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「5 宮女」から「7 端女の佳徳」まで読みました。「5 宮女」ここは、出だしから、かなり詳しく宮中の様々なことについての歴史的知識の記述が続き、しっかりと読みきるためには、かなり根気が必要かと思われます。興味のある方にとっては、面白いのでしょうが……。トジョミの出てくる夢と、佳徳がチャングムのことを「どこかでお見かけしたような気が」という言葉。これは、今後のストーリー展開のための伏線でしょう。今のところは、全く見当がつきませんけれど……。そして、チャングム。相変わらず厨房尚宮に可愛がられています。「6 ネギの皮むき」お~っと、ストーリーが急転致しましたっ!何と、チャングム、ふくらはぎにムチを喰らっております!!そこは、すでに肌が破れ、赤い血が流れ出しておりま~すっ!!!これは、チャングムがネギの皮を剥く時、ネギを切っても目にしみないようにと、ネギの切れ端を口にくわえたことを、李春雪(イチユンソル)内人が、小狡い手を使ったとして罰したもの。いよいよ、妬み嫉みの世界の始まりでしょうか?医女の河庭(ハジヨン)の手当を受けた後、提調尚宮の部屋に出向くと「これを読むように。」と、チャングムに数冊の書物が手渡されます。チャングム。相変わらず提調尚宮のお気に入りのようです。「7 端女の佳徳」佳徳は、トクチョミとチャングムが似ていると言う。しかも、トクチョミの本名は、大(テ)ヨンギ。チャングムと同じ姓。さらに、韓乃温の下で働く奴卑だと言う。河庭が、チャングムのふくらはぎにできた「あざ」を消すために用いた豚肉を焼いて冷まし、それを貼り付けるという治療法、何かスゴイですね。本当に効果があるんでしょうか?
2005.11.07
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「2 内侍韓乃温」から「4 大長今」まで読みました。「2 内侍韓乃温(ネシハンネオン)」仲良しのテジョミは、オンニョニに何かを隠したまま、お金持ちの家へ、売られていってしまいました。そして、オンニョニには、内侍から「妾」になれという誘いが。一生楽に暮らせるほどの田地を、娘との交換条件に提示され迷いながらも、それを拒む父の大車中(テチヤジユン)。きっと、現実には、この物語の時代(16世紀初頭の朝鮮王朝時代)なら、断りきれる人は、あまりいないんじゃないかな、と思いました。それぐらい、その日その日を生きることに必死だったはず……。テジョミやその親のような生き方をするしかなかった人が多かったはず……。とにかく、このお話の中では、大車中に断られても、諦めきれない韓乃温が、オンニョニを宮女に推挙してやろうと言い出し、オンニョニ自身も、入宮することを決意したのです。「3 入宮」厨房尚宮(チユバンサングン)が、迎えにやってきました。オンニョニは、かなり期待されているようです。金絲未断(クムサミダン)の判定の場面は、TVドラマで放映するとしたら、結構きついかも……。まぁ、そんな心配は無用でしたね。TVドラマとは全く別のお話なんですから。しかし、トクチョミの存在は、ちょっと気になりますね。結構、ストーリーの展開の中で、カギを握る人物なのかも。「4 大長今(テジヤングム)」入宮早々、繍房尚宮(スパンサングン)と厨房尚宮の間で、オンニョニの争奪戦が始まってしまいました。TVドラマとは違って、本当に彼女は期待されているようです。続いて、宮女全てを統率する提調尚宮(チエジヨサングン)が登場。そして、彼女が一目で惚れ込むほどの才能を披露するオンニョニ!彼女は、内焼厨房(アンソジユバン)で働き、師匠?娥(ススンハンア)として暇を見ては学びながら、師匠として文字を教えることに。そして、長今(チヤングム)という名前まで、提調尚宮から直々につけてもらったのです。本当に、ここまでスーパーウーマンぶりを発揮し、一気にその地位を向上させてしまうと、変に嫌みにならず、結構小気味良いものですね。
2005.11.07
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「1 エオゲのオンニョニ」まで読みました。あれっ?いきなりチャングムの登場?名前は、オンニョニだけど……。しかも、13歳?TVドラマの女の子は、どう見ても13歳には見えないなぁ……。しかも、しかも、李鍾海(イジョンヘ)医員に7歳から弟子入りし、13歳で内侍韓乃温(ネシハンネオン)の治療をし、目をつけられてしまう。これは……またしてもTVドラマとは、別のお話だったのか……。安い文庫本で済まそうとしたのが失敗……。でも、帯には「話題のNHKドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』のヒロインの波乱の一生を描く歴史ロマン。」って書いてあるし……。いやいや、TVドラマの原作とは、どこにも書いていないぞ……。ま、でも、こちらのお話も、なかなか面白そうです。命がけの年中行事「石合戦」の様子は、興味深いものだったし、幼いオンニョニが、李鍾海に弟子入りする場面は、とっても気分爽快。さらに、内侍とは、どういうものかの記述もネ!!と言うことで、これから、どんどん読んでいきます!
