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2023年08月13日
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テーマ: ニュース(96881)
カテゴリ: ニュース
防衛省が「敵基地攻撃能力」などと言う憲法違反の物騒な文言を防衛白書に書き入れたことについて、7月29日の毎日新聞は次のように報道している;




 「3文書策定後、初めての白書だ。我が国の防衛に対する国民の皆様の理解の一助になればと考えている」

 浜田靖一防衛相は28日の記者会見で白書を掲げながら、こう強調した。

 相手国のミサイル拠点などをたたく反撃能力を保有し、2027年度の防衛費を関連費と合わせて国内総生産(GDP)比2%まで倍増させ、5年間の総額を43兆円に引き上げる-。岸田文雄首相はこうした方針を「日本の安全保障政策の大転換」と誇示し、中国や北朝鮮を意識した厳しい安全保障環境への対応を急ピッチで進めた。

 一方で、その中身の説明姿勢には「不誠実」との批判がつきまとってきた。 先の通常国会では、反撃能力と専守防衛との整合性をはじめ、反撃能力行使の具体例やタイミング、米軍との役割分担のあり方などさまざまな論点が提示されたが、首相は「個別具体的に判断する」などと説明を避ける場面が目立った。

 白書は反撃能力の解説に1ページを割き、浜田氏は「必要な記載に努めた」と強調した。ただ、能力行使の具体例としては、従来の説明通り弾道ミサイル攻撃しか例示しなかった。相手の攻撃着手の認定を誤れば、先制攻撃とみなされる恐れもある上、攻撃対象次第では相手国との「報復合戦」に発展しかねないが、「国際法の順守を前提とした上で、ミサイル攻撃を防ぐのにやむを得ない必要最小限度の措置の対象を個別具体的な状況に照らして判断していく」との説明にとどまっだ。

 政府は、日本が直接攻撃を受けていない「存立危機事態」でも、集団的自衛権行使の一環として反撃能力を発動する選択肢を排除していない。米軍に「矛」としての打撃力を頼り、自衛隊は「盾」として守りに徹する従来の日米の役割分担についても、首相は3月1日の参院予算委員会で「今後は米国の打撃力に完全に依存するということではなくなり、日米が協力して対処していくことになる」と答弁し、役割分担が変化しうることを示唆した。

 これは万が一、台湾有事が発生し、米中が戦火を交えることになった場合、日本が米国への集団的自衛権を発動し、反撃能力で中国本土の軍事拠点や艦船などを攻撃することも理屈上は可能になったことを意味する。自衛隊が米軍の攻撃体系に必然的に組み込まれ、米国の戦闘に巻き込まれるリスクも懸念される。 政府は「手足を縛られたくない」として具体的な説明を避けるが、その分、政府が開示する情報を基に国民が安全保障のあるべき姿を議論する機会は遠のいている。

 防衛費と関連予算を合わせて27年度にGDP比2%を確保する目標を巡っても、研究開発など関連予算にあたる項目についての記載は白書にはほとんどなかった。法人税などの増税時期を事実上25年以降に先送りした防衛費増の財源の仕組みの説明もなく、白書が目的とする「国民の理解」を得られるかは不透明だ。

 一方で実際の運用に向けた準備は進む。防衛省は6月までに、陸上自衛隊の地上発射型ミサイル「12式地対艦誘導弾」の射程を1000キロ超に伸ばす改良型や、潜水艦から発射可能な長射程の対艦誘導弾の開発などの契約8件を民間企業と結び、反撃能力になりうる装備の確保に着手した。

 防衛省幹部は「白書の最大の使命は記録を後世に残すこと。これまでの説明を集積したものなので、それを超える説明はできない。ただ、『解説』の内容を拡充するなど、やりようはあったかもしれない」と話した。

◆人材難危機感あらわ

 防衛力強化に伴い、自衛隊員の処遇改善や人員確保が喫緊の課題となっている。浜田靖一防衛相も白書巻頭に寄せたあいさつ文で「どれだけ高度な装備品をそろえたところで、それを扱う『人』がいなければ防衛力は発揮できない」と言及し、スピード感を持って課題解決に取り組む姿勢を示した。

 背景の一つには組織内で相次ぐハラスメントの問題がある。元陸上自衛隊員の五ノ井里奈さんが実名で性被害を告発し、自衛隊の体質が大きく問われる事態となった。被害申告を受けた浜田氏は2022年9月、ハラスメント事案としては初めての特別防衛監察を防衛省・自衛隊全組織を対象に実施すると発表。2ヵ月半の間に現役隊員や退職者らから、ハラスメント被害などの申告が1414件も寄せられた。五ノ井さんの性被害を巡っては懲戒免職5人を含む計9人を処分したが、その後も幹部自衛官によるパワハラの処分などが続いている。

 そのため、今年の白書は「ハラスメントを一切許容しない組織環境の構築」と題した「節」を新設。五ノ井さんの実名を伏せつつ、こうした経緯を紹介し、 「ハラスメントは、自衛隊員相互の信頼関係を失墜させ組織の根幹を揺るがす、決してあってはならないもの」 と根絶に向けた決意を示した。防衛省幹部は「血税をもとに防衛費は増額される。国民からより厳しい目で見られることをもっと自覚しなければいけない」と危機感をあらわにした。

 そもそも自衛隊は少子化のあおりを受け、慢性的な「定員割れ」が続いている。定員割れとは、法律上の定員数に実際の隊員数が満たない状態のことで、23年3月末時点で定員24・7万人に対し、隊員数は約22・8万人。約1・9万人の隔たりがある中で必要な体制の維持や、人員確保を進めなければならない。ただ、社会全体の労働需給逼迫もあり、主に高卒者が占める自衛官候補生の22年度の採用が、計画に対して初めて5割を切る見通しとなるなど状況は厳しい。

 防衛省は今年2月、人的基盤の強化に関する有識者検討会を設置。7月にまとめた報告書では、理工系の大学・大学院生が卒業後に自衛隊員になることを条件に学費(月5万4000円)を貸与する「貸費学生制度」の対象拡大や、有事を想定した給与・手当の見直しなど「隊員のライフサイクル全般における活躍に効果的な政策」を掲げた。だが、報告書が「魔法のような特効薬があるわけではない」と認めている通り、短期的な成果は期待できないのが実情だ。
【源馬のぞみ】


2023年7月29日 毎日新聞朝刊 13版 2ページ 「反撃能力例示 弾道弾のみ」から引用

 政府は防衛白書に今までに無い勇ましい言葉を書き入れたにも関わらず、反撃能力と専守防衛との整合性をどう考えるのかとか、反撃能力行使の具体例やタイミングをどう判断していくのかなど、野党からの問いかけに対し、政府が「個別具体的に判断して行動することになるので、今ここで『こうする』とは言えない」というような誤魔化し答弁に終始したことを、この記事では「不誠実」などと言ってるが、それは「誠意」の有る無しの問題ではなく、アメリカ政府の圧力に屈して自らの「白書」に「敵基地攻撃能力」と書き込んで見たものの、アメリカの「要求」がこの先どこまで拡大するものなのか、まだ読めないので、「今の時点では、まだ詳細を言えない」というところが「本音」なのだと思います。しかし、私たちの日本は「交戦権を放棄」して、国際間の紛争については話し合いで解決すると憲法に書き込んだのですから、今後の国際社会においても「初心」を貫き通す姿勢を表明することのほうが重要だと思います。





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最終更新日  2023年08月13日 01時00分07秒


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