Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2022年01月17日
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カテゴリ: 絶対存在論
神の存否-293
 第三部 感情の起源および本性についてでは、目新しい項目、第二部定理一三と同様の「要請」なるものが登場しています。此の第三部にて定理より前に置くのはスピノザの意向です。公準と訳されることもある「要請」。辞書には証明なしにたてられる事柄、または命題とあります。ユークリッドは、彼の幾何学を建設するとき、今日の我々がいうところのユークリッド幾何学の公理を要請としてたて、幾何学に限定されないより一般的な公理、たとえば、同一のものに等しいものは相互に相等しいを、公理として区別した「要請」なることを、スピノザは其の意を含んでいるのか。「要請」なる其の内容が公理と公準の相違の意味合いを帯びているのか、スピノザの意向に理解を求めているのかは推測の域を出ません。
 要 請
  一 人間身体はその活動能力を増大しあるいは減少するような多くの仕方で刺激(アフィキトゥル/Afikitur)されることができるし、またその活動能力を増大も減少もしないような仕方で刺激されることもできる。 この要請あるいは公理(スピノザは両者をそれ程には公理と要請を厳格には区分していないようです。)は「第二部定理一三 人間精神を構成する観念の対象は身体である、あるいは現実に存在するある延長の様態である、そしてそれ以外の何ものでもない。のあとにある要請一 人間身体は、本性を異にするきわめて多くの個体、そのおのおのがまたきわめて複雑な組織のから組織されている。ならびに補助定理五 もし個体を組織する各部分が、すべてその相互間の運動および静止の割合を以前のままに保つような関係において、より大きくあるいはより小さくなるならば、その個体もまた何ら形相を変ずることなく以前のままの本性を保持するであろう。と補助定理七 そのほか、このように複合した個体は、全体として運動ないし静止していようとも、あるいはこのないしかの方向に運動していようとも、もしただその各部分が自己の運動を保持してそれを以前と同じように他の部分に伝えてさえいれば、その本性を保持する。」に基づく。
 二 人間身体は多くの変化を受けてしかもなお対象の印象あるいは痕跡を(これについては第二部定理一三要請五 人間身体の流動的な部分が他の軟かい部分にしばしば突き当るように外部の物体から決定されるならば、その流動的な部分は軟かい部分の表面を変化させ、そして突き当たる運動の源である外部の物体の痕跡のごときものをその軟かい部分に刻印する。を見よ)残す。したがってまた事物の表象像を保持することができる。表象像の定義については第二部定理一七の備考 もはや存在しないものをあたかも現在するかのごとく観想するということがいかにして起こりうるかを知る。そしてこのことは他の原因からも起こることが可能であるを見よ。
 古代ギリシャの哲学的霊魂観に見られるように、西洋思想史では魂や精神を重視し、身体を第二義的に扱、人が死ぬと魂は神々の下に帰る、霊魂は生命の元と考えていました。この哲学的霊魂観が、霊肉二元の宗教思想と結びついて西洋の思想的な中核が形成され、心身一元論をもって批判します。



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最終更新日  2022年01月17日 06時03分50秒
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