2005.11.07
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『オールイン』は、以前、DVDで全て観ていたので、先日までNHKで放送していた時には、全く観ていませんでした。と言うのも、DVDを観ている間に、イ・ビョンホンさん自身の声に、すっかり慣れてしまっていたので、日本語の吹き替えを聞いた瞬間……どうも……だったので……。で、この間、たまたま土曜の夜、NHKにチャンネルを合わせると放送していたのが『チャングムの誓い』。最初は全然興味がわかず、そんなつもりはサラサラなかったのに、気付いたら、最後まで見てしまっていました。「結構、面白いのかも……。」そして、次の週も、気付いたら、NHKにチャンネルを合わせ、結局、全部観てしまっていたのでした。子役の女の子が、一生懸命演じようとしているのがイイ。吹き替えの声も、たどたどしさが感じられ、それがまたイイ。先は長いようですが、多分、しばらく観続けることになるでしょう。本屋さんには、当然のごとく、専門のコーナーが設けられ、たくさんの種類の関連本が並んでいました。「ま、とりあえず買って読んでみようかな。」ということで、一番安い、ハヤカワ文庫の『チャングム1-宮廷篇』を購入したのです。
2005.11.07
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今放映中のTVドラマは、「いじめられっ子を人気者にする」というコンセンプトは同じですが、原作とは、かなりかけ離れたストーリーであることがわかりました。きっと、最後の結末も、かなり違うものになる気がします。亀梨君で、あの結末は多分ないでしょう。それとも、私の予想を覆し、そっくりそのままのエンディング?原作は、高校生が、着ぐるみ被って「虚構の自分」を演じていたけれど、ちょっとした気の緩み(?)が災いして、中から「生身の本人」が飛び出してきてしまい、「虚構の自分」を演じきれなくなってしまったというお話でした。けれど、大人になっても、それは変わらないような気がします。誰でも、日々「自分自身」を演じ続けているのです。それは、やっぱり、上手く演じ続けないと、自分のポジションを失ってしまうほどの危うさを含んだお話。作者の白岩 玄さんは、1983年の生まれの注目新人。『芥川賞の若者の深層心理― “綿矢・金原・白岩玄世代”と“石原・村上世代”間の断層』という著作まであります。興味のある方は、一度読んでみられてはいかがでしょうか。
2005.11.06
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最後のページまで読みました。修二がコンビニで立ち読みをしていると店の前では、誰かがスキンヘッドの兄ちゃんとその仲間に囲まれている。 なんだよ。そんなボコボコにされて。 助けてくれって? バカ言うなよ、あんなイカれた兄ちゃん相手に。 穏やかに過ごさせてくれよ、せっかくのオフなんだ。 学校でもないのに、ボランティアで 「桐谷修二」になるなんて無駄なことしたくねぇよ。 ……勝手に殴られてくれ。この出来事がきっかけとなり、森川が、堀内が、修二から去っていった。 「……ま、おまえがそういう奴だって俺もわかってたけどな。」クラスの中で、孤立する修二。そんな修二を気遣うマリ子に、自分の気持ちを伝える。長い沈黙のあと、微笑み、修二の横を走って通り過ぎていった。 「もうなれなれしくしたりしないから……ごめんね」心配する野ブタ君に、プロデュース終了を告げる修二。 「……お世話になりました」そして、3年生になった6月。修二は、人の好さそうな顔をつくり、光溢れる教室へと入っていく。「桐谷修二の」プロデューサー兼タレントとして、新たな舞台へ。
2005.11.06
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150ページの12行目まで読みました。修二のプロデュースで、野ブタ君が華々しくデビュー。デビューイベントは大成功。下僕に成り下がることで、いじめっ子二人の取り込みにも成功。 生きていく上で変に損しないように、 疑われないように、嘘がバレないように、 見た目は常にきっちりしておかなくてはいけない。 基本は真面目、適度におしゃれ。 それが万人に受け入れられる秘訣というヤツだ。修二が、自分の生き方を吐露した部分。多少、自嘲気味(?)な記述になっているけれど、誰も笑えない。と言うか、結構、生きていく上でのツボをついているのでは?ビリビリ大作戦は大成功。瓢箪から駒で、ピアスの兄ちゃんもぶっ飛ばす。そして、一躍、野ブタ君はクラスの人気者に。修二とマリ子の関係は、相変わらずだねぇ……。着ぐるみの外の自分と、着ぐるみの中の自分。修二の葛藤が、なぜか悲しい……。
2005.11.06
