今回取り上げるのは、ヴィクトリアの作品の中でもとくにポップ色が強いとされる『ヴィクトリア・トルストイ(Too Loved,原題 För Älskad)』。スウェーデン語の原題はさっぱり意味不明だけれど、英語タイトルが“Too Loved”となっているので、おそらくは原題もそういう意味なのだろうか。それと外盤しかもっていなくてこれまた不明だけれど、日本でセルフタイトルで出されたのがどうやらこの盤の模様。
ポップ寄りにふった作品がすべてだと思われるのは本人としては心外かもしれないけれど、なかなか好曲が多い(詞の意味はスウェーデン語でさっぱり不明だけれど)。ただ明るいというよりは少し陰を持ったポップ風な曲の出来上がりのレベルが高い。個人的好みとしては、1.「テル・ミー(Månen tur och retur )」、2.「サムハウ(Varken ängel eller gud)」、8.「ユー・アー・ザ・ベスト(Du är bäst)」、9.「セプテンバー・アゲイン(September igen)」、表題曲の11.「愛はどこへ行ってしまったの?」。とにかく歌唱力が見事で、純ジャズ風になろうともポップ色を強めようともやはりこの印象は変わらない。
[収録曲]
1. Månen tur och retur 2. Varken ängel eller gud 3. 3 dygn i rad
5. Och om jag gav 6. Lyckligt slut 7. Stanna här hos mig (Mama had to tell me) 8. Du är bäst (i alla fall bra för mig) 9. September igen 10. Moln i din hand 11. För älskad 12. Det finaste som finns