Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2023年03月07日
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カテゴリ: 霊魂論
「神秘学概論」読解
42 :地球紀8 自己意識の獲得のための肉体
 地球紀において人間は自我を得ることになったのだが、そのことは同時に地上的になるということ。つまりは肉体の中に閉じ込められる度合いが強くなるということでもあった。地上においてもっとも進化した人間であるともいえる「キリスト秘儀参入者」こそがもっとも早く、いわば肉体的になったのである。それまではエーテル体は肉体から比較的自由であったのが、その両者が非常に強く結びつくようになった。そのことで、無限の「記憶力≒神の延長力」は消え、思考力としてあらわれてくるようになった。キリスト秘儀参入者の指導者は、ある期間、ごくわずかの弟子たちとともに、孤立していたが、この弟子達に宇宙の秘密を、ごく限られた範囲内でしか伝えることができなかった。なぜならこの弟子たちは、生まれつき肉体と生命体がとを分離させることが最も少ない人間たちだったからである。そのような人たちが、その頃には、人類のそれからの進化にとって最上の人材だった。このように肉体とエーテル体との結びつきが人類のなかに次第にあらわれたが、それはアトランティスの居住地のみならず、地球全体に生じた変化の結果であった。人間の肉体は、生命体とますます重なり合うようになった。そしてその結果、これまでの無限ともいえる記憶力が消えてしまい、その代わり思考力が新たに育ちはじめた。肉体と結びついた生命体部分は、頭脳を本来の思考器官にかえた。このようにしてはじめて、人間は肉体のなかで己れの「自我」を感じるようになった。この自己意識の目覚めは、はじめはごく僅かな人びと、特にキリスト神託の指導者の弟子たちのなかでのみ生じた。(P279-280)
 人間が「自我」、「自己意識」をもつためには自分を成立させるものが肉体の中にいるということが必要となる。それは、霊的進化が逆進化に対応しているということでもある。高次のものを得ていくということは、それまでより低次の有り様を身に纏うということにもなる。進化するということは、どんどん高次の様態になっていくことであるかのように理解している人々があるとすればそれは大きな錯誤であるといえる。たとえば、第一ヒエラルキーこそが物質的なものに働きかけることができる。それに対して、第二ヒエラルキーは主にエーテル体に、第三ヒエラルキーは主にアストラル体に働きかけるのである。 カント以後19世紀半ばまでのドイツ哲学の主流となった思想ドイツ観念論とロマン主義の立場に立つ哲学者シェリング(Friedrich Wilhelm Joseph von Schelling/1775~1854)は、精神的霊的なものと正反対のものを予め徹底的に認識した人にしてはじめて、精神的なものに目を向けることができるのであって、それは必然的なものと自分の活動の条件を知る者のみが、自由な人間の名に値するのと同じです。自由もこの世界では必然性の暗がりのなかから身を成長してはじめて人間は自由に至るのであり、その経緯の中から或る種解放されたものが擡げ上がってき、その最後の現われにおいてのみ、説明のできない神的なもの、永遠の稲妻として輝き出るのである。その稲妻はこの世の暗闇を照らしますが、活動しつつもまたすぐに暗闇に呑み込まれてしまうのです。とその著作「クララとの対話」で述べています。
 今日のアカデミア(academia)哲学の主流マルクス・エンゲルスの唯物主義・史観とは異なり、ドイツ観念論の思考を踏まえたルドルフ・シュタイナーの神秘学は、高次の在り方を認識するということは、逆にこの地上的なさまざなにこそ目を向ける必要があるのだろう。勿論のこと、それは地上的なものに埋没するということではなく、物質がいかに本来霊的なものであるかをより深く認識するということなのです。



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最終更新日  2023年03月07日 06時10分07秒
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