Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2022年03月07日
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カテゴリ: 絶対存在論
神の存否-341
  この部第三部の定理三九の備考
 備考 私はここで、善をあらゆる種類の喜びならびに喜びをもたらすすべてのもの、また特に願望とされる類い、それがどんな種類のものであっても、其の精神感情を充足・満足させるものと解する。これに反して悪をあらゆる種類の悲しみ、また特に願望の満足を妨げるものと解する。なぜなら、前に(この部第三部の定理九の備考 精神は明瞭判然たる観念を有する限りにおいても、混乱した観念を有する限りにおいても、ある無限定な持続の間、自己の有に固執しようと努め、努力が精神だけに関係する時には意志と呼ばれ、それが同時に精神と身体とに関係する時には衝動と呼ばれる。したがって衝動とは人間の本質そのもの云々。自己の維持に役立つすべてのことがそれから必然的に出て来て結局人間にそれを行なわせるようにさせる人間の本質そのものにほかならない。次に衝動と欲望との相違はといえば、欲望は自らの衝動を意識している限りにおいてもっぱら人間について言われるというだけのことである。このゆえに欲望とは意識を伴った衝動であると定義することができる。このようにして、以上のすべてから次のことが明らかになる。それは、我々はあるものを善と判断するがゆえにそのものへ努力し・意志し・衝動を感じ・欲望するのではなくて、反対に、あるものへ努力し・意志し・衝動を感じ・欲望するがゆえにそのものを善と判断するということである。において)示したように、我々は物を善と判断するがゆえに欲するのでなく、かえって反対に我々の欲するものを善と呼ぶのだからである。したがってまた我々は我々の嫌悪するものを悪と呼ぶ。ゆえに各人は、何が善で何が悪であるか、何がより善く何がより悪くあるか、最後に何が最も善く何が最も悪くあるかを自己の感情に基づいて判断しあるいは評価する。こうして食欲者は金の集積を最も善いものと判断し、その欠乏を最も悪いものと判断する。しかし名誉欲者は何にもまして名誉を欲し、反対に何にもまして恥辱を恐れる。最後に、妬み屋にとっては他人の不幸ほど愉快なものはなく、また他人の幸福ほど不快なものはない。このようにして各人は、自己の感情に基づいて、あるものが善か悪か、有用か無用かを判断するのである。
 なおまた、人間をしてその欲するものを欲せずあるいはその欲せざるものを欲するように仕向けるこの感情は臆病と呼ばれる。したがって臆病とは人間をしてその予見する悪をより小なる悪によって避けるように仕向ける限りにおける恐怖にほかならない(この部第三部の定理二八 我々は、喜びをもたらすと我々の表象するすべてのものを実現しようと努める。反対にそれに矛盾しあるいは悲しみをもたらすと我々の表象するすべてのものを遠ざけあるいは破壊しようと努める。を見よ)。しかしもしその恐れる悪が恥辱である場合にはその臆病は羞恥と呼ばれる。最後にもし予見される悪を避けようとする欲望が他の悪への怯(おび)えによって阻害されていずれを選ぶべきかを知らない場合、特にその恐れる二つの害悪がきわめて大なる場合にはその恐怖は恐慌と呼ばれる。
 現代に住する人間は、過去の人間とは断絶と云えるほどの情報化のIT技術の恩恵による機器に恵まれ、政・官・財界の隠蔽は困難になりつつありますが、逆に、情報の私物化による権力の誘導も複雑性を高めています。現代は知識は容易く入るものの夫々個人の正当な状況の取捨選択の思考と判断力が求められます。人類の希望はスピノザは倫理の「善」の実践にこそ希望があるのとするのです。



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最終更新日  2022年03月07日 06時10分05秒
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