2004年08月11日
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慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において

アッサラーム アライクム

第68章(スーラト=ル=カラム)です。

第1節の

ヌーン、ワ=ル=カラミ ワ マー ヤストゥルーン
(ヌーン。筆に誓けて、また書いたものにおいて誓う。)

から章名になりました。神秘文字のヌーンの後に、マッカ初期によく見られるワウ アル=カサム(ワウ+アリフ・ラームで始まり、「~にかけて」という意味になります。語尾はカスラです。)から始まります。スーラ(章)の成立順序はさまざまな聖クルアーン学者により異なっていますが、エジプト版ではこの章は最初の啓示である第96章(スーラト=ル=‘アラク)「凝血章」に次ぐものだと考えられています。スーラ(章)の一部はマディーナで啓示されたと見られてはいるものの、かなり初期の啓示だということは学者たちの一致した見解のようです。

アッラーフ ア‘アラム

その第10節から第14節までです。

(あなたは、卑劣な誓いをたてるどんな者にも屈従してはならない。)

「ワ(そして)」は接続語です。
「ラー(~してはいけない)」は禁止です。ですからその後に来る未完了形はマジュズーム(語尾の発音がスクーン<子音>になります)
「トティ‘ウ」は「ター’ア(従う)」の第4型「アター’ア(従う)」の二人称男性単数未完了形のマジュズーム(Jussive)です。
「クッラ(全ての)」は「従ってはならない対象」なので与格になっています。「クッル」のあとは属核になりますので、「ハッラーフィン」と語尾の母音がカスラタイン(語尾の母音を「イン」と発音します)になっています。「ハラファ(誓う)」の能動分詞です。
「マヒーニン(卑劣な)」は「ハーナ(あまり重要ではない、簡素化する)」の第4型「アハーナ(軽蔑する)」からの派生語です。ここでは「ハッラーヒン(誓う者)」を形容しています。形容詞は、形容するものと語尾の母音が同じになりますので、「マヒーニン」とカスラタイン(「イン」と発音します)になります。アーヤ(聖句)の終わりですのでここで区切る場合は、最後はスクーン(子音)で読誦するのがスンナ(推奨行為)ですので、「マヒーン」と読誦します。「ハッラーフィン」と前の語の語尾がヌーン(N)のスクーン(子音)で、「マヒーン」と語の始めがミーン(M)で始めるので、タジュウィードのイドガーム(イドガーム)のルールにより、ヌーン(N)がミーム(M)に変り、鼻濁音で2拍延ばします。「マヒーン」がミーン(M)のシャッダ(ダブル)で表記されているのでわかりやすいですね。

では「どんな者たちに屈従してはいけないのか」という具体的に示すアーヤ(聖句)が続きます。

ハンマージンーー マッシャーインーー ビ=ナミーム
(中傷し、悪口を言い歩く者)

「ハンマージン(中傷するもの)」は「ハマザ(せきたてる)」を語根とする「ハムザ(中傷する)」の派生語「ハンマーズ」が、前のアーヤ(聖句)からの続きなので、語尾がカスラタインになっています。
「マッシャーーーーイン(歩く者)」は「マシャー(歩く)」が語根です。

「ハンーマージンーー マッシャーーーインーーー ビ=ナミーム」
とタジュウィードのルールにより「ハンーマージン」とミーン(M)のシャッダ(ダブル)の部分を2拍延ばし、「ハンーマージンーー マッシャーーーーイン」と2つの語句の間も2拍延ばし、「マッシャーーーーイン」の「シャー」の部分はマッダ=ル=ムッタスィル(連続長音)の表示があるので5拍延ばします。「マッシャーーーーイン ビ・・」の間もイクラーブというルールにより語尾のヌーン(N)がミーン(M)に転化され、鼻濁音で2拍延ばします。ミーム(M)のように完全に閉じるという説(シリアで習った方の意見)と、口を完全に閉じずに紙一重に口を少し開けて発音する説(エジプトで習った方の意見)の両方の説があります。アッラーフ ア‘アラム

ムスリムのハディースにはこうあります。

ハンマーム・ビン・ハーリスによると
私たちがモスクでフザイファと一緒にいた時、一人の男がきて近くに座った。誰かがフザイファに、この人物は権力者(スルターン)に噂話を告げ口する男であると話した。フザイファが、この人物に聞かせたいと願いながら「私はアッラーのみ使い(サッラッラーフ アライヒ ワ サッラム)」が『他人の噂をいいふらす者は、天国に入ることはない』といわれたのを聞いたことがある」と語った。


「これらの墓の者らは懲罰を受けているが、それは重罪を犯したのではない。彼のうちの一人は他人を中傷したためであり、他の一人は排尿による汚れに気を使わなかったためである」

噂の発生源になる者も当然ながらいけないが、それを言いふらす者もやはりいけないと聖クルアーンではこのようにはっきり言っています。

誰かと会話をしていて、もし噂されている当人がその場に居合わせていたら、困惑したり、傷ついたりするような内容は話さないことです。運悪くそういう場所に居合わせたら、さりげなく話題を変えるなどして、その話を止めさせましょう。それでも相手がその話題に固執するようなら、座を離れるようにし、「シャッル(悪)」から身を避けるのが賢明でしょう。
それもできない場合は「その話を誰にも言わずに、自分で止める」と決めましょう。できれば自分の近しい人、例えば、配偶者にも言わないことです。そして「聞いてしまったこと」(「聞く」ことも罪です!)に対し、アッラーへ赦しを請いましょう。

アスタグフィルッラーフ=ル=‘アジーム

サイード=ル=イスティグファールというドゥ‘アーがあります。ファジュル(暁)と’アスル(夕刻)の礼拝の後には、スンナ(推奨行為)の礼拝を普通しませんので、義務の礼拝の後に、ほかの礼拝、ズフル(昼)、マグリブ(日没)、イシャーゥ(夜)にはスンナ(推奨行為)の後にこのドゥ‘アーを言うようにしましょう。



アッラーフンマ アンタ ラッビー、
ラー イラーハ イッラー アンタ、
ハラクタニー ワ アナー ’アブドゥク、
ワ アナー ’アラー ’アフディカ ワ ワ’ウディカ マ=スタタ’ウトゥ、
ア’ウーズ ビ=カ ミン シャッリ マー サナ’ウトゥ、
アブー・ウ ラカ ビ=ニ’ウティカ ’アライヤ、
ワ アブー・ウ ビ=ザンビー、
ファ・グフィルリー、
ファ・インナフ ラー ヤグフィル=ッ=ズヌーバ イッラー アンタ

ジャッダード・ブン・アウスは次のような預言者さま(サッラッラーフ アライヒ ワ サッラム)の言葉を伝えています。
「罪の許しを求める最もよい道は、『おお、アッラー、あなたはわたしの主であり、わたしを創ったあなたの他に神はなく、わたしはあなたの僕として出来うる限りあなたの契約と約束を守り、わたしの行った悪に対してあなたに助けを求めます。わたしはあなたのお恵みを認め、またわたしの罪を認めます。どうぞ罪をお赦し下さい。あなたの他に罪を赦す者は居ません』と言うことである。これを確信してこの言葉を昼間唱える者は、たとえその日の夕方死んでも、天国に入るであろう。またこれを確信してこの言葉を夜唱える者は、たとえ夜になる前に死んだとしても、天国に入る」と。

(サヒーフ・ブハーリー、8/6306)

インシャーアッラー、続きのアーヤは次回解説します。

アッラーのご加護と祝福がありますように
ワッサラーム





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最終更新日  2004年08月11日 16時15分09秒


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