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2018.01.25
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カテゴリ: 観照 [再録]
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2014年11月10日に 内覧会という形でのチケットを入手できましたたので、 初めて「あべのハルカス」に 行ってきました。 この2014年3月7日に全面開業し、「日本初のスーパートールビル」というふれこみでもあったので、まずは見物に行きたかったのです 。それが趣味を兼ねた目的ができた次第です。
私のお目当ては「あべのハルカス美術館」で開催中の展覧会「新印象派 光と色のドラマ」を鑑賞するのが主目的。そしてあべのハルカスの雰囲気をちょっと感じてみることが副次的目的でした。この時にまとめていたものを再掲し、ご紹介します。 (再録理由は付記にて)

後少しでオープン4周年を迎えますので、 初年度と現時点でどこがどう変化しているか、そのまままか・・・・・という視点で、現地を対比的にご覧いただくと 、この記録の利用としておもしろいかも知れません。エンターテインメント施設は日々変化しているでしょうから。 それでは、2014年にタイムトラベルしてみてください。

冒頭の景色は、ハルカスシャトルエレベーターで16階に上がり、通路を少し歩いた先、あべのハルカス美術館の入口手前で撮ったものです。ツリーの背後のエスカレーターは17階と結ぶもの。 このエレベーターの右斜め奥のスペースが最上階の展望エリアへの入口です

 この時の専用チケット
多分下辺あたりの表記の差し替えだけで、通常の入館チケットも同種だったのではと推測しますが・・・・。

                      このとき購入した展覧会図録の表紙。
チケットの絵はジョルジュ・スーラの「セーヌ川、クールブヴォアにて」(1885年)です。この絵が図録の裏表紙にも使用されています。この展覧の主要作品の一つということでしょう。
図録の表紙はポール・シニャックの「髪を結う女、作品227」(1892年)です。この作品はシニャックの未来の妻がモデルなのだとか。

展覧会場では写真は撮れませんので、これ以上の絵のご紹介はできないのが残念です。
かつて鑑賞し、手許にある図録を引っ張り出しても、『ボストン美術館展 ルネサンスから印象派まで』(1984年)、『ポーラ美術館の印象派コレクション展』(2006年)、『ボストン美術館展 西洋美術の巨匠たち』(2010年)などの展覧会では、この企画展で鑑賞した画家たちのほんの数人、数点の作品を見たくらいでした。

そういう意味では「新印象派」に光をあて、「新印象派の歴史と色彩表現の変化の軌跡がわかる!」というキャッチフレースを記している出展作品リストの言葉は、その通り!という納得感がありました。
新印象派の興隆と衰退という流れを垣間見るには適した企画だと感じました。副題「光と色のドラマ」というのは興味深いものです。印象派から新印象派への展開、全盛期、そしてその一種のマンネリ化への行き詰まりと衰微の兆し、そこには正にドラマが潜んでいます。その絵画思想の転換、絵画技法の脱却というドラマの結末への一覧がこの展覧会のおもしろいところかも知れません。

展覧会場は次のようなテーマ設定になっています。

プロローグ 1880年代の印象派

 アルマン・ゴヨマン、ポール・シニャックの作品が各1点。シニャックの絵は上掲展覧会でも出展あり。
第1章 1886年:新印象派の誕生
 ジョルジュ・スーラとポール・シニャックの作品が中心。ベルト・モリゾ、カミーユ・ピサロの作品が各1点。
 モリゾの絵は初めて見ました。
 ここでは、スーラがあの「グランド・ジャケット島の日曜日の午後」という有名な大作を描くために試みた習作が出展されていて、興味深く鑑賞しました。勿論、大作は来ていませんが・・・・。

 以前の展覧会で、印象派の色彩理論への傾倒について、少しだけ展示を見た記憶があります。しかし、そのものズバリをテーマにして構成されているのは、参考になります。ほとんど知らなかった画家たちが、このあたりから登場してきます。
 理論の修得のための試みがわかっておもしろい。
第3章 1887ー1891年:新印象派の広がり
 私には今までに見たことのない画家たちの作品が次々に出てきて、この広がりの中ではしている画家がほんの数名に・・・・。
 点描技法の全盛期の様々な試みが鑑賞できておもしろいです。
 上掲のポール・シニャックの絵ですが、スーラの絵の色合いが鮮やかさを失ってきているのではないか・・・・ということから、シニャックはこの絵で新たな試みをしているそうです。それはエンコースティック(蝋画)という古代の絵画技法だとか。
第4章 1892-1894年:地中海との出合い-新たな展開
第5章 1895-1905年:色彩の解放
エピローグ フォーヴィズムの誕生へ 
 この後半では、アンリ=エドモン・クロス、マクシミリアン=リュス、テオ・ファン・レイセルベルヘの作品とポール・シニャックの作品が中心になっています。そして、最後にアンリ・マティスの絵が2点登場します。
あべのハルカス美術館は思っていたより展覧スペースがゆったりとありました。 今後の企画展が楽しみです。

