音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2020年05月30日
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テーマ: 洋楽(3405)
いわくつきのデビュー盤


 1949年生まれのビリー・ジョエル(Billy Joel)は、ザ・ハッスルズやアッティラというバンドでの活動後、ソロ・デビューを果たす。1971年の本盤『コールド・スプリング・ハーバー~ピアノの詩人(Cold Spring Harbor)』は、そんな彼のデビュー盤だったが、成功したと言えず、セールスも振るわなかった。

 何よりも、本盤は“いわくつき”の出来となった。有名な話なのではあるが、本盤は、テープの回転数が速いままマスタリングされ、レコードになってしまった。つまりは、本人の“生声”とは明らかに違う、“テープ早回し”による実際よりも高い声なのである。今の時代の感覚からすると、こんなお粗末な事態はあり得ないだろう。でもって、どうなったかというと、実際に完成したレコードを聴いたビリー・ジョエル本人は、怒ってレコードを地面に投げつけたとか。

 確かに、全体を通して聴くと、いくぶんパンチが足りない気がする。才能は感じるのだけれど、個々の楽曲は悪くないのだけれど、どこか作品としての洗練度や完成度が足りないようにも思う。とはいえ、注目すべき楽曲もある。とりわけ、1.「シーズ・ガット・ア・ウェイ」は、1981年のライヴ作 『ソングズ・イン・ジ・アティック』 からシングル・カットされて全米23位となり、あらためて世に知られるようになった。他の楽曲も、違うタイミングで、違うアレンジで、(そしてもちろん回転速度を変えずに、)世に出ていたらどうなっていたのだろう、と想像しながら聴くのも面白いのではないだろうか。


[収録曲]

1. She's Got a Way
2. You Can Make Me Free
3. Everybody Loves You Now

5. Falling of the Rain
6. Turn Around
7. You Look So Good to Me
8. Tomorrow Is Today
9. Nocturne
10. Got to Begin Again

1971年リリース。




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コールド・スプリング・ハーバー 〜ピアノの詩人/ビリー・ジョエル[CD]【返品種別A】



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Last updated  2020年05月30日 22時45分54秒
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