Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2024年10月16日
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カテゴリ: 霊魂論



「精神科学と医学」第九講 1920年 3月29日   ドルナハ
第九講-1
 私たちが昨日議論いたしましたことは、人間の生体組織の、人間外部の自然へのいわば一種の接近ということでした。そして、匂いを嗅ぐ、味わうという二つの感覚が働く場合に存在している相互作用が、まさにその作用において、人間の生体組織が、人間外部の自然で起こっていることに、より密接な関係を持つようになるということがわかるのです。このように人間と人間外部の自然との関係を探る研究をしていく理由は、精神科学にとって、治療処置と人間生体の組織化プロセスが密接に関連しているということが重要だからです。治療に際して本来常に重要なことは、人間が、化学的にであれ、生理学的、物質的にであれ、身体に供給するもののなかには、また、いわば生体組織が健康な状態であれば成し遂げることができ、病気の状態では役に立てないもののなかには、いかなる要因があるのかを見通すことです。外的に起こっているプロセスと、人間の生体組織のなかで起こっているプロセスとを一緒に考えることができなくてはならないのです。さてこの両プロセスが最も接近するのは、匂いを嗅ぐという知覚と味わうという知覚が問題になるときです。他の感覚に関連するすべてのものにおいては、この両プロセスは互いに遠く隔たっています。たとえば、見ることと消化においても、両プロセスはかなり隔たっているのです。この場合、消化という点で、より狭い意味で私が現在理解しているのは、いわば口のなかで食物を噛むことと腸腺によるその加工との間で起こっていることです。つまり本来的には私はこの領域だけを消化とみなしたいのです。一方、他のものは、排出(空にすること/Entleerung)の領域とみなさなければなりません。それが、栄養素を取り入れるための、生体組織のなかでの排出であるにせよ、私が排泄(Ausscheidung)と呼びたいものに向かう、外部への排出であるにせよです。つまり、腺の向こう側にあるものなら、これを私は排泄と呼びたいのです。一方、見るということに目を向けるなら、私たちの前にある外界の物体は、臭覚プロセスと味覚プロセスにおいてはもっと表面にあるものを、いわば自らのうちに閉じこめています。臭覚プロセスにおいては、私たち人間に知覚できるように、人間外部の自然からより多く取り出されたものがあるのです。これは、その他の場合には、人間外部の自然の物質の内部に閉じこめられていて、このように閉じこめられている場合にそれが私たちの目に見えるのです。その形式等において可視的なものを見ることによって、私たちの外部にある形成原理、臭覚プロセスにおいては素材的にのみ開示されている形成原理を、私たちは実際眼前に見ているわけです。私が申し上げたいのは、匂いを嗅ぐときに開示される本質は、植物界、鉱物界まで追求されなければならず、そうすれば匂いを嗅ぐときに前面に出てくる原理が、外部の形成原理にも開示されていることがわかるだろうということです。そして、この反対のプロセスは、他ならぬ消化プロセスです。消化プロセスはいわば、味わうときに開示されるものを自らのものにするのです。消化プロセスは、味わうときに開示されるものを、逆に生体組織のなかに隠しているのです。私たちが人間外部の自然を、それがより無意識的なもののなかにあるように今まで記述せざるを得なかったということを指摘するのは、きわめて重要なことです。と申しますのも、私たちが宇宙全体から構成することのできたこの連関は、人間のなかに存在しているからなのです。人間は、土星的なもの、木星的なもの等に組み込まれています。けれどもこの帰属関係は人間の生体組織のきわめて深いところに隠されていて、あまり今日の思考方法の不興を買わないとすればこう言って良いほどです。天文学的なものは、人間において最も無意識的なものとなる。これは人間において、多くの場合生体組織の背後にあるプロセスとなると。さて私たちは、この人間の生体組織をある種のしかたでいわば再び内部で開く諸器官を持っています。そしてこの、人間の生体組織をあるしかたで再び開く諸器官、これらは生体組織を、この地球の近くで展開しているものにより関連づけます。生体組織を、今度はもっとも広い意味で考えられた気象学上のもの(das Meteorologische)により関連づけるのです。ですから、治療プロセスにおいて単に薬物にのみ目を向けるのではなく、治療経過そのものを追求していくなら、人間と、まさに最も広い意味での気象学上のプロセスとの間に成立している関係にも目を向けていかなくてはならないのです。私たちはここですでに、人間の生体組織において、天文学的なものに、より深く組み込まれているものと、気象学的なものに、より深く組み込まれているものとを区分することができます。