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June 8, 2009
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カテゴリ: ミステリ(日本)

特殊防諜班連続誘拐
今野敏
講談社文庫
☆☆☆☆☆○
 初出は1986年。だがあまり古臭い感じはしないものの、西ドイツ、六本木の自衛隊駐屯地、そして盗聴を恐れ公衆電話を探す登場人物…そのあたりに時代は感じる。
 毛皮に包まれて山中に捨てられていた真田武男は、協調性に欠けるがたった一人で戦車態を壊滅させるほどの猛者。優秀な成績ながら自衛隊に入隊するも少々上司を戸惑わせていた。しかし、そんな彼の戦士としての素質を見込んだ、警察庁から自衛隊に出向している警視、早乙女は自分が新しく組織(というほどの規模じゃないが…)の直属の部下に彼を選ぶ。そして、真田を自衛隊を除隊後、彼直属の部下として、総理大臣の代理人としての権限を与えられ、調査を行うことになる。
 最初の任務は相次ぐ新興宗教教祖の誘拐。しかし、これまでの被害者は特に危害を加えられず解放されている。だが、彼が調査を開始した宗教団体の教祖は殺害されてしまった。そして、そこには失われたユダヤ王国の子孫を探す組織の影がちらつくのだ。
 まあ、ユダヤ人が日本に来ていた、とかキリストは日本で死んだ、とかよくあるハナシをベースにした内容だが、登場人物の設定が面白く、結構楽しく読めた。融通の利かない男だが、戦士としての腕は超一級の真田は、自分の考えで行動し、早乙女にも詳しいことを報告しない。それを心配しつつも容認し協力する早乙女も寛容な上司だと思うが、何だかんだと早乙女を信用してる真田も素直というか、防諜ものの主人公にしては猜疑心が少ないような気がしないでもない…。
 だが、この作品今はなき大陸ノベルズでシリーズ化されている。真田の出生も意味ありげだし、続巻も読んでみよう。





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Last updated  June 8, 2009 04:29:30 PM
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