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ブルーアイ.

ブルーアイ.

2005.03.03
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ACT.21  朝食のサンドイッチ



 アリスと”もう一人”はしばらくしても起き上がりませんでした。
緊張が解けたのか、”もう一人”もアリスと同じように土の上に寝そべりました。
やわらかい、まるでチョコレートケーキのような感触の土でした。




 しばらく休んだ後(おそらく、はしごを引き上げたり下ろしたりで疲れたようですが……)、
”もう一人”は「そろそろ、朝ごはんの時間だよねぇーーーー」と低い声でアリスに催促しました。
ご飯だけは今のところ”出すしか”なさそうです。


 アリスは身を起こしました。
「朝ごはん何にする?」

アリスは一瞬ピクピクと激怒しましたが……、基本的にはアリスは優しい子でしたので、そのお願いを聞いてあげる事にしました。
しかし、前回の教訓があるので、2個のクラブサンドイッチを1度に”出す”事にしました。


 「うーーーーーーーーん」2つ同時にイメージです。1個出す時よりも疲れます。



ポン!ポン!




 おいしそうな2皿のサンドイッチが出てくると、”もう一人”はその2皿とも抱えて、10メートルほど向こうに走り去ってしまいました。
そして、しゃがんでガツガツと食べはじめました。

 ……アリスは絶句しました。
しかし、めげてはいられません。自分もお腹が空いてきているのです。
さらに2皿のサンドイッチをイメージしました。

「うーーーーーーーーーーん」




ポン!ポン!





そこへ”もう一人”が走って来て、また1皿持って逃げて行きました。


 …………。


 でももう構ってられないので、アリスは残った一皿を食べてみました。



 なんておいしいんでしょう!

”もう一人”が奪っていった理由が分かりました。





 丁度アリスが1皿食べ終える頃、3皿たいらげた”もう一人”が戻って来ました。
「皿は返すわよ」
別に皿など受け取ってもしかたありません。アリスはブィッと首を振って無視しました。

 そして、「”太り”ますわよ」と言いました。
アリスは立ち上がり、”もう一人”も見ずにとにかく歩き始めました。まだ、”この世界から”の脱出は出来ていないのです。
とにかく、出口を探す努力をしないと何も始まらないでしょう。



 歩き出して、ふと横を見ると”もう一人”が付いて来ていません。振り返ると……、”もう一人”は向こうで立ちつくしていました。
”さっきの言葉”がことの他効いているようです。




 ……しかし、裏を返せば、アリス自身も”太る”事は気にしていると言う事です。

 アリスも、最近はあまり食べすぎないように注意してるのです。お菓子もガマンします。
でも、本当は全然太ってないのですが……。むしろスリムな方です。




 遅ればせに走って追いついてきた”もう一人”の自分を、アリスはまじまじと見ましたが、別に”太って”はいないようです。
同じ体の持ち主ですから、もしサンドイッチ3皿で”太る”となればアリスも注意しなくてはなりません。
しかし、”もう一人”は別にお腹が出た様子もエプロンのヒモを緩めた様子もありません。

「(良かったあーーーーーーー。
3皿ぐらいなら食べてもOKだったんだ……)」

でも、本当はアリスはまだまだそんな事を気にするほどの年齢じゃありませんけど……。





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Last updated  2005.12.06 04:54:05
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