2004年08月12日
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カテゴリ: ジュズ28&29&30
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において

アッサラーム アライクム

第68章(スーラト=ル=カラム)の続きです。
「どんな者たちに屈従してはならないか」
第12節は

マンナー‘イル=リ=ル=ハイリ ム’ウタディン アティーム
(善事を妨げ、掟に背く罪深い者、)

「マンナーイン」は「マナ‘ア(禁じる、妨げる)」の第2型「マンナ’ア(近づき難くする)」の派生語です。「マンーナー‘イン」とヌーン(N)のシャッダ(ダブル)は2拍延ばして読誦します。
「リ=ル=ハイル(善事に対して)」の「リ(~のために、~に)」は前置詞です。「アル=ハイル(善事)」の「ア」は前に語が来ると発音されないハムザト=ル=ワスルです。

「ム‘ウタディン」は「’アトゥダ(準備する)」の第4型「ア‘イタダ(用意する)」の受動形です。
「アティーミン(罪深い)」は「アティマ(罪を犯す)」の派生語です。

「えーー今時、そんなこと流行らない」「かっこ悪いよ」「なんか偽善者っぽい」「ちょっとお人よし」「功名心からじゃないの。」など、批判的なこと言い、「ワルぶる」ほうが「モダンで、かっこいい」と錯覚させ、善行を妨げる者は今も昔も変らずいます。そして「怠け心」を吹き込み、悪事に誘います。掟に背き、罪を犯します。

第13節は

‘ウトゥッリンーー バ’アダ ザーリカ ザニーム
(乱暴(残虐)な者、その外素性の卑しい者、)
「‘ウトッリン」はマスハフの解説には「ファーヒスィン リ=ティーミン(罪を犯すことに恥知らずな・残忍な)」とあります。
アル=ワキーによると「ウッテイル」とはジュウワーズ(残虐で、粗暴)、ジャザーリ(強欲で、けちな)、高慢な者を意味するそうです。
「バ‘アダ(後で)」と指示語「ザーリカ(その)」で「その外」
「‘ウトゥッリン」は語尾がヌーン(N)のスクーン(子音)で終わり、その後に「バ’ダダ」のバー(B)で始まります。イクラーブと呼ばれるタジュウィードのルールで、ヌーン(N)がミーン(M)に転化し、鼻濁音で2拍延ばします。
「ザニーミン(意地悪な、よそ者)」はアーヤ(聖句)の終わりなのでここで区切る場合は「ザニーン」とスクーン(子音)で読誦します。



イブン・アッバースによると、この言葉は、羊のように首に肉垂れをもつクライシュ族の或る男について言われた、といいます。ちょうど羊の群れの中で、耳が切られた羊が目立つように、その者がその悪で目立つという意味です。
ザニームとは、元来はそのグループに属していなかった者がそのグループに養子縁組などにより受け入れられるという意味です。

ハリーサ・ビン・ワラブ・アル=フザーイーによると、アッラーのみ使い(サッラッラーフ アライヒ ワ サッラム)は言われました。
「天国へ入る人達のことを教えてあげようか。彼らは皆弱く慎ましいが、彼らが誓いを立てるならば、アッラーはそれを果てして下さる。一方、地獄へ落ちる人達は、すべて粗野で、高慢で、驕りたかぶっている。」

第14節は


(富と<多くの>子女を持っているために<そうである、これらの者に従ってはならない>)。
「アン」は英語のthatに相当する接続語です。
「カーナ」は英語のbeに相当します。
「ザー(所有者)」の後ろはいつもカスラになります。「マーリン(お金)」「バニーニン(子供たち)」を持っている者です。

同様の啓示が第74章(スーラト=ル=ムッダスイル)「包まる者」の第11節から第30節にもあります。アッラーは、クライシュ族の統領の一人であったアル=ワーリド・ビン・アル=ムギーラーへ警告されました。

血族で成り立つ部族社会においては、子供が多い者とは、すなわち武力や権力があることを意味します。損得を常に考える人にとって、富がある人や権力のある人とは知己になって、仲良くしようとします。相手に気に入られるためには、相手の要求に対して、少々無理なことでも、我慢して相手に追従します。そうやって周りから、おだてられ、無理も通るようになると、人間は、傲慢に、高慢になっていきやすいものです。

豊かな財産も頼りになる息子たちも「アッラーからの賜わり物」でそれをどのように感謝を込めて受け取り、どのように活かし、どのように自分自身を抑制するかという「アッラーからの試し」でもあるのです。

「口」(メディアを使って、またはネットを利用して)によって人を傷つける者、「残忍さ」(強大な武力、核兵器の所持を誇示したり)をちらつかせて恐怖を利用して相手をコントロールしようとしたり、「財産や人脈」によって思い通りにしようとする者たちに従ってはならない。現代社会にもたくさんの「従ってはならない者」たちはいます。
アッラーを信じる者には、そういう悪たちさえも「アッラーに創られた者」であり、アッラーの力や権能には決して及ばないのです。

ハスブナ=ッ=ラーフ ワ ニ‘アマ=ル=ワキール
(私たちにはアッラーがいれば万全です。)

ラー イラーハ イッラッラー

アッラーのご加護と祝福がありますように
ワッサラーム





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最終更新日  2004年08月12日 10時18分14秒
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