音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2014年09月16日
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 “ロック”というものを聴いたことがない、知らない、という人がもし自分の目の前いるとすれば、どう説明すべきだろうか。“百聞は一見にしかず”ということで、実例を聴かせるのが手っ取り早い方法の一つだろう。では、どのアルバムやどの曲を最初に聴かせればいいか。そんなことを考えると、最初に聴かせるアルバム候補の上位に確実に食い込みそうなのが、このザ・フー(The Who)のファースト作、『マイ・ジェネレーション(米:The Who Sings My Generation/英:My Generation)』だと思う。

 ザ・フーは1960年代半ばに登場した英国のバンド。ビートルズやストーンズと並べて“英国3大ロックバンド”とか、キンクスを加えて“4大バンド”などと数えられたりする。日本ではなぜかぱっとしない人気だが、英米では絶対的な評価を得ている。

彼らのデビューには多少ややこしいきさつがあったものの、1965年初頭にシングル「アイ・キャント・エクスプレイン」、同年11月にシングル「マイ・ジェネレーション」をリリースし、後者が大ヒット。同年末に出された最初のアルバムがこの『マイ・ジェネレーション』だった。

 全体を見ると、当時のデビュー盤にしてはオリジナル曲が多く(2.、8.がジェイムス・ブラウンのR&Bな影響が見えてそれはそれで面白い)、自信のほどが窺える。音の面では冒頭の1.「アウト・イン・ザ・ストリート」からファズの聴いた勢いのあるサウンドで、なるほど後々のパンクの芽生えはここにあると言うのも一理ある。内容面でも表題曲の6.にあるように、“オレの世代(マイ・ジェネレーション)”をテーマにし、自分たちは“老いる前に死ねたら本望”、年より世代は“お前らみんな消えちまいなよ”という挑発的な態度も衝撃的。

 さて、冒頭の話に戻って、それじゃあ曲単位でどれを聴かせるかというと、やっぱりいちばんは表題曲の6.「マイ・ジェネレーション」、次いで7.「キッズ・アー・オールライト」となってしまうだろうか。とはいえ、これら以外では、10.「オックス」(英盤では12.)が絶対に聴き逃せない。インスト曲だが、このドラム、このギター、要はこの演奏全部こそがロックなのだ、とロックを知らない人がいるならぜひとも聴かせたい。

ちなみに、英盤タイトルはそのまんま『My Generation』で、収録曲もほんの少し異なる(下の曲目は米盤に基づいたもので、英盤は12.が別の曲になって収録順が違っている)。同じく英盤と米盤の大きな違いはジャケットで、前者はメンバー4人が立った姿を上から移したジャケ写、後者はビッグベンがバックの冴えない写真(笑)。ジャケット・デザインとしては、明らかに前者に軍配が上がる。





[収録曲]

1. Out in the Street

3. The Good's Gone
4. La-La-La Lies
5. Much Too Much
6. My Generation
7. The Kids are Alright
8. Please, Please, Please
9. It's Not True
10. The Ox
11. A Legal Matter
12. Instant Party (Circles)

1965年リリース。






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Last updated  2014年09月16日 07時35分38秒 コメントを書く
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