音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2020年10月02日
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テーマ: Jazz(1968)
カテゴリ: ジャズ
名曲揃いの新クインテットによる好実況演奏盤


 マイルス・デイヴィス(Miles Davis)のクインテットは、ジョン・コルトレーン(サックス)のほかレッド・ガーランド(ピアノ)、ポール・チェンバース(ベース)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ドラムス)の時代に始まり、メンバーの変遷を経ながら、1960年代には、ハービー・ハンコック(ピアノ)、ロン・カーター(ベース)トニー・ウィリアムス(ドラムス)の時代へと移り変わっていく。このうち、後者のメンバーの時期に録音されたライヴ実況盤が、1964年ドイツのベルリンでの演奏を収めた本作『マイルス・イン・ベルリン(Miles in Berlin)』である。

『マイルス・イン・トーキョー』 とほぼ同じ時期の録音(東京は1964年7月で、ベルリンは同年9月)だが、メンバーには異動がある。テナー・サックスがサム・リヴァースからウェイン・ショーターに代わっており、その新メンバーでの早速のヨーロッパ公演で録音された音源ということになる。独特の個性があったサム・リヴァースに対し、ウェイン・ショーターはメロディックに流れていくような演奏を意図しているように思える。

 本盤の大きな特徴の一つは、その選曲にあるとも言えよう。1.「マイルストーンズ」、2.「枯葉」、3.「ソー・ホワット」、4.「ウォーキン」という曲の並びを見れば一目瞭然だけれど、とにかく代表曲のオンパレードなのである。無論、どの曲にしても、既発表のレコーディングと同じアレンジというわけではなかったり、それぞれ独自性が出されたりしている。とはいえ、これだけ有名曲を並べて、以前とは違うメンバーや異なるアレンジで披露されると、聴く側としては断然盛り上がってしまう。

 そんな中でも、個人的に特に注目と思うのは、1.「マイルストーンズ」と3.「ソー・ホワット」。前者は、とにかくマイルスの演奏がスリリング。後者は、マイルスの演奏もさることながら、新加入のウェイン・ショーターがこのメンバーに溶け込んでいく様子がドキュメントのように見えるのが面白い。

 余談ながら、当時、本盤はドイツでのみリリースされ、アメリカでは発売されなかった。日本盤も1970年代に入ってから出たとのことである。上述の同じ年の東京でのライヴ(『マイルス・イン・トーキョー』)は1969年にリリースされ、発売のタイミングは違ったわけだけれど、レコーディングのタイミングとしては2か月しか離れておらず、あらためて同じ年のライヴ演奏盤として並べて聴くのもよいのではないだろうか。


[収録曲]

1. Milestones

3. So What
4. Walkin'
5. Theme

[パーソネル、録音]

Miles Davis (tp), Wayne Shorter (ts), Herbie Hancock (p), Ron Carter (b), Tony Williams (ds)

1964年9月25日録音。




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Last updated  2020年10月02日 04時36分38秒
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