フリーページ

2024年11月21日
XML
テーマ: ニュース(100302)
カテゴリ: ニュース
アメリカの大統領選挙を予測した日本のテレビと、それに反応した日本のテレビ視聴者の発言について、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏は、9日の東京新聞コラムに、次のように書いている;




 途中、獲得した選挙人の数が約2倍になっても、ハリス氏が優勢であることを番組はテロップで流し続けた。解説者もハリス氏を褒めたたえる。だが、その意に反し、トランプ氏の圧勝に終わったことからこれらキーワードが並ぶ結果となったのだ。しかも、勝利後は「なぜトランプ氏(のような危険人物)に投票するのか」と首をひねる出演者までいたことも反感を買った。

 投開票日に大きく差がついた時、「どこが『ハリス優勢』だ」という書き込みが多数見られたが、ハリス支持者は、こう反論した。

 「田舎の州は集計が早いから、田舎の票がまずトランプに入っているだけ。ハリスが強い大きな州は田舎の州の何倍もの選挙人の数がいるから、一気にハリスに終盤、票が入るのだ」

 これは正しい分析だが、さすがに序盤から差がつき過ぎた。一方前回、バイデン氏が僅差で勝った時、保守派は「不正選挙だ、卜本当はトランプの勝ちだった」と騒いだ。そんな疑念を抱いていたからこそ、終盤になってバイデン氏の票が伸びたことを「(不自然な)バイデンジャンプ」とネットでは呼んだ。今回も終盤、「ハリスジャンブ」発動を予想する意見は多々書かれた。

 毎度、勝った方の支持者は大喜びして反対陣営をバカにし、負けた方の支持者は負け惜しみを言ったり、世界が破滅に向かうと予言したりする。実に熱心だ。

 冒頭の「日本のマスコミ」の話に戻るが、Xでは「ネットを見ている人間だけが本当のことを分かっていた」との意見が共感を集めた。これは言い過ぎ、両陣営の支持者がネットを見ているわけだから、あくまで「自分の支持する情報がたまたま当たった」ということだ。まあ、テレビの報道は軒並み大外れだったのは事実だが。
(ネットニュース編集者・中川淳一郎)


2024年11月9日 東京新聞朝刊 11版 19ページ 「週刊ネットで何が・・・-『ハリス優勢』TV大ハズレ」から引用

 上の記事を掲載した東京新聞は、同じページの隣接するスペースに「本音のコラム」があって、そこでも師岡カリーマ氏が大統領選挙の結果について書いており、それによると、選挙戦の終盤でバイデン氏はトランプ支持者を「ゴミ呼ばわり」するような発言をして、トランプ陣営の結束をより強めて集票力を強化する結果になったこと。トランプ氏とヒラリー夫人の戦いだった前々回の大統領選のときも、ヒラリー候補はトランプ支持者たちを「嘆かわしい人々」と読んで痛恨のミスをして落選したことなどを書いている。
 上の記事で中川淳一郎氏は「毎度、勝った方の支持者は大喜びして反対陣営をバカにし、負けた方の支持者は負け惜しみを言ったり、世界が破滅に向かうと予言したりする。実に熱心だ」と書いているが、「勝った方」と「負けた方」というのは、単純にそれだけの違いではなく、「勝った方」というのは日頃から低収入で不満を抱えて生活している人たちで、「負けた方」は「大統領というからには、礼儀正しくて最低限、社会の常識を身に着けた人物であるべき」という良識派で、トランプのような非常識な者がアメリカ大統領の座についたのでは、世界にどんな事件が引き起こされて日本人もどんな目に会わされるか分かったものではない、という「危機感」を持っている。そういう深刻な事態が、SNS上の「対立」になっているものと思われます。最後まで「ハリス優勢」の視点からコメントを続けたテレビ出演者たちも、「トランプ大統領という最悪の選択だけは、やめてほしい」という潜在意識が、目の前の投票結果を判断する「目」を曇らせたのかも知れません。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2024年11月21日 01時00分10秒


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

佐原

佐原

コメント新着

捨てハン @ 潰れそうな新聞なら東京、朝日、毎日が挙がるかなぁ >全国紙は世論のありかを明らかにし、国…

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: