2004年04月14日
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慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において

アッサラーム アライクム

今日は第86章です。

マッカ時代初期の章と言われます。
第1節は、
「ワ=ッ=サマーィ ワ=ッ=ターリク(天と、夜訪れるものによって《誓う》。) 」
とマッカ時代の初期の啓示によく見られる「ワウ アル=カスム(ワウ+アリフ,ラーム)で始まり、その語尾は『イ』の母音で終わります。『~にかけて、~に誓って』という意味です。」で始まっています。
カターダによると、星が「ア=ッ=ターリク(夜の訪問者)」と名づけられているのは、昼間は隠れていて、夜しか見えないからです。

その第4節です。


(誰も自分の上に守護者(天使)をもたない者はない。)

「イン(本来は仮定の「もし」)」と「ランマー(ラムとマーが一緒になったもの)」の「ラム(本来は過去の否定形で「じゃなかった」)」で「(真に)(何も、誰も)~ものはない、」と 2重否定形のような意味になり、強調の効果があります。アル=カスル(exception)と言います。

「イン フワ イッラー ジクル=ッ=リ=ル=’アーラミーン(これ《クルアーン》こそは、万人への教訓に外ならない。 )」
などと似たような用法です。

「クッル ナフシン(全ての魂は)」は「クッル(全て)」を「ナフス(自身、魂)」が修飾しています。

「ランマー」は「ラム(じゃなかった)」と「マー(こと)」が一緒になったものです。
「マー」は英語の「what」に相当します。

「’アライハー(その上に)」の「ハー(それ、彼女)」はここでは「ナフス(魂)」を指します。

「ハーフィズ(守護者)」は「ハフィザ(保つ、護る)」の能動分詞です。ここでは人間全て、その一人一人にいる天使のことを指します。
聖クル’アーン全114章を一語一句漏らさず、暗記している人のことも「ハーフィズ(聖クル’アーンを保持している者)」と呼びます。

「見よ、右側にまた左側に坐って、2人の(守護の天使の)監視者が監視する。かれがまだ一言も言わないのに、かれの傍の看守は(記録の)準備を整えている。」

「本当にあなたがたの上には2人の看守(天使)がいるが、かれらは気高い記録者で、 あなたがたの所行を知っている。 」
(82:10&11&12)
「各人には、前からも後ろからも、次から次に(天使)が付いていて、アッラーの御命令により監視している。」(13:11)

人間の右と左にいる天使は、人間の行動を逐一記憶・記録していると考えられています。
右は善行を書き留め、左は悪行を書き留めます。また人間の前と後ろにも天使はいて、その人間を護り、保護しています。


天使はその人間と常に一緒にいますが、排泄・儀礼上の不浄(性交)・入浴という3つの生理的欲求のときは離れています。

アル=ブハーリーのハディース(言行録)にはこうあります。
アブー・フライラによると預言者さま(サッラッラーフ アライヒ ワ サッラム)はこう言われました。
「天使達は、或る者は夜、また或る者は昼、代わる代わる下ってきて、ファジュルの礼拝と‘アスルの礼拝にとき皆集まる。それからあなたのもとで夜を過ごした天使達がアッラーのもとへ戻っていく時、アッラーはすべてご存知だが、彼らに『お前たちがここに来る時人間はどうしておったか』とお尋ねになると、天使達は『我々が行ったときも、来るときも、彼らは礼拝していました』と答える。」

天使たちは善いことも悪いことも人間が話したことを全て書きます。「食べた」「飲んだ」「見た」「行った」「来た」という言葉まで書きます。

最後の審判の時には、人間は自ら、「記録の書」を読みます。

「(行いを記録した)書冊が(前に)置かれ、犯罪者がその中にあることを恐れているのを、あなたがたは見るであろう。かれらは言う。『ああ、情けない。この書冊は何としたことだ。細大漏らすことなく、数えたててあるとは。』」
(18:49)

イマーム・アハマドのハディース(言行録)にはこうあります。

ビラール・ビン・アル=ハーリス=ル=ムザニによるとアッラーのみ使い(サッラッラーフ アライヒ ワ サッラム)はこう言われました。
「本当に、本人がそれがどんなに高く評価されるか意識はしてないが、至高なるアッラーがご満悦になる言葉を発した男は、アッラーにまみえるその日(審判に日)までに、彼がアッラーを喜ばしたということが(善行として)加えられる。逆に、男がそれがどんなに酷いかを意識はしていないが、至高なるアッラーがお怒りになる言葉を発した者は、アッラーに見えるその日までに、アッラーを怒らせたということが(悪行として)加えられる。」

ですから、ハディース(言行録)にはこうあります。

「アッラーと最後の(審判の)日を信じている者は、口をひらけば良き言葉を語り、さもなくば口をふさいでいるべきである。」

逐一書き留めた天使は木曜日になると、その者の言葉や行為を見直し、その中の善と悪を定めて、その他を廃棄します。天使達は人間の行為を記録する時、お互いに会話を交わしているようです。善行をなす者がいた時には「よかった」と言い合い、悪行をなす者がいたときは「地獄に行くかもしれないぞ」と語り合っているそうです。

「善行を志しながらそれを果たさなかった者に対しては善行が一つと記され、善を志しそれを実行した者に対しては、アッラーは10倍から700倍の増加分、またはそれ以上の善行数を記録なさる。悪行を企図した者でもそれを実行しなかった場合、アッラーは完全な善行を一箇記して下さる。またもし悪を企てそれを行った場合には、アッラーは彼に悪行一つと記録なさるのである」

アッラーのご加護と祝福がありますように
ワッサラーム





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最終更新日  2004年05月09日 00時39分57秒


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