音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2017年06月05日
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テーマ: 洋楽(3314)
有名シンガーソングライターの実質的デビュー盤


 ジミー・ウェッブ(Jimmy Webb)は、1960年代にソングライターとしての才能を開花させ、グレン・キャンベルの「ウィチタ・ラインマン」や「恋はフェニックス(By the Time I Get to Phoenix)」、フィフス・ディメンションの「ビートでジャンプ(Up, Up and Away)」などをヒットさせた。そんな彼にとって、実質的にソロ・アーティストとしてのデビュー作となったのが、1970年にリリースされたこの『ワーズ・アンド・ミュージック(Words and Music)』である。

 実は、1968年に『ジミー・ウェッブ・シングズ・ジミー・ウェッブ』という“デビュー盤”が出されている。けれども、同盤はデモ音源を本人に無許可で編集してアルバム化したもので、ウェッブ自身は“自分にとって最も深刻なハンデ”だったと嫌悪感を露わにしている。これを言葉通りに受け止めるならば、アーティストとしての自覚をもって取り組んだ最初の盤がこちらの『ワーズ・アンド・ミュージック』だったということになる。

 上述の通り、ソングライターとしての名声を先に得た人物で、作詞作曲を一人でこなすだけあって、本盤の収録曲は9.以外はすべて本人の作。演奏と歌唱については、全体としてはあまり凝ったことはせず、比較的シンプルで素朴な作りになっている。何よりも、ソングライティングの才能の素晴らしさ、つまりは“素材”のよさを楽しみたい盤と言っていいように思う。このような観点からすると、いちばんのお薦めは、2.「P.F.スローン」。“極上のマスターピース”と呼ぶにふさわしい名曲である。他に3.「ラヴ・ソング」、4.「ケアレス・ウィード」、10.「ワンス・ビフォー・アイ・ダイ」あたりがいい。それから、6.~8.は「ミュージック・フォー・アン・アンメイド・ムーヴィー(制作されていない映画のための音楽)」と題された組曲風になっていて面白い。

 本盤を含めて、この人の作品群は、評論家筋では高い評価を得るものの、一般には必ずしも広く受け入れられないというパターンの典型となっている。したがって、ありがちな結論ではあるのだけれど、もっともっと幅広い層から聴かれてよい盤だと思う。


[収録曲]

1. Sleepin' in the Daytime
2. P.F. Sloan
3. Love Song

5. Psalm One-Five-O
6. Music for an Unmade Movie I: Songseller
7.          II: Dorothy Chandler Blues
8.          III: Jerusalem
9. Three Songs: Let It Be Me/Never My Love/I Wanna Be Free
10. Once Before I Die

1970年リリース。




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Last updated  2017年06月05日 22時11分26秒
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