全913件 (913件中 1-50件目)
あいにくあんたのためじゃない 柚木 麻子第171回直木賞の候補作品を知って、慌てて図書館に予約。人気作家さんだから、やはり借りれるまで少し時間がかかりました。全6話からなる短編小説。著者の経験したこと、身の回りで起こったこと、友達から聞いた話などがもとになって書かれたお話だそうです。なるほど~だから何だか生臭い感じがしたのか。あいにくあんたのためじゃない [ 柚木 麻子 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2024/10/26時点) 楽天で購入
2024.11.01
金色の獣、彼方に向かう 恒川 光太郎金色の毛並みで緑色の瞳を持つ鼬(イタチ)に似た動物(もしくは雷獣)が全編で出てくる4編のお話。4編とも舞台も時代も違うお話だったけど、それぞれがとても面白かった。恒川 光太郎さんの作品は、様々な文学賞の候補にはなるけれど受賞までは至っていない様子。白骨は静聴した。こんな表現見たことない。無冠っておかしくない?面白いのに。【中古】 金色の獣、彼方に向かう/恒川光太郎【著】価格:605円(税込、送料別) (2024/10/23時点) 楽天で購入
2024.10.26
秋の牢獄 恒川 光太郎囚われるお話3題。十一月七日に囚われ、移動する古民家に囚われ、幻術の世界に囚われる。どのお話も面白くて読みやすい。恐怖を感じさせないホラー小説の天才作家だね。秋の牢獄 (角川ホラー文庫) [ 恒川 光太郎 ]価格:638円(税込、送料無料) (2024/10/20時点) 楽天で購入
2024.10.23
邂逅の森 熊谷 達也第131回(2004年上半期) 直木賞受賞作品。すごかった!今年読んだ本の中で、たぶんNo.1かも知れない。随分前に、お気に入りに入れていた本なのだけど、マタギのお話だったので後回しにしていて失敗だった。こんなに感銘する本だったら、もっと早く読めば良かった。この著者は何者?と思い調べていたら、この作品はマタギ3部作第2作目の本らしい。第1作と第3作も気になるんだが、どうすべか?邂逅の森 (文春文庫) [ 熊谷 達也 ]価格:968円(税込、送料無料) (2024/9/29時点) 楽天で購入
2024.10.09
令和元年の人生ゲーム 麻布競馬場気が付くと「Z世代」という言葉があって、改めて調べてみると概ね1990年代後半から2000年代に生まれた世代を指すとのこと。生まれた時点でインターネットが利用可能であった世代のことを指すらしく、パソコンよりもスマートフォンを日常的に使いこなす世代との定義でもあるそうだ。そんなZ世代のリアルを描いているそうだが、あまりピンと来ない。自分の子供がちょうどZ世代になるのだが、この物語に出てくる若者像とはかなり違っている。上の子は優秀ではないけど、沼田くんに近いといえば近いかもね。あれ?ちょっとうすら寒い気がしてきた。令和元年の人生ゲーム [ 麻布競馬場 ]価格:1,650円(税込、送料無料) (2024/9/25時点) 楽天で購入
2024.09.30
後巷説百物語 京極 夏彦第130回(2003年下半期) 直木賞受賞作品。図書館の蔵書でお気に入りリストに入れていたこの本。嫁さんの蔵書にありました。京極 夏彦さんの本はどの本も分厚いので、お気に入りリストの本が貸し出し中で当分借りられないとか、予約した本の順番がまだまだ先といった時にしか読む気力が起きませんが、思い切って手に取って読むとやはり面白いですね。今回の百物語は、時系列的にいって最後になる感じですね。京極 夏彦さんの作品好きな嫁さんの解説よると、この後のシリーズも出版されているそうで、次巻の本の蔵書もあるらしく、その次の本は図書館の蔵書にあるらしいです。今回で百介さんが退場になってしまいましたが、与次郎さんや小夜さんが出てきましたので、新しい登場人物での百物語シリーズが書かれるかも知れませんね。後巷説百物語 (角川文庫) [ 京極 夏彦 ]価格:1,100円(税込、送料無料) (2024/8/26時点) 楽天で購入
2024.09.25
白い薔薇の淵まで 中山 可穂なぜこの本が、図書館のお気に入りリストに入れたかはっきりとは覚えていないのだが、おそらくQuoraの推薦図書棚スペースで取り上げられていたからだろうと思う。とてもきれいで情熱的な恋愛小説だった。あとがきで知ったのだが、こういった良書も絶版(角川文庫に入っている本を除いて)の憂き目にあっていて、たまたま縁あって河出文庫で復刊したそうだ。ちなみにこの作品は、第14回(2001年)山本周五郎賞を受賞した作品だとか。筆者もあとがきで書いているが、文学賞は受賞した時は良いが、何の役にも立たないということらしい。まあ「その本は、買わないんですか?」という声には、「すみません。図書館で借りてしまいました」と答えるしかないのだが。白い薔薇の淵まで (河出文庫)価格:803円(税込、送料無料) (2024/8/22時点) 楽天で購入
2024.08.26
