2004年04月08日
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慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において

アッサラーム アライクム

第16章「スーラト=ン=ナフル」は第68節の「ワ アウハー ラッブカ イラ=ン=ナフリ(またあなたの主は、蜜蜂に啓示した)」にある「ナフル」から章名となりました。

蜜蜂が花々から集めた蜂蜜は
「腹の中から種々異った色合いの飲料を出し、それには人間を癒すものがある。」(16:69)

とアッラーが仰せになっているように病弱の者への薬になります。

ハディース(言行録)にも蜂蜜の薬効についての伝承があります。

アブー・サイードの伝承によると、
或る男が預言者さま(サッラッラーフ アライヒ ワ サッラム)の許へきて、

と言ったとき、
「蜂蜜を飲ませない」
と彼は言われました。(中略)
そこで蜂蜜を飲ませたところ、兄弟は治りました。


蜂蜜はそのように肉体的な病に対して効果があり、預言者たちと聖クルアーンは,人間の精神的な病を治療するということが暗示されています。最後の3章を除き、この章はマッカの後期に啓示されたと言われています。

さて、その第98節です。

「ファ=スタ’イズ ビ=ッ=ラーヒ ミナ=ッ=シャイターニ=ッ=ラジーム」
(忌まわしきシャイターンに対して、アッラーの御加護を祈れ。)

「ファ」は「そして」と接続語で、「ワ」と違い、「すかさず」というニュアンスがありましたね。
何に対してかというとその前の
「ファ=イザー カラ・タ=ル=クル’アーナ(あなたがクルアーンを読唱する時は、)」


「イスタ’イズ」は「イスタ’アザ(ご加護を求める)」の命令形です。
「イスタ・・・」というのは動詞の10型と呼ばれるもので、「請う、求める」とか「・・と見なす」という意味のものが多いです。
例えば
「イスタグファラ(赦しを請う)」
「イスタ’アーナ(助けを請う)」

「ビ(~によって)」は前置詞です。
「ビ=ッ=ラーヒ」で「アッラーに(ご加護を求める)」

「ミナ==シャイターニ=ッ=ラジーム(呪われたシャイターンから)」

「ミン」「ア=ッ=シャイターン」「ア=ッ=ラジーム」
の3語から成っています。
「ミン」は「~から」という意味の前置詞
「シャイターン」とは「シャタナ」=「バ’アダ」<(アッラーの真理から)遠ざかった>からの派生語です。
「ア=ッ=ラジーム(呪われた)」は「マルジューム(石を投げられたもの)」いう意味です。


シャイターン(悪魔)はあらゆる手段を使って人々をアッラーから遠ざけようとします。しかし、シャイターンは実際のところ、力はなく、出来ることは「囁く」だけです。悪事の行為者はその「囁き」に惑わされた者たち自身です。そして行為の責任を問われるのも行為者です。(アスタグフィルッラー)


(かれらは)悪魔のように人に向かって、「信仰を捨てなさい。」と言う。(その人が)一度不信心になると、かれは、「わたしはあなたと関わりはない。本当に万有の主アッラーが恐ろしいのである。」と言う。 (59:16)

と(悪魔またはその悪魔の仲間に)唆されたとしても、その唆した本人でさえ、アッラーを恐れて、言ったことさえ撤回しようとし、関わりがあったことを否定しようとします。

アッラーのご加護を求めて私たちムスリム(イスラームの信者)は「イスティ’アーザ(悪魔祓い)」を求めます。

まず、聖クル’アーンを読誦するときは、ウドゥーと呼ばれる手や口、顔、足などの浄めを行い、強制ではありませんが、アッラーに敬意を示すと言う意味で、ヒジャーブ(被り物)します。そしてこのアーヤに従って、
「ア’ウーズ ビ=ッ=ラーヒ ミナ=ッ=シャイターニ=ッ=ラジーム
(忌まわしいシャイターンに対してアッラーのご加護を私は求めます)」
と唱えます。
それからいつもこの日記を始めるときに使っている言葉(「バスマラ」と言います)を言います。

「ビ=スミ=ッラーヒ=ッ=ラフマーニ=ッ=ラヒーム
(慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において)」

礼拝の時にも
「ドゥ’アゥ=ル=イスティファタ(フ)」という始める時のドゥ’アー(アッラーへの嘆願)の後に「イスティ’アーザ(悪魔祓いの句)」と「バスマラ(アッラーの御名において)」で始めます。

ハディース(言行録)にはこうあります。

或る男が預言者さま(サッラッラーフ アライヒ ワ サッラム)に「何とぞ助言を与えて下さい」と言うと、「腹を立てぬこと」と答えられました。再度求めると「腹を立てぬこと」とまた答えられました。
(アル=ブハーリー)

心を平安に保つ秘訣は「怒らないこと」です。
「アッサラーム アライクム」
というムスリム同士が会ったときに交わす言葉には、相手の心が常に「平安」でありますようにという気持ちが込められています。
しかし、人間は弱いもの。怒りに駆られることもあるでしょう。
そういったときにもこの「イスティ’アーザ」を言い、怒りを静めるようにします。

「○○さんには内緒よ」で始まる「秘密の相談」と言うものも「悪魔の囁く声や示唆」によるものです。
しかし、そういった相談を2人でしていれば、3人めにアッラーがいます。3人でしていれば、4人めはアッラーです。4人でしていれば、5人めはアッラーです。

「3人で秘密の相談をしてもかれは4人目に常におり、5人の時もかれらの6人目に常におられる。それより少くてもまた多くても、かれらが何処にいようとも、かれはかれらと共におられる。」(58:7)
「秘密の相談は、悪魔による(示唆)だけで、信仰する者たちを悲嘆させるためのもの。だがアッラーの御許しがない限り、少しもかれらを害することは出来ない。それで信者たちに、アッラーを信じさせなさい。 」(58:10)

悪夢を見た時も、
「へんな夢見た~!!こうこうで・・・」
とは言わずに自分の左肩辺りに向かって唾を3度ほど吐き
この「イスティ’アーザ」を言います。

「もし、悪魔の扇動が、あなたを唆かしたならば(どんな場合でも)アッラーの御加護を祈れ。本当にかれは全聴にして全知であられる。」(41:36)


「ハスブナ=ッ=ラーフ ワ ニ’ウマ=ル=ワキール
(わたしたちには、アッラーがいれば万全である。かれは最も優れた管理者であられる。)」(3:173)

アッラーのご加護と祝福がありますように
ワッサラーム





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最終更新日  2004年05月09日 00時41分44秒


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