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92ページの10行目まで読みました。1週間経っても、野ブタ君に話しかける者なし。2週目に入ると、なんちゃって不良くんたちに本格的にイジメられ、1ヶ月で、全員シカトの完璧無視状態に。あ~あっ、こうなっちゃいましたか……。でも、風邪ひきフラフラの修二が、野ブタ君のピンチを救う。三組の前田君にボコられてるところに偶然通りかかって。そして、九死に一生を得た野ブタ君、何を思ったか、突然、修二に「俺を……俺を弟子にしてください!」修二とマリ子との関係は、微妙。「どうして嘘つくの?」マリ子は、修二が、着ぐるみ被って桐谷修二を演じていることに、気付いているのでしょうか?そして、野ブタ君のプロデュース開始。過酷な現状発表のシーンは、笑えるけれど、ホント辛いよね……。現実なら、誰しも相当ショックを受けるのでは?坊主頭に、洗顔料、油取り紙、制汗スプレー、コンタクト。デブだけどかわいらしい素朴感を売りにする。そして、いよいよ「野ブタ」としての再デビューが目前に。
2005.11.06
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57ページの5行目まで読みました。転校生がやってきました。いよいよ野ブタの登場です!でも、あれっ? 野ブタって、小谷信子じゃなくて、小谷・信・太……。男ですか……しかも、本当のブタさんのような……。ありゃりゃ……やっぱり、TVドラマは原作とは随分違ってたというか、ほとんど別物のようですね。教室で繰り広げられたのは、よくある(?)いじめの構造。声を殺して笑い、蔑む、非常で残酷な集団心理。このまま、学級の中に一度たりとも、精神的に帰属することなく、皆の意識の外に、永遠に葬り去られてしまう転校生もいるのでしょう。本当に辛い現実です。しかし、野ブタ君は、偶然にも修二・マリ子とランチタイム。どうやら、葬り去られることは、免れたようです。
2005.11.06
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35ページの11行目まで読みました。主人公、桐谷修二のキャラを紹介しながらのイントロダクションです。彼の人柄や日常が、よく伝わってきます。それにしても、今時の高校生の男の子ですねぇ。家の中でも教室でも、見事に自分を演じて見せています。これじゃ、本当に疲れてしまう……。でも、生きるって言うのは、こういうことなのなのかも。こうやって日々「自分」という役を演じているのは、別に、高校生の男の子だけじゃなくて、大人も子供も、男も女も、み~んなそうなのかも。ところで、亀梨君演じる桐谷修二は、すでに登場しているけれど、山下君演じる草野 彰は、まだ出てこないの?それと、マリ子って、修二と同じクラスだったの?ひょっとして、あのドラマ、原作とかなり違っている?
2005.11.05
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10月にスタートした土曜の夜のTVドラマは、 チラチラッと見ただけでも、結構面白そう? 『ごくせん』の小田切竜と『ドラゴン桜』の矢島勇介のコラボで、 最近、世間で流行の学園ドラマが、さらにヒートアップ。 でも、ハッキリ言って、この番組、 ジャニーズ事務所の、ジャニーズ事務所による、ジャニーズ事務所のための 若手をプロデュースするためのドラマにしか思えないんですけれど……。 残念!?そして、原作の方はと言いますと、2004年度の文藝賞受賞、芥川賞ノミネートなどずいぶん話題になった小説。今では、亀梨君と山下君の写真が並んだ帯をまとい、どこの書店でも、平積みしてあります。ハードカバーなのに、本体価格1000円と、結構お手頃価格。「買って帰ったら、家で、誰かが読むでしょう。」という軽いノリで、購入することに。
2005.11.05
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『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』これが、この作品の正式名称。決して、あの映画『東京タワー』の原作本ではありませんでした。ちょっと普通じゃない、ヤクザなオトンと精一杯の愛情を息子に注ぎ込むオカン。そこには、複雑な夫婦関係と親戚関係がありました。そんな中で、やっぱり普通じゃない学生時代を過ごし、ちょっと風変わりな(?)大人になった息子。ここまで、母子関係をベタベタと描ききると、「ひょっとして、かなりのマザコン?」っていう感じもしますが、ほとんどの息子たちは、母親に対して、こういう思いを持っているものなのかも。そして、父親に対する思いも、彼の場合と似たり寄ったりなのかも。だからこそ、この作品は、多くの人達から支持を得たのでしょう。人間らしさが、至る所からプンプンと滲み出た作品、自分自身と家族の人生について、考えざるを得なくなる作品でした。作者のリリーさんについて知りたい方は、“ROCK’N’ROLL NEWS”をご覧になってみては?彼は、やはり一般ピープルとは違いました。本当にタレントです。やはり普通に生きてきただけでは、在り来たりのものしか、生み出すことが出来ないのでしょうかねぇ?