未来 湊 かなえ序盤に書簡体小説のような展開だったのでちょっと面食らった。このままこんな感じで最後まで続いたらどうしようって。💦湊 かなえさんの小説って『告白』以外に読んだかな?と思って調べたら、『ブロードキャスト』も読んでました。たしか高校か中学の放送部のお話だったかな。智恵理先輩が実は多重人格者だった・・・という展開でこれは面白くなりそうと思ったのだけど、物語としては重要な登場人物ではなかったのか、以降登場せず残念。本人が全く自覚がないにせよ、他人格の時にタバコを吸ったり、自室の壁をボコボコに穴を空けたら、気が付きそうな気がするけどね。未来 (双葉文庫) [ 湊かなえ ]価格:858円(税込、送料無料) (2024/8/12時点) 楽天で購入
2024.08.22
ビブリア古書堂の事件手帖Ⅳ ~扉子たちと継がれる道~ 三上 延実在した貸本屋「鎌倉文庫」の貴重な貸出本の喪失の謎を扉子(令和編)、智恵子(昭和編)、栞子(平成編)が解いていく。何だかこの展開だとシリーズが終わっちゃう?と心配しましたが、あとがきで「次巻もよろしく」と筆者が表明していますので、一安心です。夏目漱石はたぶん『坊ちゃん』くらいしか、まともに読んだことがないのだけれど、『吾輩は猫である』や『道草』も読んでみようかなと思わせる筆者の手腕には感服である。ビブリア古書堂の事件手帖IV ~扉子たちと継がれる道~(4) (メディアワークス...価格:803円(税込、送料無料) (2024/8/8時点) 楽天で購入
2024.08.14
傲慢と善良 辻村 深月婚約者が失踪してしまった物語。第一章は失踪されてしまった男性(架)の目線で物語が進み、第二章は失踪した女性(真実)の目線でお話が進みます。自分も随分前(遠い昔(笑))に婚活をした経験がある。当時はマッチングアプリなんて便利なものがなく、知り合いの紹介やらで話が持ち込まれることばかりでしたが、当時の気持ちを思い出しました。たしかに点数化はしていたのかも。明らかに自分より点数が高いお相手の時があって、その時は残念ながらご縁がなかったのだけど、婚活に勤しんでいた当時はそんな点数化なんて考えもしなかったけれど、たしかにそれで判断していたかも知れませんね。懐かしくもあり、ちょっと嫌な感じを思い出してしまう物語でした。傲慢と善良 [ 辻村深月 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2024/8/1時点)楽天で購入
2024.08.08
怖い患者 久坂部 羊図書館の本で予約順位が1番(次に借りられる)があったので、すぐに読み終わりそうな本で、タイトルからしてまあまあ面白そうな本を選んだつもりだったのに。これはちょっと酷かった。面白くない本でも最後までは読むようにしているのだが、初めて途中で読むのを止めようかと思った程だ。結局頑張って最後まで読んだけど、やっぱり最後まで酷かった。作者は元々お医者さんのようだけど、医者出身の作家さんでも夏川 草介さんの作品なんかは好んで読んでいるし、嫌いだけど知念 実希人さんの本もここまで酷くない。あまりディスりたくないけれど、この本は酷かったな。この作家さんの作品でNHKのドラマになった本があるらしいので、たまたまこの本が酷かっただけかもね。💦怖い患者 [ 久坂部 羊 ] 楽天で購入
2024.07.12
利休にたずねよ 山本 兼一第140回(2008年下半期) 直木賞受賞作品。秀吉から切腹を命じられて、聚楽第の利休の一畳半の茶室で腹を切る直前のお話から始まり、そこから時を遡り利休の美学の根源を探るエピソードや秘していた緑釉の香合と出会いのお話、そして最後に腹を切った直後のお話までの23の短編小説。今使っている茶杓の形になったのが、利休が自ら削ってからだと、初めて知った。それまでは節がない部分を使っていたり(村田珠光)、切止側に節を残す止節(武野紹鷗)だったのが、利休が中節のものを用いたのが主流になったらしい。『三毒の焔』の中で、秘していた緑釉の香合を古渓宗陳に見せた時に、利休が赤い山梔子の実をひとつ置いたのは、見たことを他言するなという意味とのこと。なるほど、「くちなし(口なし)」か。利休にたずねよ (文春文庫) [ 山本 兼一 ]価格:1,001円(税込、送料無料) (2024/6/25時点) 楽天で購入
2024.07.05
白夜行 東野 圭吾最初に起こった殺人事件。結局犯人も分からぬまま、うやむやになって次の物語が進んで行く。雪穂と桐原亮司。少しずつ謎が解かれ、最終的に宮崎勤の話が出て来てすべて氷解した。こんなお話やったんやね。しかし雪穂は、悪女を絵に描いたような女性やったな。白夜行 (集英社文庫(日本)) [ 東野 圭吾 ]価格:1,430円(税込、送料無料) (2024/5/22時点) 楽天で購入
2024.06.04
