2004年04月11日
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慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において

アッサラーム アライクム

今日は第11章です。

この章には章名となったフード(アレイヒッサラーム)のほかに、イブラーヒーム(アブラハム)、イスハーク(イサク)、ヤ’ァクーブ(ヤコブ)、ヌーフ(ノア)、ムーサー(モーゼ)、サーリフ、シュ’アイブ(アライヒムッサラーム)などと預言者が出てきます。

「預言者(ナビー、複数はアンビヤーゥ)」は「未来を予測する予言者」のことではなく、アッラーから言葉を預かり、人々に「最後の審判(この世の人々は、全て『その日』に甦り、アッラーにより、報奨を賜るかもしくは懲罰が与えられる)」があることを警告する者のことです。
伝承によれば12万4000人いると言われていますが、聖クル’アーンには25名の預言者の名が出来てきます。

その中のほとんどは、聖書で言及されていますが、この章名のフードやサーリフ、シュ’アイブ(アライヒムッサラーム)は言及されていません。

フード(アライヒッサラーム)は、伝承によればヌーフ(ノア)(アライヒッサラーム)の息子セムの子孫とされるアラブの預言者です。

「(われは)’アードの民に,その同胞のフードを(遣わした)。」(11:50)



「朝になると,かれら(’アードの民)の住みか以外,何もなくなっていた」(46:25)
「’アードは,唸り狂う風によって滅ぼされた。7夜8日にわたり,かれらに対し絶え間なく(嵐が)襲い,それで朽ちたナツメヤシの木のように,(凡ての)民がそこに倒れているのを,あなたは見たであろう。 それであなたは,かれらの中,誰か残っている者を見るのか。」(69:6&7&8)

第11章はマッカ時代の後期に、第10章ユーヌス章のすぐ後に啓示されたと考えられています。内容も前章の追記のようになっています。

その第6節はこうです。

クッルン フィー キタービンームビーン
(凡てはっきりと書物に(記されて)ある。)

「クッルン」は「全ては」という意味で、主格で無定冠詞なので、語尾が「ウン」という母音で終わります。
「フィー」は「~の中に」という意味の前置詞です。
「キターブン」は「キターブ(本)」が前置詞の後ろで無定冠詞なので、語尾が「イン」という母音になっています。
「ムビーン」は「明白な、明瞭な」と言う意味です。
アーヤ(節)の最後なので、ここで区切って読む時は「ムビーン」と最後の「N」は子音になりますが、次のアーヤ(節)を小休止なしで読む時は「ムビーニン」と語尾の「イン」という母音を発音します。

また「キタービン」と語尾が「イン」と「N(ヌーン)」の子音で終わり、次に「ムビーン」と「M(ミーム)」で始まる場合は、タジュウィード(聖クル’アーンの読誦ルール)では「イドガーム(同化)」と呼ばれる読誦法で、鼻腔から音を出し、区切らずに2拍の長さで読みます。
「キタービンーームビーン」という感じでしょうか。

「キターブ」とはアラビア語では「本」という意味ですが、聖クル’アーンにおいては「啓典」「天の書」「記録の書」という意味で使われています。ここでは

「 守護された碑板に(銘記されている)。」(85:22)
「(それは)秘蔵の啓典の中に(書かれてあり)」(56:78)


と同様に聖クル’アーンの原型である「天の書」のことだと思われます。

タバリーはこの「明瞭なキターブ(キターブン ムビーン)」のことをこう解説しています。

「存在しているもの、存在しつつあるもの、まだ存在していないもの、どれも『護られた書板(ラウフン マフフーズ)』(天の書)に書かれていないものは何もない。それらはここに書かれていて、その数や量、存在している時間、終わりの状況についても書かれている」

しかし、聖クル’アーンはこうも言っています。

「アッラーは、御好みのものを取り消し、または確認なされる。啓典の母体はかれの御許にある。」(13:39)

タバリーは言っています。

「アッラーは幸不幸、生死以外のその年の事柄を『カドルの夜(ライラトゥ=ル=カドル・・・ラマダーン月の最後の10日間の奇数日と言われています。27日だろうとも言われますが、本当のことは、アッラーのみがご存知です。)』にあらかじめ書き換えられる」

またアン・ナサ‘イーとイブン・マージャーのハディース(伝承)にはこうあります。
「罪を犯したことにより、彼の(予め書かれていた)リズク(糧、アッラーから賜るさまざまなもの)は取り上げられるだろう。ただし、ドゥ‘アー(アッラーへの祈願)のみが、運命を変え、敬神からなる善行のみが、寿命を延ばすことができる。」

自分の運命を変えるのに有効なのは「ドゥ‘アー(祈願)」と「善行(アッラーへの信仰がなければ意味がありません)」です。

「おお、アッラー、あなたが私たちを不幸な者の中に書かれたなら、それを消して、祝福された者の中にお移しになってください。もしあなたが私たちを祝福された者の中に書かれたら、そこに留まり、それを確かなものになさってください。あなたは本当に御好みのものを取り消し、また確定なさる御方であり、あなたの御許には啓典の母があるのですから。」

アッラーのご加護と祝福がありますように
ワッサラーム





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最終更新日  2004年05月09日 00時42分11秒


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