音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2018年10月23日
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テーマ: 洋楽(3318)
ボブ・ゲルドフの代表作


 ボブ・ゲルドフ(Bob Geldof)は、1951年アイルランド出身のミュージシャン。1970年代後半にブームタウン・ラッツというバンドを率いていくつかのヒット曲を送り出した。1980年代にはライヴ・エイド、バンド・エイドといったミュージシャンによるチャリティ活動を展開し、2000年代にも批判も含め話題となったLIVE 8というプロジェクトを行なった。

 この人の名を耳にしてピンと来る人もいるだろうけれど、“誰それ?”という反応を返す人も案外いるかもしれない。確かにブームタウン・ラッツとしてはイギリスのチャートもにぎわしたが、ソロ作としては特別ビッグなヒットは飛ばしていない。むしろ上記のチャリティ・ライヴ等の活動でならその名前を聞いたという人が多いかもしれない。その作品群の中でも、世界的に見ていちばん成果を残した作品はというと、1990年発表の本作『ヴェジタリアンズ・オブ・ラヴ(The Vegetarians of Love)』ということになるだろうか。全英チャートで21位となり、シングルの3.「グレイト・ソング・オブ・インディファレンス」は同チャートで15位を記録している。

 本盤のレコーディングに際してゲルドフが目指したのは“自発的(自然発生的)”な演奏だったという。そのやり方はかなり個性的だったようだ。当初はプロデューサーにアマチュア・ミュージシャンを集めて演奏させたいと言ったそうだが、それでは時間がかかり過ぎると拒否されたとか。実際のレコーディングでは、打ち合わせよりも即興性を重視し、3回演奏してうまくいかなかったらその曲はお蔵入りにするという方式がとられ、5日間で28曲を録音したという。実際、アルバムを聴けば一目瞭然(というか一聴瞭然)なように、作り込むというよりも即興性を明らかに重視した演奏に仕上がっている。そしてその完成度は高いと思う。

 ついでにアルバム表題の“菜食主義者(ヴェジタリアン)”というのは、生態系の保護を目指す仲間のミュージシャンに捧げたためだとのことだけれど、これもまた“この人って菜食主義者なの?”的な誤解を生みそうな気がする…。そう、きっとこのボブ・ゲルドフという人は、少なくとも音楽づくりに関しては不器用なのではないか。裏を返せば、ライヴ・プロジェクトの推進並みにこれらのことに器用だったら、おそらくはアルバムももっともっと売れていたのではないか。そんなことを思わず想像してしまったりもする。


[収録曲]

1. A Gospel Song
2. Love or Something
3. The Great Song of Indifference

5. Big Romantic Stuff
6. Crucified Me
7. The Chains of Pain
8. A Rose at Night
9. No Small Wonder
10. Walking Back to Happiness
11. Let It Go
12. The End of the World

1990年リリース。




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Last updated  2018年10月24日 21時44分18秒
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