凍りのくじら 辻村 深月郁也のおうち(マンション)で多恵さんが、「あきらさんね、ここに住んでたことがあるんですよ。二週間ぐらいだったかと思いますが、この部屋に」と言ったのに、ずっと違和感があったのは、こういうことだったのか。別所明なら「明くん」かもしくは「あきらくん」だと思うし、そもそも多恵さんが他の登場人物を呼ぶ時は、「理帆子ちゃん」とか「詩織ちゃん」とか漢字表記だったので、なんだか不自然だものね。たぶんこの作品は初期の方の作品だと思うけど、ちょっとくどいなぁ~若尾が性格異常者だったのもかなり影響してるのかな。凍りのくじら (講談社文庫) [ 辻村 深月 ]価格:1,078円(税込、送料無料) (2024/5/4時点) 楽天で購入
2024.05.15
ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 辻村 深月やたらと長い神宮寺みずほ視点の一章があり、これは物語が完結するのか?と思ったが、見事に完結した。描写は筆者の思惑による。あえて容姿のある部分を描かないことで、ダイナミックな物語に昇華する。タイトルの『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』にしても、この数字の謎解きはあるのだろうか?最後にある『。』にも意味があるのだろうか?そう思ったが、見事に完結させている。なるほど。残念ながら泣ける物語ではなかったけど、面白い展開の本だったな。ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (講談社文庫) [ 辻村 深月 ]価格:946円(税込、送料無料) (2024/4/24時点) 楽天で購入
2024.05.04
ノルウェイの森 下 村上 春樹やや精神を病んでいる人たちが登場する少し重めの恋愛小説(あとがきにて作者本人の談)だが、上下巻ともすこぶる読み易かったな。何故だろうと考えた。登場人物の名前が割と平凡で、主人公がワタナベくんだし、直子さん、レイコさん、緑さんなど、他の登場人物もほぼ読みやすく覚えやすい名前だったからか。最近の本の登場人物と言ったら、キラキラネームはさすがに出てこないようだが、なかなか覚えられない名前の登場人物だったり、ページが進んで久々に登場すると「これ誰だっけ?」となったり。(笑)読む前は、本のタイトルからして牧歌的で穏やかなお話かと思ったけれど、所どころにエッチな描写が書かれてあったり、別な意味でも非常に楽しめました。ノルウェイの森(下) [ 村上 春樹 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2024/4/17時点) 楽天で購入
2024.04.24
東京都同情塔 九段 理江第170回(2023年下半期) 芥川賞受賞作品。国立競技場のスカイブリッジの曲線に接続する?これはザハ・ハディドの案のことだよね。この物語は、ザハ・ハディドの案の国立競技場が建った未来の東京のお話。東京都同情塔と呼ばれるタワーマンションのような巨大刑務所を設計した牧名沙羅と、美青年 東上拓人の目線でお話は進む。生成AIが作成した文章が5%ほど使われているそうだが、それはAIに回答を求めている場面の記述だろう。それは分かる。ただ・・・他がよく分からない。💦東京都同情塔 [ 九段 理江 ]価格:1,870円(税込、送料無料) (2024/3/30時点) 楽天で購入
2024.04.06
なれのはて 加藤 シゲアキ『オルタネート』が直木賞候補になった時は、正直に言って話題性(NEWSの加藤くんの著書が候補作品になった)が随分加味されていたのではないかと勝手に思っていました。いやいや、そのうちに直木賞は取れると思いますよ。ただ、作品の途中で 『?』となる記述があったり、エンディングに向かってのストーリーが安直だったりしたのが残念。たぶん芸能活動をしながら、まとまった時間を執筆に充てているのだと思いますが、作品ごとに集中して正に専業作家のような時間の使い方で書くことができれば、近い将来に賞に手が届くと思います。頑張ってくださいな。なれのはて [ 加藤 シゲアキ ]価格:2,145円(税込、送料無料) (2024/2/25時点) 楽天で購入
2024.03.09
ノルウェイの森 上 村上 春樹本のタイトルは以前から知っていて、きっと北欧のノルウェーが舞台の物語なんだろうなぁと思っていた。まったく違っていた。ビートルズの世代ではないので、『ノルウェーの森(原題 : Norwegian Wood (This Bird Has Flown))』と聞かされてもまったくピンと来なかったのだが、YouTubeで検索して曲を聴いてみたら、よく知っている曲だった。曲は1965年の12月に発売されたとなっているので、その時代の匂いがする物語にしたかったのだろうな。図書館で予約した別の本を借りなければならないので、とりあえずノルウェイの森 上巻の読書備忘録。ノルウェイの森(上) [ 村上 春樹 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2024/2/15時点) 楽天で購入
2024.02.25
