Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2022年07月31日
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カテゴリ: 絶対存在論
神の存否-487
   定理一〇の備考前半
 備考 身体の変状を正しく秩序づけ・連結するこの力によって我々は、容易に悪しき感情に刺激されないようにすることができる。なぜなら(この部第五部の定理七 理性から生じあるいは理性によって喚起される感情は、時間(*持続)という点から見れば、不在として観想される個物に関する感情よりも強力である。により)知性と一致した秩序に従って秩序づけられ・連結された感情を阻止するには、不確実で漠然たる感情を阻止するよりもいっそう大なる力を要するからである。ゆえに、我々の感情について完全な認識を有しない間に我我のなしうる最善のことは、正しい生活法あるいは一定の生活律(*カントの実践倫理)を立て、これを我々の記憶に留め、人生において屡々起こる個々の場合に絶えずそれを適用することである。このようにして我々の表象力はそうした生活律から広汎な影響を受け、その生活律は常に我々の眼前にあることになるであろう。  
 例えば、我々は憎しみを愛もしくは寛仁によって征服すべきであって憎み返しによって報いてはならぬこと(*キリスト教的世界観)を生活律の中にとり入れた(第四部定理四六 理性の導きに従って生活する人は、できるだけ、自分に対する他人の憎しみ、怒り、軽蔑などを逆に愛あるいは寛仁で報いるように努める。及びその備考 自分の受けた不法を憎み返しによって復讐しようと思う人はたしかに惨めな生活をするものである。これに反して憎しみを愛で克服しようとつとめる人は、実に喜びと確信とをもって戦い、多くの人に対しても一人に対するのと同様にやすやすと対抗し、運命の援助をほとんどまったく要しない。一方、彼に征服された人々は喜んで彼に服従するが、しかもそれは力の欠乏のためではなくて力の増大のためである。これらすべては単に愛および知性の定義のみからきわめて明瞭に帰結されるのであって、これを一々証明することは必要でない。
を見よ)。しかし理性のこの指図が必要ある場合に常に我々の眼前にあるためには、人間が通常加える諸々の不法を思い浮かべ、これを再三熟慮し、且つ寛仁によってそれが最もよく除去されうる方法と経路とを考えておかなくてはならぬ。このようにすれば我々は不法の表象像をこの生活律の表象と結合することになり、そして(第二部定理一八 もし人間身体がかつて二つあるいは多数の物体から同時に刺激されたとしたら、精神はあとでその中の一つを表象する場合ただちに他のものをも想起するであろう。により)我々に不法が加えられた場合に、この生活律は常に我々の眼前にあることになるであろう。そのうえ、我々が我々の真の利益について、また相互の友情と共同社会から生ずる善について、たえず考慮するならば、そしてさらに、正しい生活法から精神の最高の満足が生ずること(第四部定理五二 自己満足は理性から生ずることができる。そして理性から生ずるこの満足のみが、存在しうる最高の満足である。により)、また、人間は存在する他のすべてのものと同様に自然の必然性によってしか行動しえないものであることをたえず念頭に置くならば、不法あるいは不法から生ずるのを常とする憎しみは、単に我々の表象力の極小部分のみを占め、容易に征服されるであろう。たとえ極めて大なる不法から生ずるのを常とする怒りはそう容易には征服されないとしても、心情の動揺を経てではあっても、こうしたことをあらかじめ熟慮しなかった場合よりもはるかに短期間に征服されるであろう。これはこの部第五部の定理六 精神はすべての物を必然的として認識する限り、感情に対してより大なる能力を有しあるいは感情から働きを受けることがより少い。(定理七 理性から生じあるいは理性によって喚起される感情は、時間(*持続)という点から見れば、不在として観想される個物に関する感情よりも強力である。及び、定理八 感情は共にはたらくより多くの原因から同時に喚起されるに従ってそれだけ大である。)から明らかである。



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最終更新日  2022年07月31日 06時10分07秒
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