音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2021年04月28日
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テーマ: 洋楽(3405)
新ラインナップを維持しての大ヒット盤


 メンバー編成を変えていく中で、リンジー・バッキンガムとスティーヴィー・ニックスが加入したフリートウッド・マック(Fleetwood Mac)。この2人を迎えての最初のアルバム 『ファンタスティック・マック』 の成功に続き、さらに大きなヒットとなったのが1977年発表の『噂(Rumours)』というアルバムだった。全米・全英ともにチャート1位を記録し、1978年にはグラミー賞(最優秀アルバム)を受賞した。シングルも次々にチャート・インし、とりわけ2.「ドリームス」は、全米1位の大ヒットとなった。

 この当時のバンド内の人間関係は、実に複雑だった。ミック・フリートウッドは妻と離婚した。バンドのメンバー同士だったジョン・マクヴィーとクリスティン・マクヴィーも離婚した。さらには、前作からセットで参加した恋人同士の二人、リンジー・バッキンガムとスティーヴィー・ニックスも別れることになった。興味深いのは、ジョン・マクヴィーとクリスティン・マクヴィーの両方、そして、リンジー・バッキンガムとスティーヴィー・ニックスの両方ともが、バンドにとどまり続けたという点であった。つまりは、夫婦や恋人同士でなくなったにもかかわらず、仕事上は関わり続けたということになる。後に、スティーヴィー・ニックスが述べているところでは、そのつらい状況をアルバム制作に没頭することで逃れようとしていたとのことであった。

 結果、でき上がった本作は、高い完成度となり、リスナーの人気を得て、31週(ということは優に半年以上!)にもわたって全米1位に君臨した。複数の曲がシングルとしても発売されたが、そのうち、スティーヴィー・ニックスの作で彼女がヴォーカルを務めた2.「ドリームス」は、バンドとして初の全米1位を記録した(ちなみ、2020年になってからもtik tok動画に端を発したリヴァイヴァルがあり、アルバムが42年ぶりに全米トップ10入りしたとのこと)。

 全体としては、バッキンガム/ニックス色が強まり、前作以上にポップさに磨きがかかっている。リンジー色の強い1.「セカンド・ハンド・ニュース」や5.「オウン・ウェイ」なんかもその典型だが、注目したいのは、7.「ザ・チェイン」。メンバーがばらばらに各々の志向性でもってやっているのではなく、共作曲でこういう融合がちゃんとできている点に(上記の制作経緯も含めて考えるとなおのこと)感心させられる。また、スティーヴィーがヴォーカルをとった上記2.のシングル・ヒットに加え、クリスティンによる4.「ドント・ストップ」(リンジーとクリスティンの2人がヴォーカル)と8.「ユー・メイク・ラヴィング・ファン」がシングルとしてそれぞれ全米3位と全米9位にチャート・インした。クリスティンのナンバーとしては、この8.「ユー・メイク・ラヴィング・ファン」に加え、10.「オー・ダディ」が筆者としては気に入っている。


[収録曲]

1. Second Hand News
2. Dreams

4. Don't Stop
5. Go Your Own Way
6. Songbird
7. The Chain
8. You Make Loving Fun
9. I Don't Want to Know
10. Oh Daddy
11. Gold Dust Woman

1977年リリース。



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【輸入盤】 Rumours (35th Anniversary Edition Standard)(Rmt) [ Fleetwood Mac ]


噂 [ フリートウッド・マック ]




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Last updated  2021年04月28日 08時20分45秒
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