女のいない男たち 村上 春樹この短編小説集には、第74回カンヌ国際映画祭や第94回アカデミー賞で部門賞を受賞した「ドライブ・マイ・カー」が収められている。最初に掲載されていた「ドライブ・マイ・カー」を読んだのだけど、これだけの量でよく映画が撮れたもんだと感心していたら、Wikipediaによれば、どうやらこの短編小説集に入っている「シェエラザード」「木野」の内容も加味されて構成されているらしい。つまりは、自分はこの映画は観ていないということなのだが。最後のお話として収められている、「女のいない男たち」はよく分からないお話だった。昔お付き合いした女性の(面識のない)夫から、夜中の1時に突然電話があり、妻が自殺して亡くなったと伝えられた。そこまでは分かるのだが、それ以降が意味不明。6作の短編の中では、「木野」がオカルトぽくって好き。女のいない男たち (文春文庫) [ 村上 春樹 ]価格:748円(税込、送料無料) (2024/2/6時点) 楽天で購入
2024.02.15
八月の御所グラウンド 万城目 学第170回(2023年下半期) 直木賞受賞作品。『十二月の都大路上下(カケ)ル』『八月の御所グラウンド』の不思議なお話2作。『十二月の都大路上下(カケ)ル』は、女子高校駅伝で主人公の坂東(サカトゥー)が最終走者で走っている最中に、不思議な一団が歩道を走っているのを目撃するお話。『八月の御所グラウンド』は、草野球の「たまひで杯」に参加したチーム三福が試合直前までメンバーが足りないのだが何故か必要な人数だけ助っ人で集まってしまう。それはこの「たまひで杯」が開催されてからずっと続いている不思議なことだった。しかも現れる助っ人は実は・・・何故だか最近涙腺がおかしい。なぜに万城目ワールドでこんなに泣けてしまうんだろう。八月の御所グラウンド [ 万城目 学 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2024/2/2時点) 楽天で購入
2024.02.06
アンソーシャルディスタンス 金原 ひとみどこかで面白いと見聞きして図書館のお気に入りに入れていたのだが、はてどこでだったか・・・💦第57回 谷崎潤一郎賞受賞作品だそうだ。5つの独立したお話で構成されていて、見事に5つの性愛が描かれています。端的に言えば、sexだけど。金原 ひとみさんの作品は確かお初。マシンガンのように文章を叩きつけてきます。圧倒されて何が何やら。おまけにエッチなシーンが満載で、大ぴらな場所で読むのが憚れます。(笑)4つ目と5つ目は、コロナ禍の最中の物語なので、身につまされる人もいるのでは?5つ目のお話には、誰もいないかな。💦アンソーシャル ディスタンス [ 金原 ひとみ ]価格:1,870円(税込、送料無料) (2023/12/26時点) 楽天で購入
2024.01.08
星落ちて、なお 澤田 瞳子第165回(2021年上半期) 直木賞受賞作品。結局とよは、画家として覚醒する訳じゃなく、画鬼と言われた父 暁斎や、兄の周三郎への語り部として、河鍋家を継いだということか。奥が深いというか、難しい作品だったな。星落ちて、なお [ 澤田 瞳子 ]価格:1,925円(税込、送料無料) (2023/12/4時点) 楽天で購入
2023.12.18
白鳥とコウモリ 東野 圭吾2017年に起こった殺人事件と、1984年に愛知で起きた殺人事件(すでに時効)がリンクする物語。面白かった。読み進めるうちに物語のおおよその展開が分かりかけ、本のタイトルの『白鳥とコウモリ』はどういう意味なんだろう?と。白鳥とカラスではないのか?とか思ったのだが、カラスでは白鳥のまったく敵になってしまうので、なるほどそれでコウモリにしたのか。東野 圭吾さんの作品は、それほど読んでいないので次は何を読もうかな。嫁さんが、『百夜行』は面白かったっていってたので、それにしようかな。これはたぶん読みます。(笑)白鳥とコウモリ [ 東野 圭吾 ]価格:2,200円(税込、送料無料) (2023/10/27時点) 楽天で購入
2023.11.06
破門 黒川 博行第151回(2014年上半期) 直木賞受賞作品。この作品は、ヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮がコンビを組む、疫病神シリーズ(現在まで全7作品)の第5作だそうだ。それで物語が始まってすぐに、桑原が当たり前のように登場したんだな。物語に出てくる北朝鮮の件も疫病神シリーズの第2作『国境』に出てきたみたいだし、このシリーズを第1作から読んでみるのも面白いかも。たぶん読まないけどね。💦破門 (角川文庫) [ 黒川 博行 ]価格:1,012円(税込、送料無料) (2023/10/13時点) 楽天で購入
2023.10.20
