Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2023年01月13日
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カテゴリ: 霊魂論
「神秘学概論」読解
13 思考・自由・精神科学 - 1
 超感覚的な認識が語る事柄の中へ、純粋な思考を通して参入する人は、未だ見たことのない物質現象についての話をきく人と同じ事情にあるとは決していえない。この点はまったく明らかである。なぜなら、純粋な思考は、それ自身がすでに超感覚的な活動だからである。感覚的なものは、それ自身によっては超感覚的な事象にいたることはできない。しかしこの思考が、超感覚的な直観を通して物語られた、超感覚的な経過に向けられるならば、その思考の力は、自分自身によって、超感覚的な世界の中にまで成長していく。そもそも超感覚的な認識について述べられた内容を、思考を通して把握しつつ、高次の世界へ参入することは、超感覚的な領域の知覚能力を獲得するための最上の道のひとつなのである。このような道を進むことは、思考の明晰さと結びついている。それゆえ、霊学研究の特定の方向は、この思考を、すべての霊学的な修行のもっとも堅実な第一段階であると見做している。(P148-149)
 シュタイナーの主な著作といえば、「自由の哲学」・「神智学」・「いかにしてより高次の世界の認識を得るか」・「神秘学概論」が挙げられることが多いが、なかでも「自由の哲学」の位置付けはシュタイナーの精神科学のなかでは重要だと思われる。著作「自由の哲学」では、思考の重要性が説かれているのだけれども、それは、知覚内容と概念を結びつける直観的な思考体験によって真の現実を認識することができるということである。
思考は、主観的でも客観的でもなく、現実の両側面を包括する原理であって、それによって、私たちは云わば彼岸的なものから行動するのではなく、自分の道徳的発想・想像力が与える自分の目的に従うことができる。つまりは、神的権威だとか、共通一般的倫理道徳だとか、そういうことからではなく、自分の意志で行動することである。其のこと故に、人間は自由であり得るのだということがいえる。
 人間は「思考」によって自由な存在となる可能性を有している。そうでなければ、精神科学は自由を持ち得ない啓示宗教のようになってしまう。但し、スピノザ哲学は人間精神の精神自由の奔放性は否定していますが、何れにしても、ここでいう「思考」は、容易に誤解される。シュタイナーのいう「思考」はスピノザと相違し、寧ろ自由の根拠となっている。シュタイナーの精神科学が実のところ「神秘主義」ではないのではないかというのも、そこが大きな鍵となっている。シュタイナーの精神科学は、決して過去へ向かうものではなく、現代、そして未来において、その認識方法がいかに重要であるかということにも注目される。
記:シュタイナーの究学論理と西洋哲学を日本独自に導入融和させた西田幾多郎の「善の研究」に或る種共通性があるのは何故なのだろう。其の共通性は「直観的思考」にあります。



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最終更新日  2023年01月13日 12時35分25秒
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