新印象派の存在を通覧するのには有益な展覧会でした。ここまでは、私の覚書として残しておくことに・・・。というご理解をいただいて、 16階の展望の見物と参りましょう。

16階はビルからテラスに出て、大阪市街を展望できるようになっています。
今回はここからの眺めを堪能しましました。以下はそのご紹介です。

あべのハルカス周辺の地図(マピオン)をご覧いただき、ここからの眺めの位置関係をご判断ください。


テラスのガラスウォールの先が大阪市立美術館の方角です。
こんな飾りのディスプレイが植栽の間にありましいた。夜になり明かりがつくと華やかになるのでしょう。

ガラスウォールの端からは、動物園への入口、慶沢園の庭園、市立美術館が眼下に見えます。

ガラスウォールに沿って、 テラス端の中央あたりまで移動して北を眺めたところです。


このサイドからの眺めを、ちょっと強引にパノラマ合成すると、次の景色になります。




テラスは東西に長い長方形状です。東辺近くに移動して行き眺めた景色




そして、東サイドのガラスウォールに沿って、北から南に移動して撮ったのがこの東方向の眺めです。



東サイドのガラスウォールの南端近くからハルカスを見上げ、少し離れて撮ってみたのが右の画像。
こういう景色は構造的に変化しないでしょう。テラスの樹木がどうなっているのでしょう・・・・・。


ふり返ってハルカスを南西方向に見上げた景色

西方向を眺めたことになります。


テラスからみた、展望階へのエレベーターへのアプローチ。長蛇の列を考えてか、ジグザグと歩行ルートを設定してあります。その必要性はいつまで続くのでしょうか? 行った日は月曜日でしたからでしょうか、この階に居た間では列をなしている状態を見かけませんでした。団体客ご一行が断続的にやってくる景色だけは見ました。



テラスには、この屋台店だけが出ています。

そこで、ビルの中に戻り17階へのエスカレーターを利用してみることに。


エスカレーターを上がったところに大きなレストランがオープンな雰囲気で東側にあります。通路を西側に歩いて行くと、そこからはオフィス・スペースに繋がっていくようです。関係者以外は入れません。

北側に回り込むと、16階のテラス部分が見下ろせます。


                                  こんな感じです。     エスカレーターで百貨店スペースに降りました。

これがエスカレーターで下りて行ったとき、ある階への途中で撮った景色です。
この景色がいつまで眺められるのか知りませんが・・・・おもしろいディスプレーが見られました。今はまた新しい試みがなさされていることでしょう。現時点のトレンドをうまくつかまえて・・・・・。

レストラン街の階がかなり充実していること。デパートのフロアーの通路部分がゆったりと確保されていることが印象に残りました。
商品面はゆっくりと見ている時間がなくて、感想を述べるまでには至りません。
ご自分の目でお確かめいただくとよいでしょう。 新しい空間の誕生はやはりいいですね。見物するのも楽しい。

ご一読ありがとうございます。

【 付記 】 
「遊心六中記」と題しブログを開設していた「eo blog」が2017.3.31で終了しました。
ある日、ある場所を探訪したときの記録です。私の記憶の引き出しを維持したいという目的でこちらに適宜再録を続けています。
再録を兼ねた探訪記等のご紹介です。再読して適宜修正加筆、再編集も加えています。
少しはお役に立つかも・・・・・。他の記録もご一読いただけるとうれしいです。

補遺
あべのハルカス ​ ホームページ
   ​ ハルカス300(展望台) 施設案内のページ
   ​ フロアガイド のページ
あべのハルカス美術館  EXHIBITION /展覧会情報 のページ

覚書としての補遺になりましたが・・・・  
新印象派 ​  :ウィキペディア
ジョルジュ・スーラ ​  :ウィキペディア
グランド・ジャット島の日曜日の午後
Georges Seurat  The Complete Works
ポール・シニャック ​  公式ウエブサイト
ポール・シニャック ​  :ウィキペディア
カミーユ・ピサロ ​   :ウィキペディア
Camille Pissarro  The Complete Works
アンリ=エドモン・クロッス ​  :「Salvastyle.com」
Henri Edmond Cross  The Complete Works
Maximilien Luce ​  :「artnet」
テオ・ファン・レイセルベルフェ
 → ​ 肖像画+点描 新印象派、ベルギーでユニークな発展 ​ :「日本経済新聞」
Theo van Rysselberghe Works Online ​  :「ARTCYCLOPEDIA」

   ネットに情報を掲載された皆様に感謝!

(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)

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Last updated  2018.01.25 12:37:09
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