下町ロケット 池井戸 潤第145回(2011年上半期) 直木賞受賞作品。佃社長ー阿部寛、財前部長ー吉川晃司とか。イメージが固定化されてるな~💦今更だけど、読んでみました。やはり面白いですな。気が付く人はいたかな?佃社長の方言。あなたは東京の大田区の人じゃないのか?(笑)しらっと『ガウディ計画』への道筋もつけていて上手いです。でも『ガウディ計画』は読まないと思いますが。下町ロケット [ 池井戸 潤 ]価格:1,012円(税込、送料無料) (2023/10/7時点) 楽天で購入
2023.10.13
愛の領分 藤田 宜永第125回(2001年上半期) 直木賞受賞作品。タイトル通りの重い恋愛小説だった。しかも穴兄弟が故に齎した修羅。登場人物だけじゃなく、物語のラストも重め。しかし淳蔵さんはタバコ吸い過ぎ。この分だと、誰かさんみたいに肺がんになってしまうかもよ。愛の領分 (文春文庫) [ 藤田 宜永 ]価格:836円(税込、送料無料) (2023/9/30時点) 楽天で購入
2023.10.07
渦(妹背山婦女庭訓魂結び) 大島 真寿美第161回(2019年上半期) 直木賞受賞作品。人形浄瑠璃や歌舞伎といった古典芸能のことが全く無知だったので、この作品の大部分はフィクションなんだろうなと思っていたら、『妹背山婦女庭訓』は有名な演目だったし、近松半二はおろか、松田獏、栄善平、近松東南、三好松洛といった『妹背山婦女庭訓』に関わったとされる人は全て実在する人物だった。並木正三はさすがに創作だろうと思ったら、こちらも歌舞伎狂言作者として実在して、この物語の通りの活躍をされたみたい。最後の一文で、“柝の音が聞こえた。” とあった。柝の音とは拍子木を打ち鳴らす音のことで、この場合は芝居の幕切れの合図を指すのだろう。渦 妹背山婦女庭訓 魂結び (文春文庫) [ 大島 真寿美 ]価格:869円(税込、送料無料) (2023/9/5時点) 楽天で購入
2023.09.18
月の満ち欠け 佐藤 正午第157回(2017年上半期) 直木賞受賞作品。「生まれ変わり」をテーマに数奇な愛の軌跡を描いた作品。三角哲彦(あきひこ)と正木(旧姓 奈良岡)瑠璃から始まった奇跡。これ以上書くとネタバレになるけど、まさかのもう一つの「生まれ変わり」の結末も知りたかったな。ちなみに本文中に出てきた本(前世を記憶する子どもたち)は参考文献として実在していて、この本が参考になって書かれた物語と思われる。最終的に思いを遂げられてハッピーエンドで結末を迎えられて良かったと思う。月の満ち欠け [ 佐藤正午 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2023/8/30時点) 楽天で購入 前世を記憶する子どもたち [ スティーヴンソン,I.(イアン) ] 楽天で購入
2023.09.06
月と蟹 道尾 秀介第144回(2010年下半期) 直木賞受賞作品。小学5年生の男の子が車の後部座席のハッチに潜んでいたとは知らず、彼のクラスメートの女の子の父親と男の子の母親が、密室状態の車の中で、何か分からない粘着質の音を立てていたら、潜んでいた彼は、今何が起こっているのだろう?と思うよな。おまけに後日同じように車のハッチに潜んでいたら、白い壁の5階建てで、安っぽいアーチの側に「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」という文字が並んでいる建物に、クラスメートの女の子の父親と、男の子の母親が一緒に入っていくのを見てしまった。さすがの小学5年生でも、何か普通でないことが自分の母親に起こっていることは分かるよな。というお話です。90%以上割愛しました。(笑)月と蟹 (文春文庫) [ 道尾 秀介 ]価格:748円(税込、送料無料) (2023/8/18時点) 楽天で購入
2023.08.25
廃墟に乞う 佐々木 譲第142回(2009年下半期) 直木賞受賞作品。北海道警察の休職中(自宅療養中)の刑事 仙道孝司が主人公の物語。何かとんでもない状況に遭遇して一時期精神を病んだらしいのだが、詳しくは描かれていなかったので、もしかしてシリーズ物で違う本を読まないと分からないかと思ったら、最後のお話(『復讐する朝』)に出てきた。いずれも殺人事件の関係者に乞われて、仙道が登場するのだが、どの事件もいい感じで物語の結末を迎えている。読んでいて、とても面白かった。ただ不快に思った点が1点。これは図書館で借りてきた本だったのだけど、一か所落書きがあった。たぶん誤植だと思った誰かが、勝手にそれを訂正しているのだが、そこは誤植でもなんでもなく、それが正しい言葉遣いだった。よく読めば、文脈からその訂正した言葉はあり得ないのだが、人間の思い込みというのは怖いなと。廃墟に乞う (文春文庫) [ 佐々木譲 ]価格:693円(税込、送料無料) (2023/8/13時点) 楽天で購入
2023.08.18
