音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2020年07月25日
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テーマ: Jazz(1968)
カテゴリ: ジャズ
血筋も遍歴も、いかにも“ジプシー”な演奏者による一枚


 エレク・バクシク(またはエレック・バクシック、Elek Bacsik)は、1926年ブタペストの生まれで、いわゆるジプシー(ロマ)の家系に生まれた。1910年ベルギー出身の有名ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトの従弟にあたるという。バクシクもまた、従兄と同様にジャズ・ギターを演奏し、さらには、ヴァイオリンも演奏した。1949年にハンガリーを出て、ヨーロッパ各地を経てパリにたどり着き、ジャズ演奏に従事した。やがて1966年にはアメリカへ移住し、1993年にシカゴで亡くなっている。

 彼が残した作品の数は少ないようで、これまでのところ、筆者は今回取り上げるこの盤しか有していない。1962年にフォンタナ(オランダのフィリップス系のレーベル)に吹き込んだ最初の作品が、この『ジ・エレクトリック・ギター・オブ・ジ・エクレクティック・エレク・バクシク(The Electric Guitar of the Eclectic Elek Bacsik)』である。

 その表題の通り、エレクトリック・ギターによるトリオ演奏であるが、演奏内容はスタンダードなジャズにそんなに近いという感じではなく、むしろロマの伝統の現代的解釈といった趣が強い。そうは言っても、4.「テイク・ファイヴ」や5.「柳よ泣いておくれ」、あるいは、8.「オン・グリーン・ドルフィン・ストリート」や10.「マイルストーンズ」といったジャズの定番曲を彼流に解釈しているところが聴きどころと言えるように思う。

 ちなみに、筆者の手元にあるのは、『ヌアージュ(Nuages)』というタイトルでリイシューされた盤である。これは、“Jazz in Paris”というシリーズの1枚として2002年にリリースされたCDである。こちらの盤では、EPとして発表されたボサノヴァ・ナンバー4曲(11.~14.)が併せて収録されている。


[収録曲]

1. Blue Rondo a la Turk
2. Angel Eyes
3. Godchild

5. Willow Weep for Me
6. Opus de Funk
7. My Old Flame
8. On Green Dolphin Street
9. Nuages
10. Milestones
11. Desafinado
12. Recado
13. Samba de Uma Nota So
14. Stardust


[パーソネル、録音]


Pierre Michelot (b: 1, 4, 5, 7, 8, 10), Michel Gaudry (b: 2, 3, 6, 9)
Kenny Clarke (ds: 1, 4, 5, 7, 8, 10), Daniel Humair (ds: 2, 3, 6, 9)



 ​
The Electric Guitar Of The Eclectic Elek Bacsik



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Last updated  2020年07月25日 21時28分47秒
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