Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2022年07月16日
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カテゴリ: 絶対存在論
神の存否-472
 エチカ第四部 人間の隷属あるいは感情の力について(第一項 ー 第三二項)
  付  録  第一〇項から第二五項
 第二一項 阿訣(あゆ)もまた和合を生ずるがそれは醜悪な屈従もしくは背信によってである。だが阿訣に最も多く捉えられるのは、第一人者たらんと欲してそうではない高慢な人間である。 (注:「阿諛」は阿諛り・阿り(おもねり)、諂う(へつらう)意で、屡々、阿諛追従(あゆついしょう)と合成語して使用されます。「追従(ついしょう)」はこびへつらうこと。また、その言葉。おべっかといえましょう。*漢字は同じ追従(ついじゅう)ついて行くこと。また、他人などの言う事なす事に(そのまま)従うことの読み方とは相違します。
 第二二項 自卑には道義心および宗教心という虚偽の外観がつきまとっている。そして、自卑は高慢の反対であるけれども、自卑的な人間は高慢な人間に最も近い。第四部定理五七の備考(抜粋:自卑は高慢の反対であるけれども、自卑的な人間は高慢な人間にもっとも近い。実際彼の悲しみは自己の無能力を他の人々の能力ないし徳に照して判断することから生ずるのであるから、彼の表象力が他人の欠点の観想に専心する時に彼の悲しみは軽減するであろう。言いかえれば彼は喜びを感ずるであろう。「不幸な者にとっては不幸な仲間を持ったことが慰安である」というあの諺はここから来ている。反対に彼は自分が他の人々に劣ると信ずれば信ずるだけますます多く悲しみを感ずるであろう。この結果として、自卑者ほど多くねたみに傾く者はないこと、彼らは是正してやるためによりも、とがめだてをするために熱心に人々の行為を観察することに努めること、最後にまた彼らは自卑のみを賞讃し、己れの目卑を誇り、しかも自卑の外観を失わないようにしてそれをやるということになる。こうしたことどもはこの感情から必然的に起こるのであって、それはあたかも三角形の本性からその三角の和が二直角に等しいということが起こるのと同様である。)を見よ。
 第二三項 恥辱もまた和合に寄与するところがある。しかしこれは匿(かく)すことのできぬ事柄についてだけである。それに、恥辱そのものは悲しみの一種だから理性にとっては無用である。
 第二四項 他人に対して向けられたその他の悲しみの感情は正義、公平、端正心、道義心および宗教心の正反対である。憤慨のごときは公平の外観を帯びているけれども、もし他人の行為について審判して自己もしくは他人の権利を擁護することが各人に許されるとしたら、人間は無法律で生活することになる。
 第二五項 礼譲、言いかえれば人々の気に入ろうとする欲望は、それが理性によって決定される場合は道義心に属し(第四部定理三七の備考一 抜粋: 我々が理性の導きに従って生活することから生ずる、善行をなそうとする欲望を私は道義心と呼ぶ。で述べたように)、これに反してそれが感情から生ずる場合は名誉欲、すなわち人間が道義心の仮面のもとにしばしば不和と争闘をひき起こす欲望となる。なぜなら、理性によって決定される人、すなわち、他の人々が自分とともに最高の善を享受するように助言ないし実践をもって彼らを助けようと欲する人は、特に彼らの愛をかち得ようとつとめはするであろうが、彼らに驚嘆されて自分の教えが自分の名前によって呼ばれるようにしようとは努めないであろうし、また一般に、妬み(ねたみ)を招くようないかなる機縁をも作らないようにするであろう。また普通の会話においても人の短所を挙げることを慎み、人の無能力については僅か(わずか)しか語らないように注意し、これと反対に、人間の徳ないし能力について、またそれを完成する方法については大いに語るようにするであろう。このようにして彼は、人々が恐怖や嫌悪からでなく、ただ喜びの感情のみに動かされてできるだけ理性の指図による生活をしようと努めるようにさせるであろう。



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最終更新日  2022年07月16日 06時01分43秒
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