ほかならぬ人へ 白石 一文第142回(2009年下半期) 直木賞受賞作品。第1章の『ほかならぬ人へ』は、主人公の明生にとってのほかならぬ人の物語。上司の東海さんの匂いのもとは、香水じゃ無かったとしたら、東海さんの体臭だったってことかな?どんな分泌してんだよ。(笑)第2章の『かけがえのない人へ』、この物語の主人公のみはるにとってのかけがえのない人へのお話。こちらは元上司の黒木さんとお好み焼き屋で食事をしている最中の会話が笑える。きっと他にもお客さんはいただろうに、男女の会話で「それが不満でこうやって俺とおまんこしまくってるんじゃないのか」って。公衆の面前なので、ちょっとオブラートに包んだ表現にしてください。(笑)ほかならぬ人へ (祥伝社文庫) [ 白石一文 ]価格:680円(税込、送料無料) (2023/7/30時点) 楽天で購入
2023.08.04
恋歌 朝井 まかて第150回(2013年下半期) 直木賞受賞作品。歌人・中島歌子の愛に満ちた人生を描いた作品。とは言っても、中島歌子(林登世)はおろか、三宅花圃も伊東夏子も知らない人たちだ。唯一知っていた樋口夏子(一葉)にしても、『たけくらべ』さえ読んだことがない。しかし実在した人物が登場するお話なので、多少の創作はあるとは思うが、史実に沿った話なのだろう。幕末に水戸藩で起こった天狗党の乱とその妻子が被った悲劇は悲惨なものだが、戦に出て行った登世の夫(林忠左衛門以徳)への深い愛情がこの物語の主題だ。しかし、水戸藩を割った、天狗党と諸生党の遺恨を鎮めるために、中島歌子が残した遺言は、たしかに史実に沿ってはいるが、本当だったのだろうか?これがフィクションでなければ、すごいことだと思う。恋歌 (講談社文庫) [ 朝井 まかて ]価格:836円(税込、送料無料) (2023/7/8時点)楽天で購入
2023.07.20
星々の舟 村山 由佳第129回(2003年上半期) 直木賞受賞作品。貢、曉、沙恵、美希の兄妹と、貢の娘 聡美、そして兄妹達の父親 重之のお話。貢と曉は先妻の晴代の子、沙恵は後妻となった志津子の連れ子で、美希は後妻に入ってから産まれた子という、子どもたちが認識していた血縁関係が実は微妙に違っていて、そのために起こった過ちからなる物語。過ちのきっかけは、高校2年生だった沙恵が初めてデートした相手に乱暴されたことなのだが、その描写が微妙にエグイ。そんなの女性にしか書けんやんと思う描写をサラッと書いてあった。曉と沙恵の物語と思えば、さに非ず。タイトルから考えると、たぶん父親の重之のお話だな。星々の舟 (文春文庫) [ 村山 由佳 ]価格:825円(税込、送料無料) (2023/6/28時点)楽天で購入
2023.07.10
吉原手引草 松井 今朝子第137回(2007年上半期) 直木賞受賞作品。少し前に遊郭のお話(『漂砂のうたう』 木内 昇著)を読んでいたお陰で、多少は物語について行けたが、葛城花魁が何をしでかしたのか、読み進めなければ分からないような構成になっていて、よく考えられた作品だなと思った。そして色々な人の口から、何が起こったのか少しずつ分かってくる。どうやら吉原遊郭の舞鶴屋から葛城花魁が忽然と消えてしまったらしいということを。その先の物語の顛末は、どうぞこの本をお読みください。きっと面白いですから。吉原手引草 (幻冬舎文庫) [ 松井今朝子 ]価格:660円(税込、送料無料) (2023/6/6時点)楽天で購入
2023.06.19
漂砂のうたう 木内 昇第144回(2010年下半期) 直木賞受賞作品。明治初頭の根津遊郭のお話。“漂砂”とは、波浪・潮流などによって流動する土砂。また、その移動する現象のことを言う。おそらく主人公の定九郎の心情を表しているのでは?どこに辿り着くのだろう。物語はどういう結末を迎えるのだろう。そう思っていたら、思いもかけない結末が。ああ、ポン太は思っていた以上に重要な登場人物だったのね。参りました。作者の木内 昇さん。お名前からして男性だとばかり思っていたら、女性だったのね。漂砂のうたう (集英社文庫) [ 木内昇 ]価格:748円(税込、送料無料) (2023/5/23時点)楽天で購入
2023.05.28
蹴りたい背中 綿矢 りさ第130回(2003年下半期) 芥川賞受賞作品。(最年少受賞記録)図書館で予約した本の予約順位が1位になってからしばらく経つ。図書館から通知が来るのは次の日か、あるいは一週間後か。予約する本は大概人気で他にも予約を入れている人が多数。だから一旦予約した本を借りてしまったら遅延は許されない。他で気になっている本は、割と長編で一週間程度では読めそうもない。さあ困った。困った時には Quora だ。Quoraのおすすめの本から何かないか見てみたら、綿矢 りささんの『蹴りたい背中』が。綿矢 りささんの作品は読んだことがない。たしか芥川賞作家だよな。調べたら、正に『蹴りたい背中』が受賞作品だった。しかも140ページと短編ではないか。これはちょうどいい。早速借りて読んでみた。しかし困った。図書館の通知が来ないまま読了してしまった。次は何借りようか。💦蹴りたい背中 (河出文庫) [ 綿矢 りさ ]価格:495円(税込、送料無料) (2023/5/19時点)楽天で購入
2023.05.23