2005.11.05
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「午前七時三十分。ご臨終です……」来月の十八日に七十歳になるはずだったオカンが死んだ。二〇〇一年四月十五日。悲しみの始まりと恐怖の終わり。そんな日に、今日〆切の原稿を書かなくてはならない息子。イラストを一生懸命描く息子。そして、疲れ果て、オカンの蒲団で、冷たくなったオカンと眠る息子。いつか、私の母が亡くなって、火葬場、棺棺が窯の中へ収められ、火が入る瞬間には、きっと、私も作者と同じことを思うに違いありません。さすがに、お骨を囓ってみることは、しないでしょうが……。息子が知らないオカンがいました。オトンが知らないオカンがいました。そして、きっと、どちらもが知らないオカンもいたはずです。オカンが息子に残した箱の中味。四十九日が過ぎた頃、オトンから届いた速達。老人性痴呆症が進んだ小倉のばあちゃん。世の移り変わり、子を思う親心の重たさ、そして人生の儚さ。色んな思いや感情が、止めどなく湧き起こってきました。東京タワーもやがて、その役目を終え、取り壊されてしまうのでしょうか……。
2005.11.05
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コンピュータ。テレビ電話。宇宙旅行。ロボット。 映画で観たそれぞれは、現実になった。 しかし、ひとつだけ、 昔の人が想像のできなかったこと。 気付かなかったこと。 それは、すべてのものは進化の過程で 小さくなってゆくということだった。大きかったはずのオカンを、小さく感じてしまう。息子のために愛情を吐き出し続け、風船のようにしぼんでしまったオカン……。 「あたしは、役満テンパイしとってもオリれるようになったねぇ。 振り込まんことよ……。勝とうと思うたら……」あのオトンの言葉とは、思えない麻雀必勝法。常に役満狙いの人生が、千点の積み重ねの人生に……。息子は、そんなオトンの姿も、小さく感じたのでしょうか?抗ガン剤治療とは、ここまできついものだったのですね。一度目よりも、二度目は、さらに辛い。 「もう、やめたい……」初めて弱音を吐くオカン。 「もう、やめよっか……」同意する息子のやり切れなさ。松井のサヨナラホームラン、そして清原のサヨナラホームラン。親子三人そろって、同じ部屋での、久しぶりの眠り……。
2005.11.05
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十五年ぶりに、二人で一緒に暮らし始めた母と子。住んでたのは、恐らく、笹塚駅前ビルの七階の2LDKの部屋?そこは、京王線笹塚駅から徒歩1分。平成11年1月に大改修工事が行われ、現在は、5階から12階までが、全92戸の賃貸マンション。1DKから2LDKまでの部屋があります。1階には、スーパー「ライフ」と駐車場、2階には飲食店、歯科医、理容院、そして、3・4階にはボーリング場。ついでに、オカンが通っていたのは伊藤病院かな?オカンの飯を食べに集まってくる人達。出された食事に喜ばない人も、たまにはいるけれど、ホセ君がいるから大丈夫。老年向けサークルも楽しんで、オカンにとっては充実した東京ライフ。しかし、またしても、ガンの手術をすることに。今度は、声帯全摘かと思われましたが、偶然にも、フランス留学から戻ったばかりのT先生に救われる。見舞いにやってきたオトンは、やっぱりスゴかった!鎌倉のおじさんが自殺したり、ウサギのぶどうが死んだりしましたが、オカンは元気になったように見えました……。 いつか本当にやってくること。 確実に訪れることが分かっている恐怖。 ボクが一番恐れていること。3度目の手術のため、入院する前日、笹塚の商店街の寿司屋へ。座敷に段ボールの積んである寿司屋へ。そこが、オカンと息子が一緒に外食した最後の店に。
2005.11.04