とはいえ、ここでもっと精確な観察方法が出てこなければなりません。こういう区分が行なわれなければならないというのは、最初のうちは皆さんにはいくらかショッキングなことかもしれませんが、この区分こそが治療のための最良の基礎であることは、次第に皆さんにもおわかりいただけるでしょう。気象学的なものに開いているもっと内部に向かって置かれているものを、天文学的なものに傾いているのと同様にその諸器官に目を向けるなら、私たちが人間の生体組織においてこういう器官とみなすものは、とりわけ肝臓であり、小嚢状になるもの、つまりまさに膀胱に代表されるような、とりわけ病理学上の関連でも膀胱はきわめて重要ですが、それらのすべてのものです。最初は奇異に思えようとも、病理学上の観察にとっては、膀胱は最も重要なもののひとつなのです。さらに私たちは肺に目を向けなければなりません。肺は呼吸を中継することによって、何と言っても外部に向かって開いています。さらに、ある意味で私たちが、生体組織全体を外部に、気象学にむかって開いている諸器官のひとつに数えなければならないのは私が今までの観察で申しましたことを正しく受け取っていただければ、すぐさまこのこともご理解いただけるでしょうが心臓です。しかもこれらの器官は、事実全く特定の気象学上の衝動に組み込まれているのです。ここで意味されていることを研究できるのは、人間と周囲の世界との関係全体、とりわけ、人間の活動と周囲の世界との関係のなかに分け入っていくときのみです。ここで特に皆さんにちょっと指摘しておきたいことは、皆さんが、心臓の障害として現われてくるものすべての原因を、人間の妨げられた活動に帰する試みを、徹底的になさることです。皆さんが一度調査してごらんになると良いのは、そうですね、農夫として畑を耕し、この畑を耕すという活動からそれほど遠ざからない人の場合と、例えば職業上、頻繁に自動車に乗らなければならなかったり、頻繁に鉄道旅行しなければならない人の場合とでは、心臓の働きがいかに異なって形成されるかといったことについてです。こういうことについて一度徹底的な調査を行なうことは、極めて興味深いことでしょう。なぜなら、心臓疾患への傾向は、要するに、その人が、外的な手段によって動かされている間、自分ではじっとしている、つまり、汽車の車室や車のなかに座ったまま移動させられるということに依拠しているということが皆さんにもおわかりになるでしょうから。このように、人間が受動的に運動に身を委ねることは、心臓において滞留しているあらゆるプロセスを変形させてしまうものなのです。このように、人間の世界で起こっていることはすべて、人間が自らを暖めるやり方と関連しています。ここで皆さんは、心臓の働きと、人間が関係している世界における熱の衝動との親和性に気づかれると思います。このことから皆さんは、人間が自分自身の活動によって、十分に熱を発生させると、この、自分の活動による十分な熱の発生のある一定の度合いが、同時に人間の心臓の健康の度合いであることがおわかりになるでしょう。したがって、心臓疾患について常に注目しておかなければならないことは、まさに自分自身で運動を体験し、引き起こすことなのです。私は確信しているのですが、いつか十五年くらいたったら、こういう事柄について、現在よりもっと冷静に考えられるようになり、人々はこう言うでしょう、それにしても不思議だ、オイリュトミーで心臓の働きが良くなるなんてと。オイリュトミーはまさに、本質的に、魂に貫かれた自身の運動を調整し、しかも規則的に調整されているからです。したがって、こう言っても悪くはないでしょう、心臓の機能の不規則性といった問題においては、他ならぬオイリュトミー的なものから得られる、健康にしてくれる運動について、こういった観点からこそ言及せねばならないと。
   第九講-1 了
記:オイリュトミーとは、ギリシャ語で「調和のとれた美しいリズム」を意味する運動芸術で、ドイツ語でEurhythmie(オイリュトミー)、英語で「Eurythmy(ユーリズミー)」と呼ばれます。ルドルフ・シュタイナーによって1912年に創られました。言葉や音楽を身体を通して表現する空間運動芸術で、身体を楽器として、音楽家や語り手と同じように作品に込められた思いやメッセージを表現します。?オイリュトミーには、次のような特徴があります。?シュタイナー教育でオイリュトミーは、必須科目として教えられており、子どもたちの成長にとって欠かすことのできないエネルギーとなります。また、オイリュトミー療法として、アントロポゾフィー医学の一翼を担う運動芸術療法としても実践されており、急性、慢性の様々な疾患に働きかけ、生命力や自己治癒力を高めていきます。?
参考画:オイリュトミー




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最終更新日  2024年10月16日 06時10分07秒
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