何者 朝井 リョウ第148回(2012年下半期) 直木賞受賞作品。自分が就活をしていた時は、TwitterなどのSNSはおろか、WindowsなどのOSもなくて、パソコンを使う学生は自らがプログラムを書いて動かすような時代だった。今、自分の子供が就活を迎えている。Twitterは利用しているのか分からないが、理香や隆良のように名刺は作って(たぶん学校で作らされた一般的な名刺)、名刺入れに入れてあるのは見つけた。就活本番は来年度だが、くじけず頑張って欲しい。でもこんな物語を読んでしまうと、親としてはちょっと心配。何者 (新潮文庫) [ 朝井 リョウ ]価格:737円(税込、送料無料) (2023/5/14時点)楽天で購入
2023.05.21
切羽へ 井上 荒野第139回(2008年上半期) 直木賞受賞作品。物語の舞台は九州。それもたぶん長崎の離島。小学校の養護教諭の麻生セイ・陽介夫妻と小学校の同僚の月江、そして新任の音楽教諭の石和の4人が織りなす微妙な関係性。物語は小学校が舞台の一つになっているからか、3月から翌年の4月までのほぼ一学年度の間のお話。物語の冒頭で、いきなり色っぽい描写になったので、帯書きからそういうのがふんだんに描かれるのだと思っていたが、その後はほぼなかったな。会話を含む文章で、少し語順がイレギュラーなことがあり、真逆の意味に読んでしまうケースもあるので注意すること。この作品だけかも知れないけれど。なんだ直木賞受賞作品なのに、楽天市場だと中古本しか見つかんないや。Amazonだと新品で買えるのにね。【中古】【全品3倍!5/5限定】切羽へ / 井上荒野価格:229円(税込、送料無料) (2023/5/7時点)楽天で購入
2023.05.14
小さいおうち 中島 京子第143回(2010年上半期) 直木賞受賞作品。戦前に平井家に女中として奉公していた布宮タキの回顧録(覚書)がメインなんだが、彼女の生前に執筆中の回顧録を盗み読みしていた甥の次男の健史が、大叔母タキが亡くなってしばらくたってから、回顧録と彼女の遺品、そして平井家の遺児 平井恭一に面会できたことで、タキが心にしまっていた秘密を知ってしまうといった、終盤は推理小説のような作品だった。序盤読んでいて、この物語にオチ(結末)はあるのだろうかと訝っていたのだが、思いもしないようなエンディングですごく良かった。小さいおうち (文春文庫) [ 中島 京子 ]価格:715円(税込、送料無料) (2023/4/29時点)楽天で購入
2023.05.06
肩ごしの恋人 唯川 恵第126回(2001年下半期) 直木賞受賞作品。5歳の頃からずっと付き合いがある、萌とるり子。二人の視線から見た、男たち&15歳の家出少年 崇。新宿二丁目のゲイバーも出てくるし、最後まで飽きずに楽しく読めました。教訓。(エッチの描写はなかったけれど)ちゃんと避妊しましょう。肩ごしの恋人 (集英社文庫) [ 唯川恵 ]価格:726円(税込、送料無料) (2023/4/25時点)楽天で購入
2023.04.30
風に舞いあがるビニールシート 森 絵都第135回(2006年上半期) 直木賞受賞作品。6つの短編小説からなる本。最初お話『器を探して』は、もう少し先のお話があったら良かったのに(もう少しこの感じで読みたかった)・・・他の5つのお話は素晴らしい結び方だった。特に本のタイトルにもなっている『風に舞いあがるビニールシート』の“ビニールシート”の意味合いは、読むまで分からなかったし、読んだら読んだで、最後の方は涙なくしては読めなかった。森 絵都さんの作品は、そんなに読んだ(『みかづき』『永遠の出口』は既読)ことはなかったのだけれど、読む本が切れた時にタイミングが合えば読んでみようかなと、そう思った。風に舞いあがるビニールシート (文春文庫) [ 森絵都 ]価格:726円(税込、送料無料) (2023/4/19時点)楽天で購入
2023.04.25
まほろ駅前多田便利軒 三浦 しをん第135回(2006年上半期) 直木賞受賞作品。まほろ駅前シリーズの第一作目だそうだ。三浦 しをんさんのWikipediaを見ると、小説の作風として、・家族を描く作品。・特徴的な関係性を描く作品。・1つの仕事や物事に真剣に取り組む人たちを描く作品。・哀しいこと、恐ろしいことが、必ず起こる影を描く重い作品。とある。最後の “重い作品” とはやや違ったが、まさに作風通りの作品だった。主人公の「多田」はありふれた苗字なので忘れてしまうかもだけど、同級生の「行天」って苗字は珍しいので忘れないだろうな。二作目以降も登場するのだろうか?まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫) [ 三浦 しをん ]価格:726円(税込、送料無料) (2023/4/11時点)楽天で購入
2023.04.15