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借金と引っ越しを繰り返す日々の息子。小料理屋を閉めることになったオカン。筑豊のばあちゃんが死んだ。オカンは甲状腺のガンに。そして、オカンが知らないうちに、京一おじさんは、ガンで亡くなっていました。甲状腺摘出、ヨード治療、放射線治療、ホルモン剤服用、海草類の食事制限、等々。聞いたことはあるけれど、それがどんなものなのか、私はよくは知りません。私の祖母も、ガンで亡くなったと聞いているけれど、それまでに、様々な治療を受けたとも聞いているけれど、私自身が、まだ幼稚園にも行ってない頃のことなので、本当に何にも分かっていません。覚えているのは、死んだ祖母の周りで私の母や、伯父、伯母、従姉妹などがずっと泣いていたこと。そして、ドライアイスで遺体が痛まないようにしていたこと。その後、オカンは、元気になって、冥土のみやげにハワイ旅行へ。コンビニのポリ袋を頭にかぶり、筑豊弁で大騒ぎしながら、高級ホテルのプールで泳ぐオカンとおばちゃんたち。本当に良い旅行が出来て、こちらまで嬉しくなってしまいました。ボウリングの音とプラットホームの声、首都高のスピード音、甲州街道のクラクションに囲まれた笹塚の新居。そこへ、やがてオカンもやって来ることに。
2005.11.04
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赤坂の料亭、デュポンのライター、キノコでもカマボコでもテレビ局に就職が決まるぐらい、権力的な肩書きの名刺。オトンの世界は、やっぱり普通じゃない。電話一本、翌朝一番の新幹線で、風疹にかかった息子の看病にやって来たオカン。炊事場でリンゴを擂りおろすオカン。そして、古い友人と花札を打つオカン。オカンも、やっぱりただ者ではない。四年間、東京で阿呆のように遊び呆け、大学に残る意味もわからなくなった息子。「あと一年、卒業まで、しっかり行きなさい。」というオカンの言葉による反省も持続せず、また、自堕落な日々を続ける息子……。読んでいる、こちらが疲れるようなヒトです。五年目、大学を卒業しても就職しないことを決意。オトンの言葉は、普通じゃ、なかなか言えないけれど、スゴイ。卒業式にやってきたのは、オカンと小倉のばあちゃん。筑豊のばあちゃんは、山の中腹にある病院に入院。筑豊のばあちゃんは、もう長くなさそう……。
2005.11.04
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「太平洋クラブライオンズ、バンザ~イ!!」そして翌年には「クラウンライターライオンズ、バンザ~イ!!」京都のラジオ放送局から聞こえてきた諸口あきらさんの絶叫が懐かしいです。あの放送がきっかけで、ライオンズに興味を持ち、背番号42、すでに名遊撃手だった真弓明信選手の大ファンに。そして、真弓がタイガースにトレードでやって来た時には、田淵放出で呆然とする虎キチの中で、一人大喜びしていたものです。でも、本拠が所沢に移り、田淵が入団した後、ライオンズは強くなっていくのです……。江川も、西武ライオンズなら入団していたのかなぁ?いや、やっぱり巨人にしか入団しなかったでしょう。だって、江川なんですから。いきなり、話がずいぶん横道に逸れてしまいました。ここからは、本編に即して、書いていきます。別府での高校生活に向け、旅立つ息子。そして、ホームの先端まで汽車を追いかけ、見送るオカン。弁当箱と手紙と、しわしわの1万円札。おにぎりを食べながら涙が止まらない……。そんな、別れを経て始まった高校生活なのに、息子は、かなりいい加減。宗教がらみの彼女が出来た時期以外は、誰に似たのかと、呆れるほどの体たらく。なのに、東京の西、武蔵野にある美術大学には合格。そして、東京に旅立つ前の日、中学校を卒業して高校に行く春と同じように、オカンの口から出た言葉「オトンと離婚してもいいかね?」 ボクを育ててくれたのは、オカンひとり、 オトンは面倒は見てはくれるけど、 ジョンのように育ててはくれなかった。微妙なバランスの上に成り立っている親子3人の関係。
2005.11.03
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さんざん、送別の行事を重ねたのに、そこに留まり続けねばならなくなる……。なかなか辛いものがあります。多感な中学生という時期なら、尚更でしょう。でも、引っ越しだけはする。しかも、そこはホラー映画のように恐ろしい不動産。元病院……。そこで、中学生の息子に便所のカギをかけ、閉じこめるというイタズラをしたオカン。小学生の時には、隣町の有名な悪ガキ軍団に自分の息子が、ベコベコにやられてるのを目の当たりにしたのに、歩き去ってしまったオカン。中2の夏、息子が、初めてバックスクリーン直撃の白球を放った数日後、机の上に、さりげなくティッシュの箱を置いておいたオカン。この人も、なかなかのものです。そして、息子の高校入学のため、別府で陰謀を図るオトン。トルコで、ヘルメットのスケッチを素直にする息子。なんだかんだ言いながら、普通じゃないけど、普通の家族をしてます。
