Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2021年07月06日
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カテゴリ: 絶対存在論
神の存否-99
 スピノザは定理一五の備考にて、更に反対者たちの第一の論拠に次いで第二の論拠を提示し、加えて第二の論拠を提示します。定理一五 すべて在るものは神のうちに在る、そして神なしには何物も在りえずまた考えられえない。このことは明晰な推理が誤りないものであることを知るすべての人々、ことに空虚の存在を否定する人々が容認しなければならぬことである。なぜなら、もし物体的実体はその諸部分が実在的に区別されうるようなふうに分割されうるものとしたら、その一部分が消滅して他の部分は依然として前のように相互に結合しているということも不可能ではなくなるであろう。また空虚ができないようなふうにすべての部分が接合しなければならぬという理由もなくなるであろう。まったくのところ、相互に実在的に区別される物にあっては、一が他なしに在りうるしまたその状態にとどまりうるのである。しかし自然の中には空虚なるものが存せず(これについては他の個所で述べる)、すべての部分は空虚ができないようなふうにたがいに協力し合わなければならぬのであるから、このことからしてもまた、部分は実在的には区別されえぬこと、すなわち物体的実体はそれが実体である限り分割されえぬことが帰結されるのである。しかし今もし誰かが、なぜ我々は生まれつき量を分割する傾向を有するのかと尋ねるなら、私はその人にこう答える。我々は量を二様の仕方で考える。一は抽象的にあるいは皮相的にであり、これは量を〈普通に〉表象する場合である。他は量を実体として考える場合であり、これは単に知性のみによって〈表象の助けを借りずに〉行なわれる。ゆえにもし我々が表象においてあるままの量に心を留める(これはしばしばそしてより容易に我々のするところだが)なら、量は有限で可分的で部分から成るものとして現われるであろう。これに反してもし知性においてあるままの量に心を留め、そしてこれを実体である限りにおいて考える(これはきわめて困難なことだが)なら、それは、我々がすでに十分示したように、無限で唯一で不可分なものとして現われるであろう。このことは表象と知性とを区別することを知っているすべての人に十分明白であろう。ことに物質はいたるところで同一であってその部分は物質がいろいろなふうに変状すると考えられる限りにおいてのみ区別されるのであり、したがってその部分は様態的にのみ区別されて実在的には区別されないということにも注意するならば、いっそう明らかであろう。例えば水は水である限りにおいて分割されまたその部分は相互に分離されると我々は考える。しかしそれが物体的実体たる限りにおいてはそうでない。その限りにおいては水は分離されも分割されもしない。さらに水は水としては生じかつ滅する。しかし「実体」は生ずることも滅することもない。 これをもって私は第二の論拠にも答弁したと信ずる。なぜなら、それもまた、物質は実体として可分的でありかつ部分から成っているということに基づいているからである。そして仮にこの答弁でまだ十分でないとしても、なぜ物質が神の本性に価しないかは私の解しえないところである。なぜなら(定理一四 神のほかにはいかなる実体も存しえずまた考えられえない。)により、神のほかには神の本性が働きを受けるいかなる実体も有りえないからである。あえて言うが、すべてのものは神のうちに在る。そして生起する一切のことは神の無限なる本性の諸法則によってのみ生起しかつ神の本質の必然性から生ずる(私がまもなく示すように)。ゆえに神が他のものから働きを受けるとか延長的実体が神の本性に価しないとかいうことは、いかなる理由をもってしても言うことができない。ーーたとえ延長的実体を可分的であると仮定してもただそれが永遠かつ無限であることを容認しさえするならば。しかし今のところこのことについてはこれで十分である。



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最終更新日  2021年07月06日 06時10分05秒
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