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途中、獲得した選挙人の数が約2倍になっても、ハリス氏が優勢であることを番組はテロップで流し続けた。解説者もハリス氏を褒めたたえる。だが、その意に反し、トランプ氏の圧勝に終わったことからこれらキーワードが並ぶ結果となったのだ。しかも、勝利後は「なぜトランプ氏(のような危険人物)に投票するのか」と首をひねる出演者までいたことも反感を買った。
投開票日に大きく差がついた時、「どこが『ハリス優勢』だ」という書き込みが多数見られたが、ハリス支持者は、こう反論した。
「田舎の州は集計が早いから、田舎の票がまずトランプに入っているだけ。ハリスが強い大きな州は田舎の州の何倍もの選挙人の数がいるから、一気にハリスに終盤、票が入るのだ」
これは正しい分析だが、さすがに序盤から差がつき過ぎた。一方前回、バイデン氏が僅差で勝った時、保守派は「不正選挙だ、卜本当はトランプの勝ちだった」と騒いだ。そんな疑念を抱いていたからこそ、終盤になってバイデン氏の票が伸びたことを「(不自然な)バイデンジャンプ」とネットでは呼んだ。今回も終盤、「ハリスジャンブ」発動を予想する意見は多々書かれた。
毎度、勝った方の支持者は大喜びして反対陣営をバカにし、負けた方の支持者は負け惜しみを言ったり、世界が破滅に向かうと予言したりする。実に熱心だ。
冒頭の「日本のマスコミ」の話に戻るが、Xでは「ネットを見ている人間だけが本当のことを分かっていた」との意見が共感を集めた。これは言い過ぎ、両陣営の支持者がネットを見ているわけだから、あくまで「自分の支持する情報がたまたま当たった」ということだ。まあ、テレビの報道は軒並み大外れだったのは事実だが。
(ネットニュース編集者・中川淳一郎)
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