2005.11.03
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オトンは、サンダーバード5号、オカンが、サンダーバード2号。メチャメチャ分かりやすい例えです。2号の人気の高さは、そういう理由だったのか。『ブラス!』というイギリス映画を引き合いに筑豊の炭坑町の様子を表現するのも、なかなか。『ブラス!』は良い作品なので、皆さんも一度ご覧になってみては?階段での「チヨコレイト」、荷台に電飾のフラッシャーが付いたデコトラのような自転車、仮面ライダーカードのカードアルバム、「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」に「うそ」、そして、BCLラジオ付きラジカセ等々、作者と同じような時代を、私も生きてきたことを実感。ちなみに、私の愛車は「エレクトロボーイNEW Z」、アニメソング以外で初めて買ったレコードは「コーヒーショップで」。駄菓子屋で、残りくじを全部買い占めながら、「当たり」が全然出て来ない経験も、キッチリさせて頂きました。「行儀が悪い」と言いたがる女の話は、「そうそう!」と、思わず頷きながら読んでました。本当の行儀の良さとは何かを、改めて教えられた気がします。
2005.11.03
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「独楽」さて、これは何と読むのでしょうか?最初の行から、いきなり視線の動きをストップさせられるとは、ハッキリ言って、前途多難?6行目に登場の「蚋」には、ルビが振ってあるところを見ると、これぐらいは、読めて当たり前と言うことなんでしょう……。まぁ、細かいこと(?)は気にせず、しばらく読み進めると、「ぐるぐるぐるぐる、ぐるぐるぐるぐる。」とか出てくるから、ああそうなのかって、やっと気付きました。それにしても、なかなか大変な幼少期ですね。腸閉塞を患ってのエレキ浣腸とか、赤痢を患い、新聞に掲載されたりとか。でも、赤痢については、誤診だったのかな?オトンは、すごいですね。なかなかの強者ですよ。そこらへんに、ゴロゴロいるような人じゃないようです。でも、子供を、動物園と偽って、競馬場に連れて行く人は結構いるのかも?「一番好きな人は誰ね?」小倉のおばあちゃんに聞かれて、「ママ」子供らしい、普通の答えのような気もしますが、この作品のキーワードかも……。そして、謎めいた一言、「生みの親より、育ての親って、言うけんねぇ……。」ところで、記事を投稿する際、タイトルに『東京タワー』I 、って入力したんですが、“I”は機種依存文字です、ってエラーになってしまいました。そんなワケで、これからも、タイトルにローマ数字が使えないので、作品中の実際の項目表記とは異なり、アラビア数字になってしまいます。お許しを。
2005.11.03
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『東京タワー』が売れてます、って聞いた時、 『世界の中心で、愛をさけぶ』と同じように 黒木瞳と岡田准一が出演、結構話題になっていた 映画の原作本が売れてるんだなぁ、とばかり思ってました。 私は『東京タワー』という映画は、まだ見てませんけど……。 だから、TVやラジオで、 「この本は、ほんとうに泣けますよ!」なんて言ってるのを、色んな番組で聞くと、「中年女性と、まだまだ半人前の男の子との付き合いってのは、そんなに泣けるものなのか」と、無理矢理、納得していたのです。でも、全然違ってましたね。世間知らずの私……。リリーさんは、ナンシーさん亡き後、とっても期待されている方だとか……。確かに、本屋に行くと結構、著作が平積みしてありました。と言うことで、その中から一冊をとり、レジに並ぶことにしたのです。
2005.11.03
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