プラナリア 山本 文緒第124回(2000年下半期) 直木賞受賞作品。5つの短編からなる。最後のお話以外は、ちょっとだけ普通の精神状態でない(というか一般的にはよくあるのか?💦)女性が主人公のお話。どのお話も余韻(その後の展開)を感じさせるストーリー。最後のお話の主人公は会社を辞めて居酒屋を始めた男性が主人公。同棲している女性(占いをする)が出てきて、若いのかと思ったら、最後の最後でこの主人公と同い年だと分かってイメージが混乱してる。💦お互いいい年なんだから、いくらプロポーズだからと言って、大勢の人がいる駅前で「半年間、毎日セックスしてた」って公言するなよな。(笑)でもこのお話が一番良かったかな。プラナリア (文春文庫) [ 山本 文緒 ]価格:682円(税込、送料無料) (2023/4/4時点)楽天で購入
2023.04.12
鷺と雪 北村 薫第141回(2009年上半期) 直木賞受賞作品。主人公の英子のお付きの運転手、別宮(ベッキー)さんの立ち振る舞いに何だか既視感が・・・💦調べてみたら、『ベッキーさんシリーズ』として3部作あり、この作品は第3作だそうだ。でも前2作には読んだ記憶はなし。ちなみに第1作は『街の灯』で、第2作は『玻璃の天』だ。この作品(『鷺と雪』)は、2.26事件前で世情が少し不安定になりかかっている時期が舞台になっているのだが、前2作はそこにつながるような物語になっているのではないだろうか。鷺と雪 (文春文庫) [ 北村 薫 ]価格:693円(税込、送料無料) (2023/3/30時点)楽天で購入
2023.04.05
花まんま 朱川 湊人第133回(2005年上半期) 直木賞受賞作品。たぶん初めて読む作家さん。短編6つからなる作品。6つもお話があると、1つくらいは読んでいてつまらないお話があるものだが、この本に限ってはどれも面白かった。この作家さんは、ホラー作品で世に認められたような人らしいので、どのお話もその系譜に沿った作品だったのだろうね。『妖精生物 』では少しエロチックでもあり、『トカビの夜 』や『花まんま』ではちょっとホロっとさせられたり。どのお話も昭和30~40年代の大阪の下町が舞台になっていて、大阪住みではないけれど、すごく読みやすかった。花まんま (文春文庫) [ 朱川 湊人 ]価格:792円(税込、送料無料) (2023/3/26時点)楽天で購入
2023.03.30
Go 金城 一紀第123回(2000年上半期) 直木賞受賞作品。随分前に、この作家さんの作品『映画篇』を読んだ。内容はほとんど忘れてしまったけれど、タイトルからして映画のことが書かれていたと思う。この作品も映画や俳優さんのことはもちろんのこと、音楽のことが随分出てくる。そう言えばこんなテイストの文章だったなと思い出された。先日、次男が成人式を迎え(18歳で成人となってから成人式とは言わないみたいだが💦)、初めてお酒を飲んだ。見事に真っ赤になって、家族全員がお酒に弱いことが判明した。つまり我々の直接の祖先は縄文人ではなく、中国北部で突然変異(お酒の飲めない体質)として生まれ、日本に渡来して来た弥生人ということだそうだ。しかし、良い作品だったなぁ。これぞ青春小説ってやつだね。GO (角川文庫) [ 金城 一紀 ]価格:572円(税込、送料無料) (2023/3/24時点)楽天で購入
2023.03.27
心淋し(うらさびし)川 西條 奈加第164回(2020年下半期) 直木賞受賞作品。物語の舞台は、江戸の千駄木町の心町(うらまち)にある長屋。6つの短編になっているのだけど、差配の茂十という人物は全てに登場する。最後の短編は、その茂十が主人公で、それまでの5つの短編の登場人物が所々に描かれている。楡爺がキーパーソンなんだが、“おりょう”さんがどこかに出ていたような気がするが見つけられない。💦気のせいだったかな。心淋し川 [ 西條 奈加 ]価格:1760円(税込、送料無料) (2023/3/14時点)楽天で購入
2023.03.18
生きる 乙川 優三郎第127回(2002年上半期) 直木賞受賞作品。初めて読む作家さん。3つの短編集からなる。いずれも江戸時代の武士(『安穏河原』は退身して浪人なった元郡奉行なのだが)のお話。心情的に、どの物語も重めだな。しかしどの物語も読んだ後は、重さは消し飛んで、軽やかになった気がする。1話目(『生きる』)のラストでは、泣けてしまった。3話目の“しょうぶ”のような女性は、どこかにいないものかね。生きる (文春文庫) [ 乙川 優三郎 ]価格:660円(税込、送料無料) (2023/3/9時点)楽天で購入
2023.03.14
号泣する準備はできていた 江国 香織第130回(2003年下半期) 直木賞受賞作品。この作家さんの作品は、たぶん初めて読む。タイトルからして、泣かせてくれるんだろうなと思ったら、まったく違うテイストの短編集だった。ほぼ男女の機微(特に夫婦関係が微妙な関係になった)のワンシーンを描いた作品なのだが、自分には理解(共感)が難しかったようだ。でも女性はこういう作品は好きなんだろうなと思うところもある。泣く気満々だったのに、どうすればいいのよ?号泣する準備はできていた (新潮文庫) [ 江國香織 ]価格:605円(税込、送料無料) (2023/3/5時点)楽天で購入
2023.03.09
全913件 (913件中 1-50件目)