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January 15, 2010
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カテゴリ: 海外の小説

高慢と偏見(上)

高慢と偏見(下)
ジェイン・オースティン
ちくま文庫
☆☆☆☆☆
 「サンディトン」を読んですっかり気に入って、代表作を読んでみた。
 18世紀、イギリスのジェントリー階級の娘であるエリザベスは、近くに越してきた金持ちの紳士ピングリーの友人ダーシーに舞踏会でけなされ、彼が嫌いになる。一方でエリザベスの姉ジェインはピングリーといい雰囲気になっていく。が、某巨大匿名掲示板的表現を使えば厨プである彼女の母親とその姉、また同上の表現で紛うかたなきリア充の妹達、大金持ちで「人に身分の違いを思い起こさせずにはいさせない」ダーシーの叔母などに振り回されたりしてエリザベスとダーシーの仲は紆余曲折を辿る…。
 以前に映画のストーリーを読んだときは、まるで昼メロのあらすじのようだと思ったが、やっぱり昼メロだ。まあ定番とかテンプレートともいえなくはないが、とにかくデフォルメしつつスパイスの効いた人物描写となんだかんだと先が気になる展開で結構なページーターナーだった。訳文のせいか当時の世相のせいかよくわからないが、ちょっと教訓的過ぎるところがあったが、それでも皮肉っぽく書いてあって面白い。アタマは空っぽ、品がなく、思慮深さもなく、世間話(つまりはゴシップ)が大好きなエリザベスの母は正直、私の母に似ていなくもない………。まあ、いいけど、だから200年前のこの小説が今でも人気があるのだろう。そして、尊大さと卑屈さが混じった複雑な人物と評されている牧師のコリンズ、コイツは全編を通じての狂言回し。そばにいたら苛つくだろうが、本で読んでいるとアホさかげんとKY加減がなんとも楽しい。まあ、アホさ加減が楽しめるのは、この小説で主人公を苛める殆どの人がそうだろう。そして、主人公はそんな小物に苛められたところでへこたれるようなタマではない。恋愛小説は食わず嫌いの私も楽しく読めた。作中ではヒロインのエリザベスよりも美人で善良なジェインの恋の行方がどうなるかの方が気にかかった。また、皮肉屋で気難しいエリザベスの父、ベネット氏の飛ばす皮肉もいい感じだ。こういう冗談を言える日本人っていないし。
ただ、困ったことにやっぱりダーシー、ピングリー、ウィッカムにダーシー父、ベネット氏あたりまでを入れたBLなんてあったら、この小説よりハマるだろうなと思ったが…というか、エリザベスがまんま男だったら、もっと萌えたに違いない こういうハーレクイン小説なら読んでも楽しい。映画にもなっているし、「ジェーン・オースティン・ブッククラブ」の映画と小説も含め、ジェーン・オースティンの小説を読んで、DVDも借りてみたい。
 どうでもいいが、たまに間違えて、「独断と偏見」とタイトルを言いたくなってしまう…でも、このタイトルでも作品に違和感がないような気がするのは私だけだろうか?





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Last updated  January 16, 2010 03:31:17 AM
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