は地表面から8m以上もの深さがあったとか。

ハローワークの表の掲示板の一角には、 金箔瓦出土の説明文が掲示してありました


大宮通中立売北入る西側の石標。ここも堀跡の位置です。

これで、史跡「聚楽第跡」ウォークは終わりましたが、周辺ガイドとして堀川の一部を案内していただきました。



まずは 中立売通の堀川に架かる「堀川第一橋」、通称は「中立売橋」
石造りのアーチの橋 ですが、 この橋は二条城と御所を結ぶ公儀橋として明治6年に架橋された とのことです。

少し下流側に、 レンガ積みの橋台 が残っています。 昔、市電堀川線が走っていたころの遺構です。





堀川に下り、川底に作られた遊歩道を歩いて、一条戻り橋まで少し北上しました。


伝説の橋「一条戻り橋」 は、いまでは様変わりしています。 1995年に橋の位置を少し南に移動し、拡幅されて現在の橋になったようです。

この「一条戻り橋」の伝説には、様々なものがあります。平安時代の三好清行文章博士の死に関わる伝説、安部晴明の式神についての伝説、渡辺綱に関わる鬼の伝説、そして安土桃山時代の伝説、千利休に関わるもの。想像力をたくましくさせる橋ですね。ロマンに満ちています。



この一条戻り橋で史跡ウォークは公式に解散となりました。

序でに・・・・・・
市販地図やネットの地図で、 「北は元誓願寺通、東は堀川通、南は押小路通、西は千本通」に囲まれた地域を見て頂くと、現在の地名からでもいろんなことがわかります。
たとえば、東西の上長者町通と南北の知恵光院通の交点(上長者通知恵光院と呼びます)の辻の周辺をご覧いただくと、山里町、須浜池町、須浜町、須浜東町、下山里町、東堀町などの町名が見えます。ここからだけでも聚楽第の本丸あたりが想像できそうです。
そして、その周辺をぐるりと時計回りでみていきますと、弾正町、如水町、飛騨殿町、常陸町、藤五郎町、吉野町、浮田町、中村町、福島町、信濃町、伊勢殿構町などがあります。部将がその辺りに屋敷を構えていたのでしょう。淺野長政(通称、弾正大弼)、黒田官兵衛孝高(如水)、蒲生氏郷(飛騨守)、木村重茲(通称、常陸介)、長谷川秀一(通称、藤五郎)、豊臣秀長・秀保(領地が大和国吉野)、宇喜多秀家、田中吉政、福島正則、鍋島勝茂(信濃守)、島津義弘(伊勢兵部小輔)という具合です。
(真田勘兵衛弘明さんの​ 「聚楽第城下町の大名屋敷地図」ページを参照 ​)

ご一読ありがとうございます。

== ご参考情報 ==
「聚楽第観光案内」をまずは、手始めに御覧いただくとよろしいでしょう。
   初めて聚楽第跡地の史跡碑などを廻ったのは、このサイトを知ったことから。
   「『剣客商売』道場」の管理人、通称・真田勘兵衛弘明さんが案内人です。
   聚楽第について深く研究されていて、いろいろ学ばせていただいております。

参照資料
*『聚楽第と周辺ガイド』 A4サイズのブックレット 当日の配布資料
*「聚楽第と周辺ガイドマップ」 A3サイズ  当日の配布資料
『京都 秀吉の時代 つちの中から』 監修:京都市埋蔵文化研究所 発行:ユニプラン
   写真や地図が豊富なビジュアルな本で、読みやすく参考になります。
   聚楽第、伏見城、淀城、二条城、方広寺などを取りあげています。

【 付記 】 
「遊心六中記」と題しブログを開設していた「eo blog」が2017.3.31で終了しました。
ある日、ある場所を探訪したときの記録です。私の記憶の引き出しを維持したいという目的でこちらに適宜再録を続けています。
再録を兼ねた探訪記等のご紹介です。再読して適宜修正加筆、再編集も加えています。
少しはお役に立つかも・・・・・。他の記録もご一読いただけるとうれしいです。

補遺
聚楽第 ​ :ウィキペディア
聚楽第の造営 ​  :「月刊 京都史跡散策会」
  「聚楽第造営」についての総論的に詳述されているサイトです。
「18 聚楽第と御土居」 ​(制作:京都市歴史資料館) pdfファイル
聚楽第(京都市上京区) ​ :「京都風光」
聚楽第跡-天下人の象徴- リーフレット京都 No.213 ​ 
      (財)京都市埋蔵文化研究所・京都市考古資料館 
聚楽第を歩く リーフレット京都 No.214 ​ 
『都名所図会』巻一から 一条戻橋(戻橋) ​:「国際日本研究センター」 

   ネットに情報を掲載された皆様に感謝!

(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)



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Last updated  2017.11.21 22:28:04
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